堅信式 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 

 

今朝、友人のお子さんの"La Cresima"があった。カトリックの「堅信式」のことだ。

 

「堅信」とは「洗礼」を始め、七つの秘跡の一つであり、堅信はさらなる恵みを与え、個人の魂を神と結びつけるものであると考えられている。堅信は神からの恵み、知恵を受けるため『ヨハネによる福音書』の8章32節のイエスのことば「あなたたちは真理を知るようになる」の成就であるとされる。

 

イタリアではカトリック信者で洗礼を受けたものは、小学2年生からカテキズモ(カトリック要理のクラス)がはじまり大抵2年で初聖体、4年が終了した時に堅信が行われる。つまり、9歳で初聖体。11歳で堅信だ。

 

今朝のミサは9時半からであった。ちょっと早くない?と思っていたら、なんとそれは第1部であって、そのあとに続いて第2部が11時半から、と驚いた。両方合わせて約100名の児童が堅信を受けたそうだ。

 

9時半からのミサは、信徒席を見渡すとミサ直前まではそれほど人が埋まっているように見えなかったが、雨のせいで、また駐車する場所がなく間に合わない人が多かったのか?途中振り向くといきなり立っている人も多かった。それにしても、洗礼式、堅信式となると親族が集まるのはいいが、どこの教会で行われてもかなり私語が多い。乳幼児の声がするのは仕方ないが始終ざわめいていた。

 

余談だが、我がパロッキアの堅信は来週23名。来年度は22名の予定。移民の多い地域だからかかなり少ない。しかもイタリア人よりも外国人が多く、そのうち4-5人は必ず南米人の児童が洗礼とともに初聖体を受ける傾向がある。


ところで、カトリック教会では堅信を授けることができるのは司教の権能であるとされている。ミラノ教区では、復活祭のあと、どこの教会も堅信式をするが、何せ、ミラノ教区にいる数限られた司教が全ての堅信式を司式しなければならないので、師走の如く、師(司教)は走り回るようで、最近の傾向では秋に堅信式が行われる。

 

ちなみに今日の司式司教はカザフスタンの大司教であった。カザフスタンは国民の80%がイスラム教徒で残り20%はキリスト教とだというが、それはロシア正教がほとんどでカトリックはかなり少数派なのではないだろうか?

 

目をつぶっていたら、決して外国人とはいえない綺麗な流暢なイタリア語だった。お説教では子供たちに「お父さんが大好きな人!?」「お母さんが大好きな人!?」「では、イエス様が大好きな人!」というと、皆ずっと手を上げっぱなしであった。笑 今後の生活を神様と共に歩むようお話しされた。

 

その後、堅信者たちの額に聖香油 を塗るというシンボルによって堅信の秘蹟が 授けられた。 「……今この人々の上に、助け主である聖霊を送り、知恵と理解、判断と勇気、神を知る恵み、神を愛し敬う心をお与えください。……」聖霊の注ぎによって信仰を強められ、成熟した教会の一員とされるこ とを意味する。

 

 

  

 

ミサが終わると堅信者たちの記念写真が撮られたが, 次の堅信に参列する親族や友人たちがどっと入ってきてしまったため、一部の人は直ちに退場するよう指示された。こんなことは始めてだ!

 

堅信のお恵みを頂いたE君、おめでとう。

神様から頂いている聖霊が心に宿り、常に支えて下さりますように。

 

また、参列した私たちも日常の生活の煩わしさなどで、その聖霊の力と光を忘れてしまうことがないように。

 

聖霊との関わりを深める大きな機会であった。神に感謝!