大阪市住之江区で昨年5月、母親の遺体を放置していたことを詰問した父親を殺害したなどとして、殺人と死体遺棄の罪に問われた無職、辻田吉広被告(41)の裁判員裁判の判決公判が24日、大阪地裁であった。杉田宗久裁判長は「心神耗弱ではないが、アスペルガー症候群なしには考えられない犯行」として懲役7年(求刑懲役10年)を言い渡した。

 アスペルガー症候群と診断された辻田被告の責任能力が争点。裁判員が精神鑑定について理解しやすいようにするため、鑑定医が被告人質問に同席して鑑定を実施したうえで、「症候群が犯行に影響を与えたが、著しくはない」と口頭で説明する手法が取られた。

 判決理由で杉田裁判長は「鑑定に十分な信用性が認められる」と指摘。一方で「アスペルガー症候群が人格形成に影響し、犯行に至る経過についても不幸な事情が積み重なった」として量刑を減らす要素として考慮した。

 判決によると、辻田被告は昨年5月、約3カ月前に全裸で寝ていて凍死した母親=当時(73)=の遺体を自宅に放置していたことを知った父親=当時(67)=から叱責(しつせき)されて激高。ネクタイで首を絞めて殺害したうえ、2人の遺体を押し入れに運び込み、布団をかけて隠した。

 裁判員の男性(23)は会見で、精神鑑定について「話の流れはわかりやすく理解できた」と話した。

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