再。 | *特別な夜は平凡な夜の次に来る*

*特別な夜は平凡な夜の次に来る*

ディズニーやHONDA好き主婦の独り言日記。blogタイトルは、V6 ∞ INFINITY 収録曲より。

知人へのメールも
どこか日本語がうまくまとまらない状況。
きっと、頭の中がパンクしてんだろね。

でも、記録として
残しておきたい事だから、思ったまんまを書く。



べるのママは、2006年の夏、脳梗塞になった。
右の首筋、後頭部の辺り。

後遺症が残る。と言われていたにも関わらず
医者もびっくり。な程、手足の多少のしびれ。
だけで、ほんの2,3週間の入院で終わった。

でも、それからは、血の流れを良くする薬を飲んでた。


21日、金曜日。

生保の一般過程の試験も終わったし
かなり気が楽になった。
びーすととゴロゴロしながら過ごした
フツーの金曜日が終わる。


22日、土曜日。

深夜1:30
寝返りと同時に少し目が覚めた。
びーすとの寝息を聞いて
まだ外も真っ暗だし、また目を閉じる。
閉じた瞬間、眼鏡と一緒に
枕元に置いてある携帯の着信が鳴る。

パパの名前が表示されてる。

べる 「…あーーい…。」
パパ 「おう。パパだ。」
べる 「(笑)わかってるよ。」

どこか、外にでもいるのか
パパの電話の向こうで、救急車の音がする。

パパ 「あのなぁ…。ママがな、また倒れてな。」

言葉を選んでるかのように
ゆっくり、1言ずつ話すパパ。
後ろに聞こえる救急車のサイレン
その電話は、救急車の中からだった。

べるは、え?って反応してから
言葉が出なかった。
体を起こすこともできなかった。

ただ
泣き叫びたい気持ちだったのを必死にこらえて
パパの言葉に相槌だけ打った。

パパ自身、きっと冷静な事が言えなかったと思う。

だから、兄貴に連絡しろ。
とかじゃなく
仲良し夫婦に連絡しろ。
きっと、救急車の音がうるさかったから。

そんなフォロー、後でいいのにね。

でも、今、実際、どんな容体なのか。
これからの危険度がどれくらいなのか。
そんな事は、診てもらわなきゃわからない。

今の状況だけ聞いて、電話を切る。

会話と、漏れてた音に、びーすとも
ただ事じゃないのは察知。
びーすとの腕の中で、声を殺して泣いた。

何が。って、ただ不安だった。

呼吸だけ整えて、伝えるべき人にだけ連絡。

当然、夜中の2時。誰も起きてやしない。
みんな、寝ぼけた声で、電話に出る。

お隣の仲良し夫婦サン。
ママの妹(べるからすれば、叔母サン。)
そして、兄貴。

状況がわからないだけに
パパから聞いたことを伝えるしか出来ない。

今回は、梗塞じゃない。
詰まったワケじゃない。
血管が切れた。

さらに、梗塞の薬のせいで
無理やりにでも、流す薬を飲んでたせいで
切れた場所から、もっと出血するかもしれない。
そしたら最期。

そのタイムリミットが、48時間。

これから病院に着く。
それから検査をする。

それしかべるには伝えられない。


すぐにでも車で出ようか。とも思った。
でも、また検査が終わってから
欲しい物とか必要な物があるだろうし
パパじゃわからんから、べるで用意してやれ。
そう促されて、とりあえずは
検査の結果を待つことに。

寝ろ。と言われても
寝れるわけがない。

結局、4:30頃に、検査結果の連絡が来るまで
一切、眠れなかった。

もちろん、入院。
ただ、手術は今回も出来ない。
ただ安静に容体を見守るしかない。

そして、左半身が動かない。

頭はしっかり働いてる。
言ってる事もフツー。

「なんで救急車なんて呼んだの。」

ってパパに怒ってたって。

とりあえず、面会時間が限られてるから
その時間に合わせて明日行こう。

と電話を切った。

兄貴には、パパから連絡してくれるらしいから
べるは、仲良し夫婦と叔母に連絡。

ママが入院したのは、HCU。
ICUより、少しマシな方。
ハイケアユニット…だったかな。

それだけ伝えて、一旦、電話を切る。

泣き疲れて、たぶん、睡眠2時間くらいかな。
びーすとに、起こされる。
何をする気にもなれない。
朝ごはんなんて、作れない。

身支度だけして、我が家を出る。
朝食の調達にコンビニ寄ってから
初めは、自分で運転してたけど
ものの5分で着信があったし
びーすとが、運転代わってくれた。

びーすとは、状況把握だけしたら
あとは何も言わない。
べるには、それが一番うれしい。
黙って隣にいてくれるだけで十分。

実家に着いてから
パパを拾って
ママの病院へ。
2親等以内しか入れないHCUの入り口に
すでにママの妹が来てた。

あと10分くらいで面会時間になる。
必要なものがリストアップされた用紙を見ながら
面会時間を待つ。

面会時間。
同時に3人まで。
と言われてたので
びーすとに、外で待ってもらう。
パパ、叔母、べるの3人でママの病室へ。

倒れた時、どこかにぶつけたであろう
額に傷があった。
頭はしっかり働いてるけど
左半分が、動かないせいで
慣れるまでは聞き取りにくかったけど
慣れれば、問題なく会話できる。
ただ、頭の血流がおかしいせいか
時系列が狂ってたり
現状がバラバラになったり。

ティッシュをどこに置いておくか。

ティッシュなんて
ベッドんトコにいっぱい買ってあるわ。
(実家で、ベッドの裏手に
 予備ティッシュが買ってある。)

べるがいる。とわかれば
アンタ、米買っといたから
それ、持って帰りなさい。

と、自宅にいる状況だったり
倒れる直前、洗濯機を回そうとしてたらしく

ちょっと、べる。
洗濯やりかけだからやっといて。

とか、今現在、自分が集中治療室にいる。

って事を自ら発言したりもする。

1時間しかない面会時間。
どぉやら、来年の今頃に定年記念で
一緒に海外旅行を計画してる友達と
今日(土曜日)会う約束をしてたらしい。

だから、その人に連絡をするためにも
兄貴がいつ来るのか。を確認しようと
一旦、携帯の電源を入れに
病棟の玄関まで出る。

友達には、ママの携帯から連絡が出来た。

兄貴の愛車が病院の敷地に入ってきたのを目撃。
車で来るのか、新幹線で来るのかも
わからなかったけど
どぉやら車で来たらしい。
兄貴も寝不足だろうに…。

まだ小さい姪っ子ちゃんと
ちょっと手術をした兄嫁ちゃんは
大変だから、また落ち着いたら来ればいい。
ってパパからも言ってくれてたから
きっと兄貴1人だと思ったら、後部座席に
兄嫁ちゃんと姪っ子が乗ってる。

え!!!
そんな、大変だっただろうに…。

兄夫婦と合流して
先に兄貴だけをHCUに行かせた。

今のべるには、無邪気に笑う姪っ子が
愛しくて仕方がない。
全てを忘れさせてくれる。
心から笑えたのは、姪っ子のおかげ。

そこに、パパと叔母サンが待合室まで戻ってきた。
びーすとと兄嫁ちゃんを入らせる。
ちょっとメンツとして
ワーワーワーワーってしゃべるタイプがいないから
心配ではあったけど(笑)
嫁ちゃんとびーすとが戻ってきて
ママがべるを呼んでる。
って言われて、交代で入る。あと5分。

何かと思えば
兄貴夫婦がせっかく来てるなら
お米、兄貴たちに持たせて。
ごはん食べさせてあげて。
ウチ(実家)来るなら、掃除機かけといて。

ママは、どこまでいってもママだな。

そして、お金やごはんの心配ばっかり。

ママの前では、一切泣かなかった。
べるが崩れたら、きっとママは困るからね。
ママが苦しむ状況にしちゃいけない。

HCUを出てから、みんなで食事をして
叔母サンを見送る。

実家に戻って
みんな寝不足。仮眠をとる。

が。

べるはママが途中だった洗濯やら
おじーちゃんの事
冷蔵庫の中身の整理。
(使わないと腐っちゃうしね。)

それから、いつもと違う環境で
元気な姪っ子の相手で眠れない。

いや…眠いって感覚はなかった。
ただ、頭がほとんど働いてなかった。

だから、あの場に姪っ子がいてくれた事は
べるには、本当に救いだった。

数時間してから
夕方の面会に合わせて
兄貴夫婦とパパはまた出て行った。

今日、兄貴夫婦は実家に泊まっていくらしいし。

べるとびーすとは
正直、べるは、もぉ1回ママに笑顔で会うって
自信がなかった。
体も心も、頑張り過ぎた。
もぉ今日は無理。って思った。

だから、ママ。ごめん。
少し休ませてね。

冷凍庫や冷蔵庫から
我が家で使えそうなものをさぐって
実家を出た。

実家が見えなくなる距離まで来たら
もぉ耐えられなかった。

泣いた。

この先への不安とか
いつもの姿じゃないママとか
頼りない自分自身とか

とにかく、許容範囲を超えてた。



今日は、どこにも出かけず
来週、足りなくなるであろう食材を
買いにもいかず。
ただ、必要最低限で
洗濯だけを済ませて
無心でピグばっかりやってた。

考えれば勝手に涙が出てくるし。

でも今は、なーんにも文句言わないびーすとに
ただ、甘えさせてもらおう。
泣きたいときはそばにいてもらおう。
笑いたいときは、何か話してもらおう。

いっぱい支えてもらおう。

だからね、ママ。
ママの前では、笑顔でいられるように頑張るよ。
ママの世話?ママの介護?
そんなもの、いくらだってやるよ。
だけどね。
ママの性格じゃ
リハビリって、地味ーに、コツコツやるの
一番キライでしょ。
ママには、それをやるのが一番大切な事だから
逃げずに向かってよ。
来年、パパの定年旅行、行くんだからね。
友達とスイス行くんでしょ。
車いすになっちゃったら
行きたかった場所に行けないよ。

ママ、愛してるよ。
尊敬してるよ。

時々めんどくさいけど
それでもいいから
ちゃんと今までの生活に少しでも近い生活
一緒に送ろうね。