正しい姿勢 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

私は高校生の時、健康診断で偶然「脊椎側湾症」が発覚した。 

  脊椎側湾症とは、背骨が側方(横方向)に湾曲する病気だという。正常な状態であれば背骨はまっすぐに伸びているものであるが、この病気の場合には、横に湾曲していたり、脊椎がねじれている。痛みを伴うことは稀なため初期における発見は難しく、私のようにある程度成長してしまってから気がつく場合が多い。肩やウェストの高さが左右で違うなどの外見上の問題の他、高度の湾曲になると、腰背部痛に加え胸の圧迫と変形による呼吸器障害・循環器障害など内臓にも影響を及ぼしたり、皮下脂肪型肥満の女児でもなりやすい、という。 


大学病院のリハビリに何度か通院し、治ったんだか治ってないんだかわからず成長。でも無意識でいると、やはり姿勢が悪いらしく、歩くのはともかく、やはりじっと立っているのは、非常につらい。授業参観なんて最悪。 

正しい姿勢とは、横から見た時に、耳、肩、腰椎の前、膝、くるぶしが、地面から垂直に、一直線にまっすぐ伸びたような姿勢だという。壁に寄りかかったときに、背筋がそのまま壁につき、腰にこぶしがひとつ入るくらいの隙間ができる。そして正面からみると、肩の高さは水平。 

反りすぎ、猫背、どちらも体に負担がかかるという。特に腹筋が弱かったり、太っておなかが出ていたりすると体重が前にかかり前傾姿勢になりがち。腰痛もちの人も、結局姿勢が悪い人がほとんど。 

頭が上から糸で吊り下げられているようなイメージで背中を伸ばし、お尻の筋肉を引き締めるとともに、おなかを引っ込める。そして肩の力を抜き、あごを引く・・・ヨガでも太極拳の構えの姿勢もこんな感じなので、背筋がぐっとのばされて、レッスンのあとは気持ちがいいし、身長が伸びた気がしてしまうほど。 

正しい姿勢は、筋肉をバランスよく発達させるというが、背筋や腹筋、大臀筋、腸腰筋、大腿二頭筋などの体中の筋肉をバランスよく使うからなんだそう。 

先日、長男を目の検査に連れて行くと、診察室に、正しい姿勢が表示されていた。考えてみると、わが子たちは、寝そべって字を書くことが多い。どう考えたって、目にいいはずがないし、体にも負担になる。 

最近、長男が学校からLeggio(レッジーオ)と呼ばれる書見台を貰って帰ってきた。正しい姿勢と視力についての説明書きがついていたのだが、歯の成長にも関係があるとのことで、地元の歯医者の広告が載っていた事で、「学校教育に広告はまずい!」と波紋を呼び、保護者間で、侃侃諤諤のメールが嵐のように渦巻いている。私なんていい加減だから、レッジーオ欲しかったのでラッキー!!ってな程度だが、やはり教育の場にビジネスはよくないと・・・はあ。 

ところで、書斎にこだわるイギリスでは、昔から、書斎の机は伝統的に傾斜をもたせているんだそうな。 イギリス人の8割の人は時に背の痛みを訴えるというけれど、日本人には欧米人にない肩こりが多い。これは、やはりイスやデスクと人のつきあい方に問題があるからだろう。首から背にかけての痛みは、座って読み書きするときの、背骨の不自然な姿勢が原因でおきるという。まさに、私はその痛みがあるな・・・机の高さ、姿勢、もっと改良しないと。 

先月、太極拳で通っているスポーツ・クラブで脊椎側湾症の為のヨガ・セミナーが行われた。3時間で40ユーロ。日曜日だったのと、夫が不在で結局いけなかったが、今度ついに、そのクラスが出来たそうだ。先生自体も側湾症だという。 
http://www.la-comune.com/index.php?view=details&id=138%3Ayoga-e-scoliosi&option=com_eventlist&Itemid=451 気になるけれど、どう考えても夜の7時から8時は無理だな・・・ 

正しい姿勢、気をつけましょうね。 

http://www.yobouigaku-tokyo.or.jp/child/sekichu/topics.html 
http://www.posturacorretta.it/ 
http://www.foppapedretti.it/it/prodotti-casa/vassoi-e-accessori-cucina/reading