「かん天な人」を鑑賞する(in 2006) | 妄想印象派 自作のイラストや漫画、アニメ、音楽など

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私は、危険な香りのする映画を、思想や傾向、実録や作り物に関係なく好みます。

高校生の時の「ゆきゆきて神軍」山谷(やま)やられたらやりかえせ

「ホーリーマウンテン」エルトポ」を見た興奮は、今でも忘れられない。

今回紹介するのは、そんな危険な香りのする映画の一つです。





かん天な人(2006)


【出演】

いながわしろう

藤一平

美勇士

土屋良太

佐野未来

JBOYS


【監督・演出・編集】

パク・シンホ


【脚本】

米田隆司


【撮影】

五十嵐弘継


【音楽】

ジュンジ


かん天な人



○基本情報紹介

実は、2年も前に見た事を、今更になって紹介します。

というのも、当時はまだBlogをやっていなかったから。

この映画は、SFもののフィクションではあるけれど、

暗に「朝鮮総連批判」が込められています。

そういうスタンスの映画は、史上初とのことらしい。

しかも、監督は在日コリアンです!!


○この映画を知ったきっかけ

無名の在日コリアンBlogの中で一番有名な「コリアン・ザ・サード」を見ていたら、

この映画が紹介されていました。

このBlogは、残念ながら今は閉鎖されております。

元管理人は、現在は日本に帰化し、「元在日韓国人3世」となっているらしい。

http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%89-%E5%9C%A8%E6%97%A5%E4%B8%89%E4%B8%96-%E6%96%B0%E4%BA%95-%E7%9F%A5%E7%9C%9F/dp/4775508717  


○映画の感想

東アジアの平和問題もそうですが、主人公の置かれた状況の切なさが、

「もし自分がそういう立場に置かれたら・・・」という複雑な思いを、

見ていて思い知りました。

私も実は、平和問題に凄く関心を持っているんです。

でも、具体的にどうすればいいのか分からないだけで。

取り敢えずは、反日系のものを利用したり買ったりしないとか、

島根県の物産店やチベット人の店にお金を落とす位しか思いつかない

(もっといい方法って、あります?)。

話を元に戻しますが、魂の乗り移る場面などをもっと分かりやすくするために特撮技術

(CGなど)が必要かな?とは思いましたが、予算の問題で無理だったのでしょう。


○他の在日映画

この映画よりも少し遅れて「Dear PyongYang」(監督:ヤン・ヨンヒ)

という映画が登場し、話題となりましたが、それに比べたら、

「かん天な人」はメディアから無視されている気がする。

http://www.film.cheon.jp/  

そもそも、北朝鮮の工作員みたいなヤン監督の父を堂々とドキュメント映画の主人公

にしている事が、凄い事だと思うのですが。

逆に考えてみましょう。

韓国に住んでいて、反韓活動をやっていた事を映画で公言している様なもので、

もしそんな事をしたら、韓国人の激しい気質を思うと、

絶対に集団リンチを食らうと思うのですが。

つくづく、日本人の大人しさ優しさを感じてしまいます。

最も、恐らくですが、マスメディアに於ける北朝鮮の隠然たる強い力

というのがある様な気がする。

というのも、北朝鮮シンパのような井筒和幸が、

堂々とお昼のワイドショーのコメンテーターをしているから。

「拉致問題」があるから大人しくしているだけだと思う。

「ディアピョンヤン」の配給も「シネカノン」でしょ。

国際情報誌「SAPIO」「ディアピョンヤン」が紹介されているのを

見た事があります。

同誌は、大手出版社の割りには、マスメディアが怖がって報道できないような

タブー記事をよく出したりする硬派な所がありますが、

それなら「かん天な人」の紹介もどうですか?とか、心の中で思いました。


紙媒体に於ける「かん天な人」の紹介状況って、どうなんだろう?

映画雑誌とか見ないのでよく分かりません。


「チベットチベット」(監督:キム・スンヨン)に関しては、

小林よしのりといった有名所が紹介したりしてるので、

敢えて私が触れる必要性はありません。

でも、私が「チベット頑張れ!!中国に屈するな!!」という気持ちを持っているのには

変わりはありません。


○見に行った時の状況

飯田橋の駅ビル「セントラルプラザ」の10階に「東京ボランティアセンター」

というのがあって、そこの一室で上映会が開かれていました。

http://www.tvac.or.jp/  

http://www.tvac.or.jp/page/tvac_access.html  

入場料は無料で、観客が自主的にカンパをするというシステム。

私は、見る前から入場料を払い、帰る時にも又払ったのですが、

そうしたのは恐らく私だけだろうと思います。

お客の数は凄い少なかった。

こういう状況を見ると、凄く広めたくなるんですよね。

脚本を書いたと思われる方に、人権擁護法案問題と、

映画「氷雪の門」のチラシを貰う。

この映画に関しては、別の機会に述べたいと思います。

ソ連はとっくに崩壊してるんだから、もう堂々と大々的に上映できるっしょ?


上映後に、観客と制作者との雑談会が少し開かれました。

内容はちょっと忘れましたが、確かパク監督は、「民潭」にも「総聯」にも

睨まれている立場にいると述べていました。

こういう人って、メディアは取り上げないんだよね。


○日韓日朝問題

実を言えば、私は、身近に「在日問題」を体験した事が無いのです。

でも、たまたまそれまでそういった問題に出会わなかっただけなのでしょう。

特殊漫画家根本敬からの影響で、20年ほど前から韓国に興味を持っていたという

のはありますけど。


パク監督は、生い立ちもかなり大変だったそうで。

それでも、まともな感覚を持っているので、こういった人は広めるべきだと思います。

つくづく思うのですが、マスコミは、自分達の事を棚に上げて日本批判する在日ばかりを

紹介するので、在日のイメージをすこぶる悪くしていると思います。

以前とは状況が違って、「昔迷惑かけて御免なさい」という人よりも

「このやろ、よくも今まで騙していやがったな!!」と怒っている人の方が多いと思います

(2ちゃん辺りなんか見てるとつくづくそう思う、最近は2ちゃんを殆ど見なくなったが)。


この状況、どうなっていくのでしょうか?

私は「嫌韓」でも「親韓」でもありません。

どちらかというと、「楽韓」です。

でも、韓国ネタは面白いですけど、それとは別に、東アジアの平和問題にも

ちゃんと関心は持っています(具体的にどう行動すればいいのか分からず

戸惑っているというのはありますが)。

取り敢えず、反日系の食材は健康に悪そうなので、買わない様にしたい。


【追記2008.8.31】

こういう問題、とてもデリケートなのは分かっております。

この文章を見て、かなり引いちゃってる人もいるかも知れませんね

(だったらそれ以前に『ゆきゆきて神軍』を取り扱った時点で既に引かれてる)。

でも、私は仲間内から「核弾頭」「取り扱い注意系」とか呼ばれている様な人間なんで、

危険な事を平然と言ったりします。

だから、こういった映画の紹介もできたわけです。

まあ、いずれにしても、こういう問題、憎しみを煽る様な真似はすべきではありません。

右だろうが左だろうが、憎しみを煽る人がいけないと思う。

我々庶民としては、そういった憎しみを煽る人々の力を削ぐために、

不買運動をすればいいんじゃないか?くらいしか取り敢えず思いつきません。

今のこの日本も、もしかしたら偽りの平和かも知れませんが、冷静に、

東アジアの平和の問題を、これからも考えていきたい。

もう、人を憎むとか、騙すとか、殺すとか、うんざりです。

「足るを知」りましょうよ。

皆で楽しくいきましょうよ。

でも、警戒する位は必要だと思います。

が、憎しみの感情までは余計です。

冷静な判断力を失いますから。






「かん天な人」オフィシャルブログ

http://kantennahito.blog.shinobi.jp/  


amazonでDVD「かん天な人」

http://www.amazon.co.jp/%E3%81%8B%E3%82%93%E5%A4%A9%E3%81%AA%E4%BA%BA-Shinho-Park/dp/B0011DSVAQ  


予告編





【追伸】

以前、腹腹時計」(監督:渡辺文樹)が代々木八幡区民会館ホールで

上映されたのですが、その日は仕事明けの上、丁度

chim↑pomの展覧会のオープニングとも重なっていたので、見れなかった。

実は、18:00の時点で未だ展示が出来上がって無かったので、

ちょっと遅れても大丈夫だったんですが。

内容はよく知りません。左翼系の映画でかなりヤバイ内容らしいのですが、

悪趣味系映画好きの私としては、見ておくべき作品の一つだと思っています。





【関連記事】

我が青春の「ゆきゆきて神軍」

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10085928772.html