「ごきげんようスピカです。
の続きです。
今回も、わたしが先日受講しました
伊泉龍一先生(上のリブログの写真の方です)の「生命の木・ダイジェスト版講座」でメモした内容を元に、
「生命の樹」の概要をお伝えしていきます
前回は、
タロットの歴史上、重要な3つのタロットについてご紹介しました。
そのうちの
16~18世紀 フランス
木版画による大量生産のタロット
「マルセイユタロット」
と
20世紀 イギリス
魔術結社所属の人物「ウェイト」が作ったタロット
「ウェイト版タロット」
の間、19世紀のフランスパリにて、
カバラとタロットが結びついた
のですね。
というか、
ある人物が、カバラとタロットを結びつけた
のです。
ということはですよ。
現在世界的にもっとも普及している、もっともスタンダードといえる、
20世紀 イギリス
魔術結社所属の「ウェイト」が作ったタロット
「ウェイト版タロット」
魔術師
恋人
運命の輪
こちらは、カバラの思想を含んでいる、
つまり、
ウェイト版タロットを深く学ぶには、カバラも勉強する必要がある。
ということになるわけですね。
10月に開催する伊泉龍一先生の「生命の樹集中講座」の特設ページに、先生からメッセージをいただいたのですが、その一部を抜粋します。
「イタリアにて現存する最古のタロットが作られてから約5世紀後、19世紀後半のフランスで、タロットとカバラの「生命の樹」という図式との間に対応関係が作られ、それによってタロットの一枚一枚のカードに新たな解釈が生みだされました。
その新たな解釈をベースにイギリスで誕生した「ウェイト版」や「トート・タロット」などのタロットは、「生命の樹」を学ぶことなくして、様々なモチーフの象徴的意味を深く理解することはできません。」
ここまで読んで来ていただけた方には、この意味がわかるかと思います。
で、
19世紀 フランスパリにて、
ある人物が、カバラとタロットを結びつけた
この人物が誰かというと、「エリファス・レヴィ」というフランス人です。
「エリファス・レヴィ」というのはペンネームで、本名をヘブライ語風にしたものらしいです。
詳しくは
で、エリファス・レヴィの、カバラとタロットを結びつけるという試みが、どのように行われたのかというのが「生命の木・ダイジェスト版講座」の本題でした。
なお、ここまでの歴史の話、ブログだともう7回目とかですが、講座では30分経たなかったと思います。
ちなみにこういう歴史の話、伊泉先生はしきりに
「この退屈な話、もう少しで終わります、もう少しだけ我慢してください」
的なことを言っていました。
歴史がキライな方、多いのですかね?
わたしはおもしろかったですが
で、2回前の、
【「カバラ・生命の樹」ってなに? 05】カバラ、「キリスト教化」される。
に書きましたように、
15~16世紀に掛けてのイタリアのルネッサンス期に、
ユダヤ教のカバラ(聖書に書かれなかった、口伝の教え)に
興味を持つキリスト教徒が出始め、自分たちの思想に取り入れたことで、
「キリスト教化されたカバラ」というものが作られました。
そこからさらに、19世紀にタロットと結びついたカバラは、
19世紀半ば~20世紀はじめに掛けて、また新たな時代のカバラとして確立していきます。
それが「魔術的カバラもしくはマジカルカバラ」と呼ばれるものです。
先日購入した
『カバラコース完全マスター 実践するカバラ』
によりますと、
カバラという言葉の表記法はいくつかあります。
Kabbalah(カバラ)と書けば伝統的な教義を表しますが、(→ユダヤ教カバラ)
Cabbala(カバラ)と書けばキリスト教的に修正された解釈を意味し、(→キリスト教カバラ)
Qabalah(カバラ)はオカルト的・魔術的な分派を意味します。(→魔術的カバラ/マジカルカバラ)
とのことです。
わたし、このことを知ったときも、ワクワクというかゾクゾクしました
変態ちっくですか?w
で、
「魔術的カバラ/マジカルカバラ」
は、キリスト教徒じゃなくても受け入れるようなカバラになっています。
なぜかというと、タロット自体が、キリスト教的なものではなく異教崇拝、異教の神々が描かれているものなのですね。
なので、それと結びつくことによって、
いろんなものが折衷していく、宗教という枠に捉われないものになっていったわけです。
ここでのカバラの変容というのは非常に重要な意味を持っています。
もう宗教という枠に捉われなくなってるので、
ユダヤ教とかキリスト教とか特定の宗教に入っていない人でも、
理解可能なものになっているし、使用可能なものになっているのです。
つまりカバラの汎用性が高まったのですね。
ていうか。
なんでエリファス・レヴィは、
カバラとタロットを結びつけるなんてことを、しようとしたのか。
それはですね。
【「カバラ・生命の樹」ってなに? 04】文書化された口伝の教え、そこに描かれた図とは?
に書きましたように、
「生命の樹」という図には、
10の丸と、それをつなぐ22のラインがあります。
そして、その22のラインには、ヘブライ文字のアルファベットである22文字が、順番に振られているのです。
ヘブライ語は「神の言葉」と考えられていて、
ヘブライ文字のアルファベット22文字には、ひとつずつ意味があるのですね。
まとめると、生命の樹の10の丸をつなぐ22のラインには、
神の言葉であるヘブライ語のアルファベット22文字が振られていて、
その22文字には、それぞれ意味がある
ということです。
そして、
タロットの大アルカナ(重要なカード)は、22枚です。
この2つの意味が対応しているのではないかという思いつきだったのですね。
ちょっと今日は長くなっちゃいました。
わかりやすくお伝えしようと思っているのですが、だんだん難しくなってきていますかね~?
さて、歴史の話はこちらで一旦、ひと段落としたいと思います。
次回からは、生命の樹の構造について触れて、また別の角度から魅力をお伝えしたいと思います
では、また次回
スピカ
続き↓
【「カバラ・生命の樹」ってなに? 08】歴史チェックテスト&「4つの世界」とは?