加齢臭・体臭と便秘:加齢臭や体臭の原因となる便秘の予防と治し方


「便秘の解消法:女性の便秘解消対策、便秘・慢性便秘の予防と治し方」 前回は、便秘と便臭との関係についてお話しました。便秘は日常生活において、体臭や加齢臭による臭いのトラブルの原因となる場合が多いです。特に、女性は男性に比べて臭いに敏感であるといわれていますが、他人の臭いは感じても、自分の臭いについてはなかなか気付かないことも多いです。加齢臭や体臭は、中高年の男性に多いと思われがちですが、実は、女性も加齢臭や体臭が強く現れます。女性の場合、女性ホルモンが減る35歳を境に、加齢臭が強くなります。加齢臭や体臭の原因に、便秘が大きく関与しています。中高年の女性や男性に多い、加齢臭や体臭の原因となる便秘を改善して、臭いのトラブルを解消したいものです。ここでは、加齢臭・体臭と便秘:加齢臭や体臭の原因となる便秘の予防と治し方についてお話します。


アンケート調査によりますと、女性の80%以上が他人の加齢臭や体臭、臭いが気になるとされています。臭いに対する感受性は人によって異なります。加齢臭や体臭の強さや臭い方は、人によって違いますが、その感じ方は、自分の体臭や加齢臭より強い臭いの場合は悪臭と感じ、他方、自分の体臭や加齢臭より弱い場合には、悪臭とは感じないという、加齢臭や体臭に対する感じ方は、自分を中心とした相対的なものとして現れます。


ところで、便秘が、加齢臭や体臭の原因になるということをご存知でしたか? また、便秘になると加齢臭や体臭が、便臭のような臭いになるということご存知でしたか?


便秘のように腸に長い時間、便が滞留すると、悪玉菌による腐敗発酵が進み、悪臭を放つ有害物質が大量に発生しガス化します。ガス化した有害物質は腸壁から吸収され血液中に溶け込み、全身へ運ばれるようになります。その後、血液中の有害物質は、皮膚組織へ移行し、汗や皮脂と一緒になって体表皮に分泌され、体臭や加齢臭として周囲に臭いを拡散させることになります。便秘になると体臭や加齢臭が、便臭のような臭いになるのはこのためです。


便臭の原因となる有害物質のリスト

(↑クリックすると具体的な悪臭成分がご覧いただけます)


体臭の原因と便秘

体臭の主要な源は、汗を経由した悪臭成分の揮発・拡散によるものです。汗はもともと体温を一定に保つ体温調節機能としての役割があり、血液中から水分を皮膚表面に放出します。ですが、汗が出るときは水分だけではなく、血液中に溶けているミネラル分、尿素、アンモニア、他の栄養成分および腸管内で発生した便臭成分も一緒に出てしまいます。


便秘でない人の汗は最初は無臭ですが、汗が皮膚に留まると皮膚に生着している常在菌という細菌が汗の成分を栄養源として繁殖し、悪臭のある成分を作るために汗臭くなります。ですので、便秘でない人にも体臭はあるのですが、便秘の人はそれに便臭成分がさらに加わるために、体臭がひどくなります。


汗には2種類あって、エクリン腺とよばれる汗腺から出る汗と、アポクリン腺とよばれる汗腺から出る汗とがあります。エクリン腺は全身に約500万個、1平方センチメートルあたり約100個、全身に分布する汗腺で、エクリン腺から出る汗は比較的サラッとした汗で、それに含まれるミネラルなどの成分もほんの僅かで臭いもほとんどないです。ですが、便秘で便臭成分が大量に作られますとエクリン腺かも便臭成分が分泌されます。


もう一つの汗腺はアポクリン腺とよばれる汗腺です。アポクリン腺は、脇の下、お臍の周り、外耳道、乳首や乳輪、性器、肛門周囲などの体の特定の部位に分布する汗腺です。アポクリン腺から出る汗は、エクリン腺から出る汗とは違って、たんぱく質、脂質、糖質、糖分、ミネラルなどの各種の栄養素が含まれるために、比較的ドロっとした汗です。このため、皮膚の常在菌にとっては栄養豊富な汗のため活発に繁殖し、それによって悪臭のある体臭となります。「わきが」がその具体例となります。便秘でない人でも体臭の元となるアポクリン腺の汗ですが、便秘の人はそれに便臭成分が重なりますので、より一層、体臭が悪臭となります。


一般に、現代人の汗は臭くなっているといわれています。これは、アポクリン腺の汗のみならずエクリン腺の汗においても、濃い汗をかくようになり、そのため体臭も強く臭うようになってきたといわれています。それには、3つの理由が挙げられています。第一の理由として、現代人は日常生活において運動量が少なくなり、またエアコンなどの普及により空調環境が整ったため、汗をかく機会が少なくなり、これにより発汗による体温調節機能の低下とそれに伴う汗腺機能の低下が指摘されています。第二の理由として、食事スタイルの欧米化により、悪玉菌が増え、その一方で善玉菌が減るという腸内環境の乱れが便秘を生じさせ、便臭の元となる有害物質が大量に発生し、それにより汗の臭いも臭くなってきたといわれています。これは単に体臭の臭いが強くなってきたということに留まらず、大腸癌の増加という深刻な問題にも関連しているといわれています。第三の理由として、現代人は急激に汗をかく機会が多くなったことが挙げられています。例えば、日常生活において、ストレスや緊張感の機会が多くなり、どっと手のひらや脇の下に汗をかくことや、夏にはクーラーの効いた部屋から炎天下の外へ出たときなどです。


このように、現代においては、食習慣の変化や居住環境の完備によって、臭い汗、体臭がひどくなってきたといえます。このようにみてきますと、体臭やわきがの予防には、汗腺を発達させるための運動、急激な温度環境の変化を避ける生活スタイル、および食物繊維を摂取することによる便秘や便臭の改善が挙げられます。特に、便秘や便臭を改善することによって、体臭からくる悪臭を軽減することができます。


加齢臭の原因と便秘

女性も加齢臭には要注意です。加齢臭は、おじさんだけではなく、女性も関係します。加齢により女性ホルモンの減少によって加齢臭が生じます。女性も、加齢臭による体臭予防がとても重要となります。


加齢臭の原因は、ノネナールとよばれる脂臭くて、青臭い臭い成分です。ノネナールによる体臭を加齢臭といいます。ノネナールは、中高年の皮脂に含まれる脂肪酸が分解されたり、過酸化脂質によって酸化することで発生します。若い人の皮脂には、この脂肪酸がほとんどなく、過酸化脂質の量も少ないため、ノネナールを原因とする加齢臭は、中高年特有の臭いと言われています。


加齢臭は、おじさんの臭いというイメージがありますが、ノネナールは、男女問わず、40歳を過ぎたころから年齢に比例して増加し、60歳代で急増する成分です。男性は女性よりも皮脂量が多いために、臭いが目立ちやすいだけであり、皮脂量の少ない女性も加齢臭の臭う原理は同じとなります。特に女性の場合、体内の女性ホルモンの働きで皮脂分泌を抑えますが、女性ホルモンの分泌が減少しますと、女性でも存在する男性ホルモンの働きが活発化し、皮脂が増えて加齢臭を発しやすくなります。その女性ホルモンが減り始める時期が、閉経時期よりもやや早い35歳前後であるといわれています。さらに、若いころは、体内の抗酸化物質によって細胞の酸化が防止されますが、40歳を過ぎると抗酸化物質の働きが弱まり、細胞が活性酸素によって酸化されやすくなります。それが、皮脂の酸化を強め、加齢臭の臭いを強めるのです。加齢臭が発生しやすい部位は、皮脂の分泌量がとても多い頭皮で、臭いやすい部分となります。その他、わきや背中、首の後ろなども、加齢臭が多く発生しやすい部位となっています。


加齢臭や体臭は、たかが臭いと思われている人も多いと思います。しかし、加齢臭や体臭は、人の健康状態のサインとなることがあります。たとえば、糖尿病がすすみますと、古くなった果物のような臭いがします。肝臓が悪くなりますと、アンモニア臭が強くなります。また、加齢臭も体の酸化が年齢以上にすすみますと、加齢臭がより強くなります。皮脂腺の中で脂肪分が酸化してノネナールができるように、ちょうど血液中に増加したコレステロールが活性酸素で酸化され、悪玉コレステロールとなり、動脈硬化から生活習慣病に移行する過程と似ています。つまり、加齢臭は、一種のメタポ臭といってもよいでしょう。年齢以上に加齢臭が強くなったり、内臓脂肪が溜まっていないか、生活習慣病のリスクはないのかと、加齢臭や体臭から健康に留意する必要があります。


加齢臭や体臭の予防と治し方

まず、アンモニア性の体臭の場合、便秘や腸内環境の悪化がその原因と考えられますので、便秘を解消したり、あるいは腸内環境を整えることが大切となります。その場合、水溶性食物繊維であるイヌリン食物繊維が、最も有効的です。イヌリン食物繊維は、大腸内に生息する乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を増やす作用に優れています。それらの善玉菌が増えますと、腸内環境が改善されるのみならず、増えた善玉菌によって、硬くなった便が軟らかくなり、便秘が改善されます。自然な便の排泄が促進されます。善玉菌が増えることによって、体臭の原因物質であるアンモニア等の生成が抑えられ、体臭の予防や改善にもつながります。今では、スティムフローラのように、不純物を含まないイヌリン食物繊維が、健康補助食品として市販されています。体臭の予防と改善に、このような健康補助食品を活用することも有用です。


加齢臭の予防や改善については、まずは、加齢臭の原因物質であるノネナールの原料となる動物性の脂肪分を摂り過ぎないことです。併せて、摂取した脂肪分の糞便排泄を促進させる目的で、イヌリン食物繊維などの水溶性食物繊維を通常の食事に加えることによって、加齢臭を予防し、改善させることができます。また、活性酸素による体内酸化によってノネナールが生成されますので、抗酸化力の強い栄養成分を摂取することによっても、加齢臭対策につながります。ビタミンCがその代表的な成分となります。ですので、ビタミンCを多く含む食材の摂取も、加齢臭の予防や改善に有効となります。さらに、有酸素運動も加齢臭の予防に有効です。有酸素運動によって、加齢臭の原因となる中性脂肪の減少や脂肪肝の予防となります。イヌリン食物繊維は、血中や肝臓内、あるいは内臓脂肪を減少させる作用がありますので、このような作用面からも、加齢臭の対策に有用な天然成分となります。


便秘や便秘を原因とする体臭の予防や解消には、普段から栄養バランスを心掛けた食生活が大切です。野菜、根菜類、海藻類を取り入れた食習慣に心掛け、便秘や癌、生活習慣病などの他の病気の予防のためにも、日常的に食物繊維、特にプレバイオティク効果が高いイヌリン水溶性食物繊維を多く摂りましょう。
便秘の解消法:女性の便秘解消対策









水溶性食物繊維・サプリメント スティムフローラ -Stimflora -

貴重な天然成分イヌリン食物繊維99.5%の水溶性食物繊維サプリメント。

タブレットタイプなので水に溶かさずそのまま飲めます。携帯にも便利。旅行先にもどうぞ。

快適な、毎日のお通じのために。

http://www.stimflora.jp/


【関連記事】

 コロコロ便と便秘:コロコロ便の原因となる便秘の予防と治し方

■ 慢性便秘の治し方・解消法:慢性便秘の原因、種類、症状、予防と対策

■ 残便感・便秘と痔:残便感を伴う便秘や痔の予防と治し方

■ 硬い便の解消法:硬い便となる便秘の予防と治し方

■ 疲労臭・働く女性の体臭と便秘:疲労臭で体臭が強い働く女性の便秘予防と治し方

■ おならの臭いと便秘:おならのニオイが臭い便秘の予防と治し方

■ 便臭と便秘:便臭を消す方法と便臭の原因となる便秘の予防と治し方

■ 口臭・便臭と便秘:便秘による便臭が原因となる口臭の予防と治し方

■ ワキガ臭と便秘:ワキガ臭の原因となる便秘の予防と治し方