こんな良い映画があったんだー! 知らんかった。
信者である家族がAmazonプライムで見て、よかった! と言っていたので、さっそく自分もAmazonプライムで鑑賞してみる。
2000年の映画『天使のくれた時間』。
題名もいいね。原題は『The Family Man』なので、これは日本語タイトルを付けた人のセンスがいいんですね。良い邦題やね。テーマにも適っていて素晴らしい日本語版タイトル。
紹介文を見てみたら、なんだ! かの有名な『素晴らしき哉、人生!』に設定を借りて、それをアレンジした作品なんですねー。それなら、良い作品が生まれるのも頷けますね。
『素晴らしき哉、人生!』は、アメリカでは、クリスマスになると必ず放送されるというほど国民から愛されている名作だそうで、アメリカ映画協会が選んだ「感動の映画ベスト100」では、堂々の1位に選ばれた作品とのこと。
この映画の感想は、だいぶ前に前後編に分けてブログ記事でも紹介したなぁ。
というわけで、『天使のくれた時間』。
主人公は、ニコラス・ケイジ(ジャック)。
ヒロイン役は、ティア・レオーニ(ケイト)。『ディープ・インパクト』に出ていた美人女優さんだ!この人がヒロインっていうだけで、観る価値十分じゃん!(笑)と思いつつ、見始める。
この二人が若き日に空港で、別れるシーンから物語は始まる … 。
ジャックはビジネスでの成功を求めて、ロンドンへ出発する直前。
ケイトはこのまま二人は一緒にいた方がいい気がするの。だからロンドン行きは止めにしない?とジャックを引き留めようとするも、ジャックは、なぁに1年くらい離れていたって、二人の気持ちは変わらないさ、と言って、ケイトの引き留めを振り切って、ロンドンへ旅立ってしまう。
二人はそれがキッカケで、一緒になることなく、別れることになってしまったのである。
それから、13年後 … 。
物語は一気に飛んで、ジャックがニューヨーク・ウォール街で大成功し、大手企業の社長として辣腕をふるっている姿が描かれる。
ジャックは陽気で自由気ままに人生を謳歌しているようであり、会社ではビシバシ部下に指令を出して、なんの不満も抱えていないように見える。
そんなジャックの元へ、ケイトという女性から連絡があったと、部下が報告するも、ジャックは昔の恋人だ、いまさら会ってもしょうがないといって、電話番号が書かれたメモを見もせずに丸めて捨ててしまうのであった。
その日はちょうどクリスマス。
夜に立ち寄ったスーパーで、ジャックは強盗事件の現場に遭遇することになってしまう。
黒人青年が、店員に銃を突き付けて脅している。
ジャックは、自分がお金を出すから勘弁してやってくれないかあ、と黒人青年をなだめて、二人は外へ出て、並んで歩きだす。
外は、しんしんと雪が降り積もっている夜の街。
この黒人青年との出会いから、ジャックは不思議な運命に見舞われるんですね。
翌朝、目が覚めてみると、ベッドで寝ている自分に、寄りかかるようになって一緒に寝ている女性の姿があることに気づきます。
それはなんと、かつての恋人ケイトその人で、しかもケイトは自分の奥さんになっていて、娘と息子(赤ちゃん)もいる四人家族の一員に、ジャックはなっていたんですねー。
![406b1e66c5f92bb2771388498ebc5644](https://livedoor.blogimg.jp/space_people/imgs/5/c/5c115162.png)
ケイトは当たり前のようにジャックのことを夫あつかいし、娘もパパといってまとわりついてくる。
どうなってんだ? ジャックのみが実情が理解できず呆然としています。いきなり家族持ちの夫となり、二児の父となっている自分が理解できず、あわてて家を飛び出し、会社へ向かうも、お前だれだ?状態で、玄関で追い返される始末。
ジャックは、もう一つの、あり得た人生、別の人生の中に放り込まれてしまったようです。
あの時、ケイトと別れず、ケイトの元にとどまって一緒になっていたら、そう、彼女を妻にし、家庭を持っていたら、今頃はちょうど、二人の子供がいて、家庭でいろいろな仕事を任されて、娘の送り迎えやら、今とはまったく違った日常をおくっていたであろう、そういう人生にいきなり放り込まれちゃったんですねー。
面白いです。
奥さんのケイトはとっても魅力的だし、娘のアニーは可愛らしく、この二人とジャックとのやりとりが、楽しくも微笑ましい。
どんな雰囲気の映画なのかは、以下の予告動画を見て、感じてみてください。
家族持ちの身になってしまって以降が、またいっそう面白いですよ。
今日までの13年間の経緯をジャックは知らないので、ポカをたくさんやらかします。
この世界のジャックなら当然果たすべきような務めを、ビジネスの世界しか知らないジャックは何にも知らないので、出来なかったり、忘れたり、いろんなミスをやりまくり、
そんなおかしな行動を取る夫を、妻のケイトは不審に思い、喧嘩になったり、娘はパパが今までのパパと違うと勘づいてしまったり、でも、お互い優しい心でもって接している姿が描かれているので、見ていてハラハラどきどきというよりは、これからどうなっちゃうんだろう?と心配になりながらも、どこか心の奥では安心感があって、観ていて、ホンワカ、ほっこり気分にさせられます。
ラストは、心に残るような感動の結末が待っている、のでしょうか、どうなんでしょうか(笑)。
エンディングテロップが流れ始めても、しばらくテロップが流れる画面を見ながら、エンディング音楽を静かに聞いたままでいたくなる、そんな名品でした。
これ、ブルーレイでも買おうかな。手元に置いておきたい映画だなぁ、と思うのでありました。