昨日は、近年の択一式や選択式の出題傾向から、
暗記を意識し過ぎるのは危険である」、というお話をさせていただきました。

今日は、違う角度から、この点を検証してみたいと思います。


<理由その2>

暗記を意識し過ぎると、過去問や演習問題を解く際も、インプット学習の要領で、
問題とその答え」を覚えてしまい、応用力が身につきません。

よく、過去問や演習問題を何度も解き、模擬試験を何度も受けているのに、
初見の問題では点数が伸びない方」がいらっしゃいます。

原因は、「問題その答え」を単純に暗記してしまっているため、
同じ論点であっても、「問われる角度が変わると対応できない」点にあります。

問題を解く際には、

「正しい」の選択肢:何故正しいのか「根拠」を引用できる
「誤り」の選択肢:どこが誤っており、何故誤りなのか「根拠」を引用し、更に正しい説明ができる

ことが大切です。

つまり、「正しい根拠」を身につけない限りは、膨大な数の「問題とその答え
を覚えなければならず、いつまでたっても初見の問題が解けないことになります。

過去問の回転数や、模試の本数、量の消化を目標にしている人は振り返ってみてください。

過去問学習や問題演習は、「論点に対して正しい根拠を当てはめる訓練」です。
答えを覚える訓練ではありません(全く同じ表現の問題は出題されないのです)。

なお、模試と本試験問題は全く異なることも付け加えておきます。
(詳細はいずれご説明します。)

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~本日の論トレ(論点トレーニング)~

以下の設問について、「誤っている箇所」を指摘してみましょう!

<平成21年度 労災保険法 第3問C>

療養の給付の範囲は、(1)診察、(2)薬剤又は治療材料の支給、(3)処置、
手術その他の治療、(4)居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話
その他の看護、(5)病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他
の看護、(6)移送のほか、政府が療養上相当と認めるものに限られる。

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では、誤っている箇所を赤字・下線で示します。

療養の給付の範囲は、(1)診察、(2)薬剤又は治療材料の支給、(3)処置、
手術その他の治療、(4)居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話
その他の看護、(5)病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他
の看護、(6)移送のほか、政府が療養上相当と認めるものに限られる。

集中して読まないと、誤っている箇所に気がつかないかもしれません。

正しくは、「(1)~(6)のうち、政府が必要と認めるものに限られる」です。

健康保険法は、多くの方が集中力が落ちる後半戦に回すため、
テーマごとに、このような「定番の論点」を意識して選択肢を読む必要がありますね。

なお、健康保険法における療養の給付には、(6)移送は含まれません。
「移送費」という独立した給付である点を押さえておきましょう。



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