【今回の記事】

【記事の概要】
東京・小平市で、部下から「もっと頑張れ」などと言われて腹を立て、殴ってけがをさせたとして会社員の男が逮捕されました。
   警視庁によりますと、田代容疑者と男性は2人で酒を飲んだ後、車で移動中に仕事のことで口論になり、田代容疑者が路上で男性を殴った後、車で逃走しましたが、目撃者からの通報で逮捕されました。取り調べに対し、「部下に『もっと頑張れ』と言われて頭にきた」などと容疑を認めています。
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東京・杉並区で、住宅の床下に女性の遺体を遺棄した疑いで逮捕されたリフォーム業者の男が、「殴ったあとに床下に隠そうとしたら動いたので刺した」などと供述していることが新たにわかった。
   青木容疑者は、「リフォームのことを何もわかっていないと言われた。親の悪口なども言われてカッとなった」などと供述しているという。

【感想】
   感情的になって相手に暴行を加えた2人。今の社会にはこのタイプの人間が急増しているため、様々な暴力的行為が溢れている。
   誰でも「カッ」となることはあるが、その感情を我慢できる人も多い。我慢できる人我慢できない人この差はどこから生まれるのだろうか?

   この事に関わって、私は以前に次のような記事を投稿している。
なお、ここで言う「自律心」とは「自分の行動を自力で正しく規制すること」という意味であり、いわゆる「我慢して理性的に行動しようとする気持ち」のことである。
   これらの中ではおよそ次のような内容を紹介している。
「『マシュマロテスト』の著者、ウォルター・ミシェル博士は、欲望を理性的に我慢することができる人間は、ある2つの優れた資質を持っているとしている。それは、『ストレスの少なさ』と『自己肯定感の高さ』である。
   まず『ストレスの少なさ』について適切な愛着を形成した子供は、ストレスを感じた時にすぐに避難しストレスを解消できる安全基地を持っている。逆に愛着が未完成で安全基地を持たない子供は常にストレスに苛まれることになる。
   次に『自己肯定感の高さ』について愛着が形成されている子供は、何らかの探索活動(『初めてのものに触ってみる』『初めてのおもちゃで遊んでみる』等)を行うときに、養育者がそばにいてくれるので、安心して探索活動を行うことができるし、仮に何らかの問題が発生してもすぐに養育者が援助してくれる。このように、養育者が側にいてくれることで成功体験を重ねた子供は、『自分はできる』という自己肯定感を抱くことができると考える。」

   これらのことから言える事は、愛着を適切に形成できた子供は、ストレスは少なく、自己肯定感が高くなり、結果的に欲望を理性的に我慢できるという事である。そして、「第二の遺伝子」と呼ばれる愛着はその子の人格形成に一生に渡って影響を与えるため、大人になっても欲望を理性的に我慢できる人格を形成するのである。

   今の暴力性に溢れた日本社会を立て直すには、やはり、愛着の形成や維持の仕方がカギを握る事になりそうである。