WBC世界Sバンタム級王者西岡利晃(帝拳)選手への挑戦がささやかれるWBC同級2位ラファエル・マルケス(メキシコ)は、16日(現地時間)メキシコ・カンクンで、実兄ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)vsラモス 戦と同じリングに登場。
トレーナーは日本でもお馴染み、畑中清詞、辰吉丈一郎選手らを破った元2回級制覇王者ダニエル・サラゴサ。
36歳のラファエルにとって、頼れる参謀に違いない。
そして対戦相手エドゥアルド・ベセリル(メキシコ)のトレーナーを務めるのは、村田英二郎、ハリケーン・テル選手らと戦ったルペ・ピントール。こちらもサラゴサと同じく、バンタム、Sバンタム級の2階級を制覇した名王者。
ラファエルvsベセリルは、サラゴサvsピントールの代理戦争。
12勝(4KO)7敗2分というベセリルだが、2ヶ月前にはニカラグアで元ライト級王者ホセ・アルファロと対戦(5回TKO負け)。7月10日に初回TKO勝利で再起を飾ったばかりのピンチヒッター。しかし、やる気を見せていた。
いよいよ試合開始ゴングが鳴る。
初回、打って出たラファエルに対し、ベセリルも必死に応戦。
真っ向からパンチの交換に臨んで場内を沸かせる。
第2ラウンド。
ベセリルをロープに追い込んだラファエルは、左フックを上下に打ち分けた。
ラファエルの優勢が続くがベセリルも抵抗。
「決して一方的にやられていたわけではなくて、結構がんばってましたよ」
そして迎えた第4ラウンド。
ラファエルの左フックが火を噴く。
しかし、ここはよく立ち上がり後続を断ち切った。
5回。ベセリル勇敢に打ち合う。
しかし、マルケスの重いボディブローがめり込む。
体にも、心にも効いてくるいやなパンチだ。
5回終了後、チーフセコンドのピントールが心配げにリングに飛び込む。
5回終了後、ベセリルは体調の異変を訴え棄権。
発表されているKOタイムは6回10秒。
ダウンを喫したにもかかわらず、ジャッジの一人は2ポイント差としていた「ベセリルの善戦でしたよ」。
力ずくで勝利を得たラファエル・マルケス。
フェルナンド・ベルトランプロモーターと、再起の喜びを分かち合う。
これでラファエルは、40勝(36KO)6敗とした。
兄同様、激しい打ち合いから力強いパンチを打ち込むスタイルだが、”6敗中KO負けが5つ”。決して打たれ弱いイメージはないが、ファン・マヌエルとの違いはここになろう。
西岡選手の王座挑戦が決まったら、ワクワクする好試合が期待できそうですね。モンスター・レフトは、ラスベガスで新たな歴史を作ることが出来るのか?
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