我が青春の「ゆきゆきて神軍」 | 妄想印象派 自作のイラストや漫画、アニメ、音楽など

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映画「ゆきゆきて神軍」(疾走プロダクション、1987年、監督:原一男)を見てから、はや20年が経過した。

あの時の衝撃は、今でも忘れる事が無い。

とにかく、強烈な人だった。

詳細はこちらを↓

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%A5%E5%B4%8E%E8%AC%99%E4%B8%89

http://blog.goo.ne.jp/okuzaki_kenzo


彼の著した本の内、

「ヤマザキ、天皇を撃て!」(新泉社、新装版)

「ゆきゆきて神軍の思想」(新泉社)

「非国民奥崎謙三は訴える‐ゆきゆきて神軍の凱歌」(新泉社)

の3冊を高校時代に読んだけど、最初の本は、自らの半生を綴った自伝で、南方での死と隣り合わせの日々等の波乱に富んだ人生を描いていて、なかなか読み応えある内容だった。

後の2冊は、「この世の全ての人々が幸せになる為には、○○と○○と○○と○○と○○をこの世から抹殺しなければならないのであります」といった感じの文章の繰り返しが、300頁以上も延々と続いていた。

我ながらよく読破したものだけど、内容の繰り返しである上、記憶力も悪かったので、「ドグラ マグラ」並に頭に入って行かなかった。

でも、内容の強烈さは感心した。


個人的には、アドルフ・ヴェルフリ Adolf Woelfli 辺りの暴力系アールブリュットアーティストを彷彿とさせるものがあった。

現代美術の過激なアートパフォーマンスっぽい事を本気でやっているような所は、所謂「笑韓」ネタにも通ずるものがある。


戦争によって、右手の小指を失っている。


彼は幾つもの騒ぎを起こしているが、その中でも一番有名なのが、「昭和天皇パチンコ狙撃事件」「皇室ポルノビラ事件」だ。

実際は当らなかったけど。

http://www.alpha-net.ne.jp/users2/knight9/shouwa.htm


正義の為に活躍しているつもりの様だけど、かなり独善的だ。

特に、「ゆきゆきて神軍」中の、老人に暴力を振るうシーンは観てて嫌だな

不幸を天罰と決め付けるのもねえ。

「自分と人類にとって良い結果をもたらす暴力ならば大いに使う」という発想は、「正義の為の戦争やテロ行為の容認」に繋がるし。

・・・と、真面目な事を色々言った所でしょうがないけど。


「神様の愛い奴」(監督:藤原章)に関しては観てないので、何ともいえない。

かつてのキャラからトーンダウンしたなんて言われているようだが。


まあ、色々と考えさせられるドキュメント映画でした。