アトピー性皮膚炎にみられやすい乾燥肌【アトピー性乾皮症】 | 皮膚科系薬剤師が教える保湿剤の上手な使い方・選び方

皮膚科系薬剤師が教える保湿剤の上手な使い方・選び方

薬剤師になって10年。皮膚科の近くの薬局に勤めていますが患者さんとお話していてなかなか保湿剤について知識が足りないなと思うことが多いです。私も勉強の途中ですが今ある知識の中からみなさまのお役にたてればなと思います。

前回ブログでは乾皮症の原因となる

老人性乾皮症について書きました。


 ご高齢者にみられやすい乾燥肌【老人性乾皮症】   ← 詳しくはこちら

今回は皮膚の病気に伴って生じる乾燥肌の代表例である

アトピー性乾皮症 について解説します。

アトピー性乾皮症とは簡単にいえば

アトピー性皮膚炎を発症する前段階の乾燥肌のことです。

老人性乾皮症では角質層がはがれにくくなって

厚く積み重なるのに対して

アトピー性乾皮症では持続した皮膚刺激によって

表皮細胞の分裂・増殖の速さが増してしまい

不完全な角質層がつくられやすなります。

このような不完全で未成熟な角質層によって

アトピー性乾皮症の方の皮膚表面はざらざら感があったり、

ひどくなれば粉を吹いたようになってしまいます。


アトピー性乾皮症

   アトピー性乾皮症


また アトピーから生じる乾燥肌の場合 

肌着などの刺激もより受けやすくなっていますので

肌ざわりのいい下着や衣服を身につける必要があります。