美術家が集まって結成された漫画同人『うさぎっこクラブ』による展覧会
『卯展決行』は無事終了!!
お客さんの入りは、そんなに爆発的というわけではありませんでしたけど、
理由は恐らく、他の展覧会とイベントが重なっていた為と思います。
『Level 7 feat. 広島!!!!』(Chim↑pom)とも、
会田誠「美術であろうとなかろうと」とも、
重要な日が重なっていました。
どちらも会田誠繋がりの作家なので、譬えて言うなら、
同じ政党から複数立候補したために、票が分散されてしまい、
惨敗した状況に近い?
否、惨敗というわけではないけど。
逆に、まこぷりとは会期が重なったお蔭で、
18日にフルーツ☆パンチとの合同イベントが出来たし、
オル太の展覧会『黄金の郷愁』もやっと見れて良かった。
同じ3331内での展示だったので。
『つちくれの祠』『つちくれの精霊』を、見に行くと言いながら約束を果たせなかった
事に対する罪悪感を持っていたので。
今回私は、結局未完成で出した事に対する罪悪感で、
常に「申し訳無い」という気持ちを抱いていました。
『錦イルカ餌付け圖-羅須園にて』(F100号)は、
空などの一部をもうちょっと描き込みした方が良かったし、
『ブシュッチガールズ』(F50号)は下書きすら終わらず
ライブペイントする事になりましたが、何とか会期中に最低限の所までは描けた。
元々この作品は、AKB48みたいに沢山描くつもりでしたが、
時間が無くて、スーパー戦隊シリーズみたいに5人組に変更しようと思ったのです。
しかし、時間が無いのでとにかく手早く下書きを描いたら、
バランス的に3人組にならざるを得ず、そのまま3人組として描きました。
FサイズではなくPサイズだったら、5人組で描けたと思いますけど、
とてもそこまで考える余裕がありませんでした。
『ルイヴィトン作業着シリーズ』(1996-2004, 未完)は古い作品ですけど、
岡本光博さんとは違ってまともに宣伝してくれる所が無いので、
しつこく出してやろうと思って出品。
やはり、知らないという人は少なくなく、
「えっ、これ手描きなの?」と驚く人は多かった。
出した甲斐はありました。
20歳前後に描いた、ウサギの男女が抱き合っている『嫉妬』(1991-1994)は、
意外と評判が良かったです。
十代で既に「可愛い」と「グロ」の組み合わせをやっていたので、
その流れで描いたと説明すると、お客さんから驚きと呆れの混ざった反応をされました。
うさぎっこなので、兎に因んだ作品をどうしても出したいと、
所有する親戚の人に頼んでお借りしたわけです。
その他の私の作品については、中間報告 を参照ください。
愛☆まどんなの出品作は、神々しさが放たれていました。
特に秋葉原崩壊と再生シリーズの最新作であるF100号の作品は、
今まで彼女が描いた作品の中で最も優れた作品の一つだと思ったし、
実際評判も良かった!!
当展覧会の目玉です。
彼女は最初、自分の本の為に、秋葉原が廃墟と化したイラストを制作。
でもそれが描かれたのは、秋葉原の無差別テロ事件の前であり、
東日本大震災の前でもあった!!
近々首都圏に大地震が来るという噂が立っていますけど、
もしそうなったら、この作品に更に箔が付きます(不謹慎発言すいません)。
彼女は、そのF100号の作品を、僅か10数日で描きました。
それでこのクオリティ!!
まあ、大きなイラストを手早く描くのに慣れているし、
下書きなしで描く才能があるので、まあ分かるんですけど。
私にはそういう才能が無いので、正直羨ましい。
東日本大震災を作品で予言したアーティストと言えば、
当ブログでも何回か紹介した高田冬彦もいます。
否、予言しようと思ってしたわけではないんでしょうけど。
日本神話の神様の格好をした高田くんが
(それがまたみすず学苑のヤマトタケルにそっくり!!)、
股間に日本列島のコテカを装着し
(厳密には、性器が日本列島と化している)、
室内の積まれた本等の荷物をその日本列島性器で崩していくという映像作品なのですが、
丁度、福島に当たる部分でぶつけていました。
高田くんはこの作品を、東日本大震災の前年に発表しているのです!!
この事を彼に話すと、同じ事を言う人が何人かいたとのこと。
話を元に戻します。
他にも、電車の中でセーラー服の少女が並んで座っている作品など、
センスのきらめきを感じました。
桜井貴くんは、昨年うさぎっこに入部した現代美術家なのですが、
とにかく、思いついたとしても誰も描かないだろうなと思う露骨なパロディ作品を
敢えて描く所が良いと思いました(皮肉ではありません)。
例えば、マドマギなどのヲタク系に受けているアニメのキャラクターを
もしピカソが描いたら?という感じの絵とか。
『アビニョンの娘たち』と『けいおん』を合体させた作品が特に好きです。
しかも、只組み合わせてみました、ではなく、お互いに色々と共通点があるので、
実は奥が深い作品なのです。
例えば、アビニョンの丁度100年後にけいおんが登場したとか。
私が彼の作品を最初に見たのは、愛☆まどんなの身内の所にかつて存在した
イベントスペースアンティークスタジオミノルでの展示なのですが、
その時、窓の外から、喪黒福造とドラえもんを合体させたキャラクターの絵が
目に入り、それが強烈に印象に残っています。
今回もその作品を出しました。
私もパロディ画家なので、似た者同士、
”引き寄せの法則””類友”で出会ったのかも知れません。
で、彼にとって収穫だったのは、或るアートブロガーが自らのブログで熱心に
彼を紹介してくれた事(実は未だそのページを見ていないのですけど)。
しかも、パロディに使用したアニメの知識を元々持っていなく、
桜井くんの作品を紹介するためにわざわざ勉強して紹介するという情熱ぶりとのこと!!
まあ、私も海外のマイナーアニメを紹介する時、
そのベースとなった背景等を一から調べたりしてますけど。
彼だけを敢えて紹介していたそうですけど、
それは、彼の美術界に於ける知名度がそんなに高くないからなんでしょう。
新人というわけでは無いのですが、そのアートブロガーさんは、
彼の事をそれまで知らなかった様なので、新人作家だと紹介しているみたいです。
大変お世話になったislandの皆様、それから、来場してくれたお客様方には、
心の底から感謝いたしております。
誠に有難うございました!!
大晦日の冬コミにも参加しますので、宜しくお願いいたします!!
(詳細は後日)
【関連エントリー】
グループ展『卯展決行』中間報告
http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11111956264.html
グループ展『卯展決行』開催します!!