「夢幻の館」ハカセさんに捕獲され逆リクを投げられた魔人が、「Bubble Shower」のピコ副所長を巻き込み、言い出しっぺも当然とばかりにハカセさんも強制参加してもらって共同制作したメロキュン自由研究です!

蓮キョでテレビショッピング!「本日、ご紹介させていただくのは」
<Part1>【プロローグ*ハカセさん担当&本編1*ピコ1号担当】
<Part2>【本編2*ピコ2号担当&本編3*魔人sei担当】
<その後のお話>【おまけ*ピコさん】 


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家蓮キョでテレビショッピング!家
「本日、ご紹介させていただくのは」



★ 本編2 ★ ピコ2号さん作


二人揃ってのダブルハニースマイルを浮かべての謝罪の言葉に、スタッフはまたもや先ほどの失恋の痛みも吹っ飛び、メロメロにされたまま気を取り直して収録は再開された。

「では次に、このつぶしたにんにくとオリーブオイルをこのシリコンスチーマーに入れて、2分加熱します。」

先ほど蓮がつぶしたにんにくの皮を取り除いたものを容器に入れたのだが、それはつぶしたというより、みじん切りのように小さくなっていたことには、誰も突っ込めなかった。

「敦賀さん、先ほどのスライサーを使ってピーマンを薄く輪切りにスライスしてください。」

そう言って、キョーコは種を取り除いたピーマンを渡すと、蓮の後ろに回り、手を添えて二人仲良くピーマンをスライスし始めた。

「ほら、どうです!簡単でしょう?普段、料理をなさらない敦賀さんでも、こんなに綺麗にできます。」
「本当だね。」

二人の神々しい笑顔とスーパーキューティスマイルに、スタジオはもちろんテレビの前の視聴者もみなメロキュンで、ハートを鷲掴みにされていった。

そんなハニーテロ攻撃も料理の出来上がりと共に終わりを告げ、試食が始まった。

「美味しいね こんな美味しいお料理がこれらを使うと、短時間でこんな簡単にできちゃうんだ
俺も欲しくなったよ。」
「そうなんですかあ~ 是非買って下さい!」

「でも、これを全部揃えると、結構高くなるんじゃない?」

「そう思うでしょう~?でも・・・この万能スライサーとシリコンスチーマーをセットにして、お値段・・・なんと!『¥2,980』 なんです!」

「えっ、そんなに安くて大丈夫なの?」

「はい!その上に、今回は敦賀さんが来てくださったので、特別にこれもつけちゃいます!このシリコンスチーマーの一人用サイズ!これで、何でも簡単に作れるので、是非敦賀さんもチャレンジしてください!」

「へえ~おまけまでついているんだ 凄いね!これは、どうやって買えばいいの?」

「はい!それは、こちらの下に出ています『0120-OOO-OOOO』まで、今すぐお電話下さい!インターネットでも受付していますので、是非この機会にご検討下さい。ご注文をお待ちしています。」


「カット!!」

「敦賀さん 京子さん お疲れ様です!」

「お疲れ様でした。」
「ありがとうございます」

収録を終えて、慌しく片付けに動き出したスタッフの邪魔にならないように、端っこに寄った蓮がキョーコに声をかけた。

「最上さん、これって本当におまけがついてるの?」
「はい、ついていますよ。敦賀さんも欲しくなったんですか?」

「うん おまけがついているなら、是非欲しいね。」
「じゃあ ちょっと待って下さい。スタッフの人に頼んできますから。」

蓮の傍を離れて、スタッフの元に行こうとしたキョーコの腕を取って、もう一度自分の方に引き寄せて耳元で囁いた。

「それは、後でいいよ 先におまけを頂くから。」
「へっ?」

「だって、これを買ったら、最上さんがついてくるんでしょう?最上さんが手伝ってくれなきゃあ、俺一人では、料理できないしww心配しなくても、一生大切にするからね。」

キョーコの可愛らしい耳朶にチュッとキスを落として、夜の帝王顔で妖しく見つめた。

「ええええ~~~~~~~」

キョーコの養成所仕込みの大声がスタジオ中に響き渡り、皆が耳を押えて座り込んでいる中、先に耳を押えていた蓮は、一人涼やかな笑顔でキョーコに微笑みかけた。

「さあ帰って、これからの事をゆっくり話し合おう」

いきなりの展開についていけず、目をグルグルと回し、魂を飛ばして抜け殻となってしまったキョーコに、悪魔のような妖艶な微笑を浮かべて呟いた。

「もう逃がしはしないから、覚悟しててね。」

彼女の膝の裏に手をかけて、お姫様抱っこをすると、呆気にとられてボーっとしているスタッフの間を颯爽と蓮はスタジオを後にした。


ドアを開けて出るとき振り返って、残されたスタッフに微笑みかける。


「こんな素敵なおまけのついてくる商品なら、テレビショッピングで買うのも魅力的だね。」

「「「ついてないですから!!!」」」


一同の突込みを尻目に、蓮はドアを閉めてウキウキとスタジオを後にした。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


★ 本編 3 ★ 魔人sei作


「ねぇ・・・・・・・・・・・まだ、怒ってるの?」
「・・・・・・・・・・・」

「怒ってるみたいだね。えーと、ごめんね?」
「・・・・・・・・・・・」

「ねぇ・・・・・・・・・・・そろそろ、この扉開けてくれない?」
「嫌です!」


『抱かれたい男NO.1』で人気俳優の敦賀蓮の自宅では1時間前からドアを挟んでの攻防(?)が続いていた。

それは、本日行われた「テレビショッピング」の収録後に蓮が仕出かしたことが原因だったのだが・・・・・・・・・・・気絶したあとの事を知らないキョーコの怒りは実に可愛らしいものであった。

天岩戸の前の蓮が怒られているにも関わらず、ニヤけた顔のままなのでわかるように。


「ごめんね?あんなところで告白(?)なんてして。でも、どうしても欲しかったから・・・・・・・・・・・」

「どうしておまけだけ持って帰ってきたんですか?本体のスライサーとスチーマーがないのに!!」


「どうしてって・・・・・・・俺が欲しかったのはおまけだけだし・・・・・・・・・・・」


「セットで、たったの『¥2,980!!』のおまけなんて、ゴージャススターの敦賀さんからしたらゴミみたいなものでしょう?『¥2,980』のおまけの私なんて!」


いつも礼儀正しいキョーコが、スネて部屋に閉じこもっている。

常に人に気を遣って生きてきたキョーコのそんな珍しくも可愛らしいスネ発言に、蓮のメロメロ度はどんどん上がって行く。


この娘、どうしてくれようか。


もう手に入れたも同然のキョーコを「調理して食べる」ことだけは、一生誰にも譲れないし、譲る気なんてこれっぽっちもない。


扉に背を預けて座り込んでいる蓮。
緩んでいたのはその頬だけでなく、脳味噌の方もだったようで・・・・・・・・・・・普段なら直ぐさま丸め込めているであろうキョーコの説得が叶ったのは、それからまた1時間経過したあとであった。


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「こんにちは LMEテレビショッピングのお時間がきました。本日、ご紹介させていただくのは、貴方の困ったを解決する、このシリコン万能鍋敷きです!どんな風に便利なのか今からご紹介しますが、その前に!!今日は素敵なお客様が来られています!また今年も『抱かれたい男NO.1』に輝いた俳優の敦賀蓮さんです!!」




「う~ん!!この瓶の蓋堅いですねぇ。これも、これも、全然開けられません!」
「そう?」

キョーコの目の前に並んだ10個程の「開かない瓶」のうちのひとつを手に取り、力を込めた様子もないのに開けてみせた蓮とその呟きを奇麗にスルーして、京子は番組を進めていく。


「男性のすべてが敦賀さんのような怪力の持ち主とも限りません!」
「怪力って・・・・・・・・・・」


「非力な女性だけでなく、ご高齢の男性や怪我をされて握力が出ない男性にもオススメなのがこのシリコン万能鍋敷きなんです!ほら、これを使えば先程開けられなかった瓶もこの通り!」

残っていた9個の瓶の蓋を軽々と全部開けてみせた京子はキューティーハニースマイルを炸裂させながら、万能鍋敷きの万能たる所以も紹介していくのだった。

横で「俺は必要ないの?」とスネている蓮を置き去りにして。






「次にご紹介するのは、この超軽量脚立です。敦賀さんの様に背の高い方には必要ないものでしょうけど、これは便利なんですよーーって、敦賀さん、私を持ち上げるのはやめてくださいー!!!」

「こ、こんなふうに持ち上げて物を取らせてもらうことができるのは子供くらいですし、大人を軽々と持ち上げることの出来る程の怪力の持ち主がテレビの向こうのお茶の間に溢れ返っているとは思えませんよね!(持ち上げてもらうより代わりに取ってもらうほうが早いわよ!)そんなときに活躍するのがこの便利な脚立なんです!!」

「椅子にも、棚にもなるんですよー!お色が12色もあるから色違いで置いてもお洒落ですよね!」

またしても横で「俺は必要ないの?」とスネている蓮の姿をテレビショッピングのプロデューサーはホクホク顔で眺めていた。


「あの敦賀蓮があの顔だもんなぁ。この夫婦漫才シリーズを撮るようになってから売上が2倍だもんな・・・・・・・・ドラマでは見れないあのスネ顔と京子ちゃんの捌きっぷりがこんなに受けるだなんて」


こんな風に『抱かれたい男NO.1』で人気俳優の敦賀蓮は新たなジャンルへの進出を果たしたのであった。

fin

これで終わりではありません!
ピコさんのところで、拍手御礼だったおまけ記事が通常記事で読めるようになりました!
「TVショッピング その後のお話 おまけ」 7/14NEW



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