マコーレ・カルキンでも呼んでくるかな | 偕楽園血圧日記

マコーレ・カルキンでも呼んでくるかな

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 <尖閣問題>死屍累々でもおかしくなかった、日本の挑発に理性的に応じてきた中国―中国紙

 2012年9月12日、環球時報は海軍軍事学術研究所法律研究室の●広梅(シン・グアンメイ、●は刑の左に都の右)主任のコラム「もし中国が日本式に尖閣問題を処理していたならば、死屍累々となっていただろう」を掲載した。以下はその概要。
 日本は尖閣諸島(中国名・釣魚島)を「領土問題のない島嶼」扱いし、所有者からの貸借や官僚の上陸、島の12カイリ以内の巡視や国有化といった勝手な振る舞いを続けてきた。もし中国が今の理性的なやり方ではなく、日本式の方針を取っていたならば、死屍累々の戦いとなっていたことだろう。
 領土主権維持に懸ける中国の決意は一貫している。私たちは朝鮮半島で米国と戦い、そして日本の侵略者と8年にわたる死闘を繰り広げた。今、中国をめぐる情勢は好転している。恐れるものは何もないし日本が正しい道に戻らないのであれば、中国は官僚を派遣し上陸させ、島の12カイリ以内を巡視し、釣魚島を個人に貸し出し、釣魚島の戸籍を認めるまで。何も抑制する必要はない。(翻訳・編集/KT)
 Record China 9月13日(木)11時55分

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 こういういい方を見ていると、さすが中国は朝鮮人が憧れ、真似をし続けていた宗主国だということがよく分かる(苦笑)。

 なにが「日本の挑発に理性的に応じてきた中国」であろうか。日本は今まで何もしてこなかったというのに、単なる土地登記の変更を行った(それも元はといえば中国の度重なる主権侵害に日本人が危機感を抱いただけのことである)だけで、

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 中国監視船6隻、尖閣領海に次々侵入…過去最多

 14日午前、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海内に、中国国家海洋局所属の監視船「海監」6隻が相次いで侵入した。
 同諸島の領海では過去にも中国当局の船舶が侵入を繰り返しているが、海上保安庁によると、6隻が同時に領海に侵入するのは過去に例がないという。政府が11日に同諸島の魚釣島など3島を国有化したことに対する対抗措置とみられる。
 同庁などによると、同諸島の大正島周辺では、午前6時18~20分頃、監視船の「海監51」「海監66」が北北東約22キロの地点から領海に侵入。
 さらに、大正島から西に約85キロ離れた同諸島の久場島周辺では、同7時6~15分頃、「海監50」「海監26」「海監27」「海監15」の4隻が領海に侵入した>。
 大正島周辺の2隻はいったん、同7時48分頃に領海を出た。午前11時現在、久場島周辺の4隻は領海外に出たが、大正島周辺の2隻が再び、魚釣島沖の領海内に侵入したという。
 読売新聞 9月14日(金)8時5分

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 こんな示威行動(この艦隊行動は、完全に軍事的挑発である)を行っておきながら、「自分たちは平和的」だの「辛抱強く」だのといけしゃあしゃあというのだから。

 人民網だの環球時報だの、さらにはこういう時によくアドバルーンに使われる香港のメディアでも、中国メディアはここしばらく「戦争」「戦争」と国民を煽って日本に圧力をかける記事が花盛り。
 こうやって吠えている間は実際には戦争の準備が進んでいないというのは常識ではあるが、それでも

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 野田首相「国防に想定外なし」 自衛隊幹部に訓示

 野田佳彦首相は11日午前、防衛省での自衛隊高級幹部会同で訓示し、北朝鮮の核兵器開発や中国の軍拡に触れ「わが国を取り巻く安全保障環境は不透明さを増している。自衛隊の負うべき責任と期待がかつてなく大きくなっている。国防に想定外という言葉は許されない」と述べ、万全の備えの必要性を強調した。
 森本敏防衛相は米軍輸送機オスプレイの沖縄県配備に関し「在日米軍による抑止力が強化され、地域の平和と安定に大きく寄与する」と指摘。「飛行の安全性の確保に真(しん)摯(し)に取り組む」とも述べた。
 首相は陸上自衛隊の次期多用途ヘリコプター「UH-X」納入をめぐる談合疑惑について「本当に残念だ。一層の規律の保持に取り組んでほしい」と呼び掛けた。
 産経新聞 9月11日(火)12時5分

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 まだしばらくその座に居座るつもりの野田総理には、この言葉の通り「想定外」がないよう手を打っておいてもらいたいのだが……、

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 玄葉外相と森本防衛相、日程切り上げ帰国 尖閣対応で

 玄葉光一郎外相と森本敏防衛相は15日朝、中国公船の領海侵入など尖閣問題に対応するため、日豪外務・防衛閣僚協議で訪れていたオーストラリアから日程を切り上げて帰国した。玄葉氏は外務省で幹部らと協議し、中国にいる日本人や日本企業の安全を確保するため、中国政府への働きかけを強めるなどの対応に万全を期すよう指示。森本氏も防衛省で自衛隊幹部らから報告を受け、通常の警戒監視をしながら中国側の動きを注視することを確認した。
 朝日新聞2012年9月15日(土)11:27

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 なんだか相変わらずドタバタするばかりのようで(ため息)。

 防衛大臣はともかく、外務大臣が国外にいたというのならばちょうどいい、緊急帰国の前に、

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 ASEANと中国、行動規範仕切り直し 南シナ海問題

 南シナ海の領有権問題に絡み、法的拘束力を持つ行動規範の策定に向けた東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国との非公式の高級事務レベル会合が13日、カンボジアの首都プノンペンであった。
 複数の出席者によると、中国はASEANと対話を続けていく姿勢は示したが、「領有権問題は2国間で解決するべきだ」「規範は時期尚早」との姿勢は崩しておらず、具体的な議論には踏み込まなかった。10月にタイで再度、同様の非公式協議を持つという。タイのシーハサック外務次官は「公式な会合は来年になる」と語り、早期策定は困難との認識をにじませた。
 行動規範の策定を巡っては、7月のASEAN外相会議前の高級事務レベル協議で中国側と作業を開始する方向で合意していたが、外相会議で意見が割れ、議論が先送りされていた。11月の首脳会議や東アジアサミットを前に仕切り直しに着手した形だが、南シナ海を巡っては最近、関係国が独自の動きを活発化しており、混沌(こんとん)とした状況が続いている。
 朝日新聞2012年9月13日(木)20:57

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 こういう問題を抱えているASEAN諸国を回らせて、連携を確認するぐらいのことをさせるべきではなかったか。
 いきなりの訪問になるが、それぐらいのごり押しを、しかも今問題を共有している国相手にできなくて、どうやって国際社会の中で外交力を発揮などできよう。


 中国との話し合いという時に、ただ中国だけを見て、

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 中国への事前説明不十分、尖閣国有化で外務副大臣

 山口壮外務副大臣は13日の記者会見で、沖縄県・尖閣諸島の国有化について「なぜもっと事前に説明を重ねなかったのか、自戒の念も込めて思っている」と述べ、日本政府による中国側への説明が不足していたとの認識を示した。
 山口氏は、先月31日に北京市内で戴秉国国務委員らと会談した際に「私からは相当(日本側の考えを)言った」と述べる一方、中国側との意思疎通を図るには
「私以上のレベルの外相なり首相なりで、もっともっと説明しておくべきだった」と述べた。
 また、政府が国有化の目的を「平穏かつ安定した維持・管理」のためとしていることに関して、「普通の日本人が聞いても分からない」と述べ、政府として国民的な理解を得る努力を払う必要との考えを示した。
 産経新聞 9月13日(木)19時16分


 日中緊迫、外交で解決を=「軍人が出ないように」―山口外務副大臣

 山口壮外務副大臣は13日午後の記者会見で、沖縄県・尖閣諸島の国有化をめぐる日中関係について「かなり緊迫しているし、もっと緊迫しかねない。外交官で話をつけ、軍人が出ることはないようにと考えている」と述べた。
 また、尖閣国有化に関し「外相や首相のレベルでもっと説明をしたかった。所有権を(国に)移す処理が、(石原慎太郎)都知事が買おうとすることに対して、(より)良いと、よく説明した方が物事はスムーズにいった」とも語った。
 時事通信 9月13日(木)19時32分

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 こんなことをいうなどまったく戦略眼不足も甚だしい。

 中国は資源と領土の獲得を目的にして騒ぎ、それを正当化するために「中国の主権がどうこう」といっているのだから、何をどう説明したところで日本の言い分を認めることなどない。
 日本に「何もしない」を選ばせて時間を稼ごうとしている相手に何の手も打たないまま「そうするつもりです」などいおうものならば、「もう一つ押せばもう一つ譲るかも?」と思わせるだけ。何とろそれが何度も書いている中国人の交渉の仕方なのだから。(ついでにここで、(2011/09/02の記事、「馬耳東風」の出典は李白の詩 で取り上げた所ジョージの番組で中国人が見せた「民族性」というのも思い出そう)

 こういう閣僚がいるから
(2012/09/05の記事、売国政権いよいよ) で取り上げたような「(尖閣諸島の)港湾整理を嫌がる外務省」というものが出てくるのか、そういう外務省だからこんな閣僚がのさばっていられるのか……。
 そもそも外交官になろうというような人間は、「海千山千の猛者が蠢く国際社会で、口八丁で日本の利益を守り、立場を確立していくことにカタルシスを覚える」ような性格の者たちではないのだろうか?
 そういう「エスピオナージの主人公に自分がなる」というちょっとした「傲慢さ」があるような人間でなければ外交官など務まらないというのに、ただ「でもしか外交官」が増えているというのならば、これは外務省の大掃除が必要だろう。


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 尖閣国有化への抗議デモ、少なくとも7都市で

偕楽園血圧日記-尖閣いちゃもんデモ
(写真、読売新聞より。北京の日本大使館前で、日本政府の尖閣諸島国有化に抗議するデモ参加者=大木聖馬氏撮影)

【北京=竹内誠一郎】北京の日本大使館前で13日、日本政府の尖閣諸島国有化に抗議する約150人が「日本人は釣魚島(尖閣諸島の中国名)から出て行け」などとする横断幕を掲げ断続的にデモを行った。
 抗議デモは日本政府が国有化を発表した11日から3日連続。
 日本大使館や中国版ツイッター「微博」などの情報によると、北京のほか、広州、福建省福州、安徽省合肥など少なくとも7都市で、尖閣諸島国有化に抗議するデモがあったとみられる。
 ネット上では、週末の15、16日と、満州事変の発端となった1931年の柳条湖事件から81年にあたる18日に、北京や遼寧省瀋陽など、少なくとも25都市でデモが呼び掛けられており、日本大使館は、中国国内の邦人に注意を呼びかけている。
 読売新聞 9月13日(木)20時27分

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 中国では相変わらずこんなことが行われている。

 こういうことがあると必ずといっていいほど日本のテレビでは「日本も反省するところがある」という人間が出てきてしたり顔で話をするのだが、

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 殴られた人も…上海で日本人に嫌がらせなど被害

【上海=関泰晴】中国・上海の日本総領事館は13日、上海市内で日本人が中国人に暴行や嫌がらせを受けるなどの被害が出ていると、ホームページを通じて注意を呼びかけた。
 沖縄県の尖閣諸島を国有化したことを巡り、中国では反日感情が高まっている。
 関係者によると、具体的な被害の報告が入るようになったのは数日前。上海の繁華街を歩いていたところ、突然、「お前は日本人か」と尋ねられ、殴られて軽傷を負ったとの通報があった。
>このほか、〈1〉深夜に食事中、中国人に因縁をつけられ暴行を受けた〈2〉タクシーで移動中、バイクの運転手が追いかけてきて「乗客を降ろせ」と言われ た〈3〉中国人がペットボトルを投げつけてきて「ばかやろう」と罵声を浴びせた――など、日本人に対し、危害を加えようとする動きも出ている。関係者によ ると、12~13日に市内で5、6件の被害が報告されたという。
 読売新聞 9月13日(木)21時36分

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 さすがにこんな事態にまでなっているとなると、「日本も~」という言い方をしても説得力がない。

 マスコミも今までに比べるとどこか日本批判に腰が引けているように感じるのは、

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 記者交流の延期も通告=中国

 日本新聞協会に入った連絡によると、日中記者交流計画に基づいて17日から予定されていた日本記者団の訪中について、中国側が13日、延期を申し入れてきたことが分かった。
 延期の理由について、受け入れ先の中華全国新聞工作者協会は日本新聞協会に送った書簡で「(訪中記者団に)同行する人手を割くことができない」などと説明しているが、沖縄県・尖閣諸島をめぐる問題が影響したとみられる。
 訪中記者団は時事通信など日本の報道各社の記者が参加して26日までの日程で北京や上海などを訪れる計画だった。
 時事通信 9月13日(木)19時57分


 「ここは中国 日本人は撮影するな!」 日テレ系香港ロケ妨害?

 香港のフェニックステレビ(電子版)は13日、香港で行われた人気テレビドラマ「金田一少年の事件簿」(日本テレビ系)のロケで、現地の男性が「ここは中国だ。日本人は撮影するな」と抗議したため、警察官が出動する騒ぎになったと報じた。在香港日本総領事館もトラブルを把握しているが、「尖閣諸島の国有化が背景にあったかは分からない」としている。
 主演タレントらが所属するジャニーズ事務所では「タレントが被害を受けるようなトラブルがあったとは聞いていない」とした。
 フェニックステレビの報道によると、12日午前の撮影で、水産加工品を扱う露天商の男性が騒ぎ、撮影チームが警察官を呼んだ。夕方には、現地メディアともみ合いになり、カメラのレンズが当たり日本人スタッフ1人が頭に軽いけがを負ったという。日本総領事館は事実関係の確認を急いでいる。
 日本テレビは取材に「番組制作の個別の案件についてはお答えできない」としている。
 産経新聞 9月14日(金)1時0分

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 実際に「今まで中国のために働いていたはずの自分たち」にまで実害が及ぶようになってきたからだろうか?(冷笑)

 この中国人のデモでふと思ったのだが、今までずっと共産主義でやってきた中国人民にとって、そもそも今回の日本の動き、「土地の購入」というものがどういう意味を持つものなのかという基本的なことすら理解されていないのではないかということ。ただ政府が仕込んだ「愛国団体」が「反日! 反日!」と煽るからそれに乗せられているだけで。
 今でもまだ「土地の私有権」というものがない国なのだ。

 ならばで考えてみたのだが、向こうが「日本が挑発ばかりする」と言ってくれているのである。その言葉に従って、合法的に上海あたりの土地を日本が買う(正確には利用権を買う)という動きを、ちょっと臭わせてみるのはどうだろう。
 土地の取引は領土権になど何の関係もないということが本当は分かっている中共政府は困惑するだろうし、それが人々を刺激してデモの矛先を政府に向くようにも仕向けられる。
 以前にも書いたように、中共政府が安定しない方が今は日本の国益になるのだから、一方的な挑発にただ耐えて頭を下げ続けるのではなく、「そういうことをし続けるとどうなるのか」を向こうにも教えるような手を打つべきだ。

 それが外交というもので、それでこそ外交官の力試しになるというものだろう。

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 キャンベル米次官補「日中は対話を」

 キャンベル米国務次官補は11日、ワシントン市内で講演し、日本政府による尖閣諸島の国有化決定に中国が反発していることについて「すべての国が挑発的な行動を避け、対話を模索するよう求める」と述べ、冷静な対応を促した。(ワシントン 犬塚陽介)
 産経新聞2012年9月13日(木)08:14

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 アメリカはこんなことをいっているが、ほんの四十年前までは相手も認めていた自分の国の領土に、「資源がある」となった途端に領有権主張をされ、さらに次々と軍事的挑発をされたら、いちばん「実力行使」をしそうな国はどこだろうか(苦笑)。

 まあそれはともかく、まさか「いざとなればアメリカが何とかしてくれるのでは」となど、日本の政治家や外交官は考えているわけではあるまい?


 本日の名所。

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 西郷さんも政局注視? 上野公園内の西郷隆盛像ライトアップ

偕楽園血圧日記-ライトアップ
(写真、産経新聞より。 レストランやファーストフード店などが入居する「UENO3153」として15日にリニューアルオープンする元「聚楽第」の内覧会が行われた。西郷隆盛像もあわせてライトアップされた=13日、東京都台東区上野公園(荻窪佳氏撮影))

 東京・上野公園内の西郷隆盛像(高村光雲作)のライトアップが13日夜、始まった。リーダー不在で、西郷さんの“威光”にあやかるかのように、訪れた人は次々にシャッターを切っていた。
 産経新聞 9月14日(金)7時55分

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 上野の西郷像、よく聞くわりには観光資源としてはどれほどのものなのかなぁ。

 それがライトアップで注目されたのは、ただ「珍しい」といった気持が人々の中に生じただけで、別に南州翁の威光がどうとかいうのはないと思うぞ(笑)。