これだけは観ておきたい、2011年度公開映画総まとめ(洋画編) | 忍之閻魔帳

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続いて洋画編。配給会社様からDVDをお借りしたり、
レンタルでの視聴は対象外とし、試写会場および劇場での鑑賞作品のみ。
洋画は80本。邦画と合わせた2011年の鑑賞本数は137本であった。
お勧めの作品のみAmazonリンク付き。
(Blu-ray/DVDの発売が決まっていないものはタイトルが色付き)



【2011年1月公開作品】

・アンストッパブル
 暴走した貨物列車を止めるために奮闘する男二人のアクション。
 デンゼル・ワシントンとクリス・パインの相性も良し。

・しあわせの雨傘
 フランソワ・オゾン最新作はカトリーヌ・ドヌーヴ主演の女性讃歌。
 ジャージ姿でジョギングするドヌーヴの愛らしさ、包容力が素晴らしい。


・ソーシャル・ネットワーク
 Facebookの創始者マーク・ザッカーバーグが億万長者にのぼり詰めるまでを
 巨匠デヴィット・フィンチャーが映画化。
 ジャスティン・ティンバーレイクは本作で役者としても大ブレイク。


・愛する人
 何十年離れていても決して切れない母娘の複雑な関係を
 ナオミ・ワッツとアネット・ベニングが熱演したドラマ。これは泣ける。

・グリーン・ホーネット
 大新聞社のおぼっちゃまと美味い珈琲を淹れる召使いが
 身分を隠して活躍するアメコミもの。ジェイ・チョウの良さを活かし切れず。

・ソウル・キッチン
 賭博好きで前科者の兄貴と、気難し屋なシェフと共に寂れたレストランを再生する物語。
 かなり好みだが料理の部分にもう少し突っ込んで欲しかった。

・ハーモニー 心をつなぐ歌
 韓国発の女囚モノ。囚人達がただの下宿人のように和気あいあいとしていることに
 違和感は感じるものの、コーラス隊が成長してゆく姿には胸が熱くなる。

・RED
 豪華キャスト出演のアクション大作。
 銃を構えるヘレン・ミレン以外は配役が予定調和でやや面白味に欠ける。



【2011年2月公開作品】

・ザ・タウン
 石を投げればギャングに当たる荒んだ街で生きる男達を描いたクライム・アクション。
 ベン・アフレックの出演作品では過去No.1の完成度ではないか。

・パラノーマル・アクティビティ 2
 呪われた一家の謎に迫るドキュメンタリー風ホラーの第2弾。
 ここを踏まえて「3」に向かうので、シリーズファンならば避けては通れない。

・ヒア アフター
 霊感を持つ男と臨死体験をした女の人生が交差するヒューマンドラマ。
 イーストウッド作品にしては荒もあるが、平均点以上ではある。


・英国王のスピーチ
 泣き虫で知られる英国王が奮闘する姿をコリン・ファースが好演。
 共演者、衣装、音楽の全てが上質で死角無し。


・悪魔を見た
 悪魔に地獄を見せるため、自らの魂も悪魔に売ろうとした男のドラマ。
 チェ・ミンシクとイ・ビョンホンの本気のぶつかり合いに思わず息をのむ。



【2011年3月公開作品】


・塔の上のラプンツェル
 ディズニー・プリンセスの中でもずば抜けて「強い女性」である
 ラプンツェルに時代の変化を感じつつ、ロマンティックさも持ち合わせた作品。

映画 お家(うち)をさがそう
・お家(うち)をさがそう
 出産間近で幸せ一杯のはずの非婚カップルが、安住の地を求めて旅をする
 ちょっと変わったロードムービー。ホロ苦いエンディングが後を引く。


・わたしを離さないで
 萩尾望都の世界を実写化したような、少女マンガ風SF。
 オリジナルの延命のために造られたコピー達が、自分の生きる意味を探す姿に涙。

・ファンタスティック Mr.FOX
 「チャーリーとチョコレート工場」原作者によるパペットアニメーションの力作。
 ジョージ・クルーニーの父狐とメリル・ストリープの母狐とは何と豪華な。


・イリュージョニスト
 敬愛するシルヴァン・ショメ監督の最新作。
 老奇術師と無垢な少女が織り成す、静かで温かく、ホロ苦い物語。アニメ好き必見。

・ザ・ファイター
 マーク・ウォールバーグとクリスチャン・ベイルがボクサーの兄弟を演じたドラマ。
 男主体の映画のようで、実は恋人のエイミー・アダムスや
 母のメリッサ・レオといった女性陣の強さが際立つ作品。

映画 唐山大地震
・唐山大地震 想い続けた32年(公開延期)
 3月末公開予定で準備が進められていた作品。
 私が試写で拝見させていただいたのが、まさに震災のあった3月で
 配給元のギャガも予定通り公開するか、延期するかで大きく揺れていた。
 劇場に募金箱を設置する、本編上映前にメッセージを掲載するなど
 公開しようという動きもあったが、想像を超える被害の大きさや
 関東方面にまで及んだ電力問題などを考慮して公開延期が決定。
 未だに公開日は未定のままという不遇の作品である。

 震災前から上映されていた「ヒア・アフター」が
 序盤に水害のシーンがあるという理由で打ち切られたのを皮切りに、
 上映予定の作品の延期や公開中止(ストレートDVD化)が相次ぎ
 水攻めを最大の見せ場にしていた「のぼうの城」は今秋まで延期と、
 震災の影響は未だに映画界のあちこちに残っている。

 本作は、1976年に発生した唐山大地震を題材にしたヒューマン・ドラマ。
 地震によって瓦礫に押し潰されそうになった我が子二人。
 救助隊からは、姉と弟のどちらか一方しか救い出すことが出来ないと言われ
 悩み抜いた母親は悲痛な決断を下す。
 映画は、心に深い傷を追った母子の32年間に渡る人生を描いている。
 一日とて忘れたことのない、母の悔恨と懺悔の日々と、
 「母に見捨てられた」という思いを抱えていきてきた子の苦悩の日々を
 丁寧に描いているのは、「女帝 エンペラー」のフォン・シャオガン。

 「ヒミズ」のような作品が出て来たことでもあるし、
 そろそろ公開に向けて再始動してもいい頃なのでは。



【2011年4月公開作品】

・ザ・ライト エクソシストの真実
 アンソニー・ホプキンス主演のエクソシスト物。
 まるで町医者のようにじっくりと治療する姿は新鮮だが、それだけ。

・エンジェル ウォーズ
 病んでる系×美少女レという、明らかにオタクウケを意識したコスプレアクション。
 意外とヘヴィな物語は好みだが、一般に広くお勧めはしない。 


・孫文の義士団
 革命前夜のざわつきと、新しい時代のために命を投げ打って戦う
 若者達の姿を描いた歴史ドラマ。ずっしりとした見応えのある大作。

・イヴ・サンローラン
 イヴ・サンローランを長年支え続けてきた男性の視点から語られる知られざる素顔。
 イヴの功績や人柄についてのくだりは面白いが、男性の愚痴っぽい話が邪魔。


・メアリー&マックス
 アスペルガー症候群の男性と少女が20年以上に渡って文通をし、友情を育んでゆく物語。
 クレイアニメでしか描けない温かさと残酷さが同居したビターな良作。
 「親類は選べないけど友達は選べる」の言葉が今も心に残っている。

映画 ブルー・バレンタイン
・ブルーバレンタイン
 破綻してしまった夫婦関係をどうにか修復しようとする夫と、夫が何かすればするほど
 余計に冷めてゆく妻との温度差がリアル過ぎて痛い作品。棘のように記憶に刺さる。

・キッズ・オールライト
 レズビアンカップルの子育てを明るくコミカルに描いた快作。
 奔放なジュリアン・ムーアと生真面目で嫉妬深いアネット・ベニングがハマり役。



【2011年5月公開作品】

・アンノウン
 昏睡状態から目覚めた時には、自分の名を語るもう一人の見知らぬ男がいた。
 オーソドックスな展開で面白味に欠けるが、まとまりはいい。

・ブラック・スワン
 ナタリー・ポートマンの怪演はインパクトがあるが、ストーリーの作り込みが甘く
 演出でも今敏監督作品のパクりが散見されるなど惜しい作品。過大評価され過ぎでは。 



【2011年6月公開作品】

・赤ずきん
 同名の童話を題材にして「トワイライト」風な演出を施した作品。
 日本で言うところのアイドル映画なのだろうが、それにしても安っぽい。


・X-MEN:ファースト・ジェネレーション
 アメコミ映画の最高峰の、エピソード・ゼロ的な作品。
 チームが生まれる過程やリーダー同士の確執など、知りたかったことが全部分かる。


・127時間
 ひとり旅の最中に峡谷に転落し、身動きが取れなくなった男性が
 127時間生き抜き、奇跡の生還を果たすまでの物語。「生」への執念が凄い。

・スカイライン 征服
 いわゆる「ムービーゲー」を映画でやってしまったような、憎めないC級作品。
 続編への色気たっぷりだが、果たして実現するのだろうか。

・ロスト・アイズ
 徐々に視覚を失ってゆく女性が目に見えない何者かの影に怯えるスリラー。
 アジア系のホラーにありがちな展開で、あと一歩工夫が欲しかった。

・SUPER 8 / スーパーエイト
 「E.T.」から脈々と受け継がれてきた異星人と地球人との交流を
 スピルバーグを敬愛するJ・J・エイブラムスが描いたSFの王道。新鮮味は皆無。


・BIUTIFUL ビューティフル
 余命僅かと知った男が、それまでの人生で犯してきた罪を懺悔するかのように
 善き父、善き人として死んでいこうとする感動ドラマ。ハビエル・バルデムが上手過ぎる。



【2011年7月公開作品】

・ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える
 記憶を失うほど飲んだのは20代までという私には理解不能だが
 徹頭徹尾くだらないギャグが満載のコメディ。たまにはこういうのもイイ。

・アイ・アム・ナンバー4
 女性でも楽しめるアメコミヒーロー風のアクション映画。
 「ファンタスティック・フォー」以上、「X-MEN」未満な作品。

・マイティ・ソー
 ハリウッド版ジャイアンのような、豪快な主人公ソーが活躍するアメコミ映画。
 独り善がりを反省し、成長してゆく姿が微笑ましい。

・ムカデ人間
 悪食の限りを尽くした問題作。キ印博士のウルトラ手術によって
 数珠繋ぎにされた3人の、真ん中にだけはなりたくないなと心底思った。 

・チョン・ウチ 時空道士
 カン・ドンウォン主演のアイドル映画。1980年代のような古臭さ、
 垢抜け無い演出、安いCG。本当に2011年の作品なのか。

映画 海洋天堂
・海洋天堂
 ジェット・リーがアクションを封印し、ノーギャラでもいいとまで言って出演した父子モノ。
 障害児を残して先立たなければならない父親の苦悩と精一杯の愛情に涙。

・デビル
 M・ナイト・シャマラン製作によるホラーテイストの密室劇。
 伝えたいメッセージが明確で、展開もスピーディ。小粒だがまずまず。

・サンザシの樹の下で
 巨匠、チャン・イーモウ監督久々の純愛劇。
 貧富の差を超えて慕い合う人組みの男女の物語。後半はけっこうシリアス。


・トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン
 マイケル・ベイのマネーパワー大爆発なビジュアル重視のシリーズ最新作。
 CGは掛け値なしにハリウッド最上級。環境が許すなら3Dで観て欲しい。

映画 人生、ここにあり!
・人生、ここにあり!
 精神病患者をいかに社会復帰させるかについて考えさせられるイタリア映画。
 近隣住民の受け入れ体制や、コミュニティ管理をいかにして行うかなど
 トライ&エラーを繰り返しながら着実に前進する姿をコミカルに描いている。


・復讐捜査線
 メル・ギブソンが久々にスクリーン復帰したいぶし銀のサスペンス。
 壮年期版の「007」な作りで、ラストまで見どころたっぷり。隠れた良作。



【2011年8月公開作品】


・モールス
 バンパイアの少女と孤独な少年の友情を描いた「ぼくのエリ」のハリウッドリメイク。
 ショーアップされて雰囲気が削がれた分、映画としてのダイナミズムはアップしていて
 オリジナルと比較しても甲乙は付け難い。

・ピラニア 3D
 「ムカデ人間」に次ぐ2011年悪食映画のNo.2。グロいのはグロいが
 天然色の映像をふんだんに使用し、湿度が低くカラッとしている。罪のないおバカ映画。

・インシディアス
「ソウ」と「パラノーマル」のスタッフがタッグを組んだホラー。
 オリジナル新作の第1弾としては及第な仕上がり。


・未来を生きる君たちへ
 アフリカの難民キャンプで働く父と孤独な息子が、それぞれの生活の中で
 「正しさ」について考えさせられるドラマ。スサンネ・ビア監督は今が旬。必見。

・ハンナ
 美少女シアーシャ・ローナンが冷徹な殺し屋を演じるサスペンス。
 ケイト・ブランシェット演じるヒステリックな悪役は魅力的だが、全体的には平凡。



【2011年9月公開作品】

・ライフ いのちをつなぐ物語
 BBCのネイチャードキュメンタリーから見どころを抜粋した映画。
 地球で生き抜くために身につけた動物や虫の知識に驚かされる。親子で是非。

・グリーン・ランタン
 ライアン・レイノルズ主演のアメコミヒーロー物。
 原作の古臭さが抜け切れず、他のアメコミ映画と比較しても勝る部分は無し。

・世界侵略:ロサンゼルス決戦
 ゲーム世代を狙い撃ちにした異星人襲来モノ。
 ステージクリア方式で撃ちまくる単純明快なパニック映画。洋ゲー好きに。

・アジョシ
 ウォンビン主演の韓国版「レオン」的なサスペンス・アクション。
 主人公の目的が今いち定まらないのは難点だが、脇も含めてキャストは皆良い。


・ゴーストライター
 ポランスキー久々のミステリー。複雑に絡み合う謎を掻き分け、
 真実に辿り着こうとする男をユアン・マクレガーが好演。仕上げも美しく完璧。 



【2011年10月公開作品】

・ファイナル・デッドブリッジ
 地獄へのピタゴラスイッチ最新作。
 怖さはすっかり消え、次はどんな仕掛けかにワクワク。だがそれでいい。

・ラスト・エクソシズム
 やらせバラエティ番組の撮影として現地入りした神父だったが
 相手が本物の悪魔憑きでびっくり、というひねりの効いたホラー。

・猿の惑星:創世記(ジェネシス)
 「X-MEN」と同じく、SF映画の名作のエピソード・ゼロを描いた作品。
 猿のモーションは凄いのだが、人間と猿が敵対するきっかけが弱い。

・カウボーイ&エイリアン
 まだまだやってくる異星人襲来モノ。今度はカウボーイと戦うウエスタンSF。
 豪腕のボスを演じたハリソン・フォードが貫禄の上手さ。

・三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船
 「バイオハザード」の主演&監督の夫婦が贈る新たな冒険活劇。
 遊び心に富んでいて、3D映像もちゃんと進化している。


・ミッション:8ミニッツ
 事件発生の8分前にタイムリープして犯人を捜し出すサスペンス。
 システムに説得力があり、近未来のアメリカを見るかのよう。

・スクリーム 4
 10年振りに復活した絶叫映画の最新作。
 安易な続編制作を自虐的に皮肉りつつ、犯人探しの面白味もある。佳作。

・ラルゴ・ウィンチ 裏切りと陰謀
 日本で劇場公開されたのが不思議なほど地味なサスペンス。
 主演のトメル・シスレーは良い役者だったので、いずれハリウッド進出するかも。



【2011年11月公開作品】

・パラノーマル・アクティビティ 3
 呪われた姉妹の幼少時代を描いたシリーズ第3弾。
 マンネリと言われつつも時系列は整理され、物語もちゃんと核心に迫っている。

・マネーボール
 データ重視で弱小チームを常勝チームに育てあげた男の半生を描いた伝記ドラマ。
 プラッド・ピットは好演するも、起伏に乏しい物語を引っ張るには至らず。

・コンテイジョン
 謎のウィルスが全世界を襲うパンデミック・サスペンス。
 ジュード・ロウ演じるブロガーが市民を煽動するあたりがいかにも現代的。


・インモータルズ 神々の戦い
 ターセムの美意識と「300」のスタッフの技術力が合わさった「動く絵画」。
 茨の冠にも似た「痛い」表現も多々出てくるので、その点だけ注意。


・ウィンターズ・ボーン
 不幸せを絵に描いたような家族のために奮闘する長女の姿を描いたドラマ。
 過酷な環境下でも瞳の奥までは濁らないジェニファー・ローレンスの表情が素晴らしい。

・ラブ&ドラッグ
 若くしてパーキンソン病を患う女性と、トップセールスマンの男が織り成すラブコメディ。
 軽いタッチで描きつつ、添い遂げる覚悟についても考えさせられる。

映画 ラブ・アゲイン
・ラブ・アゲイン
 冴えない中年男がプレイボーイの力を借りて大変身するコメディ。
 年代別にワケありの男女カップルを用意し、それぞれに物語がある。
 演出がおしゃれで、後半にあっと驚く仕掛けも。お勧め。



【2011年12月公開作品】

・タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密
 実写のように美麗で、CGだけが持つ演出力を活かしたスピルバーグの最新作。
 日本では思ったほどヒットしなかったが、映像だけでも一見の価値あり。

映画 50/50 フィフティ・フィフティ
・50/50 フィフティ・フィフティ
 人生これからという若者が癌を発症し、一時は心が折れそうになりながらも
 無事生還するまでを描いた感動作。友人役のセス・ローゲンが良い奴で泣ける。

・私だけのハッピー・エンディング
 こちらは若い女性が癌におかされる物語。親子の確執や友人との不仲を解消した後は
 好きな人と自分らしく暮らして死のうとする主人公の笑顔が可愛らしい。

映画 リアル・スティール
・リアル・スティール
 1体の旧式ロボットを通して父子が絆を深める感動作。
 スポ根モノとしての熱さと、親子モノとしての温かさが同居している。

・ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル
 ハリウッドの象徴的存在であるトム・クルーズ主演のシリーズ最新作。
 トム・クルーズありきの贅沢三昧な作品だが、話に破綻もなくまとまりはいい。
 
・マイティ・ウクレレ
 ギターよりも敷居の低いウクレレが世界中でどれだけ愛されているかを追った
 音楽ドキュメンタリー。「子どもにピアノを教えさせる親は必死になるけど
 ウクレレなら遊び感覚で過剰に期待もしない」というコメントに納得。

映画 永遠の僕たち
・永遠の僕たち
 余命僅かな少女と、死の影を追い続ける少年との交流を描いた
 ガス・ヴァン・サントらしい繊細なドラマ。切なくて胸が痛くなる。

映画 ニューイヤーズ・イブ
・ニューイヤーズ・イブ
 新年を目前に控えた大晦日を舞台に、人々の悲喜交々を描いた群衆劇。
 「バレンタインデー」よりずっと良くなり、「ラブアクチュアリー」まであと一歩。



これだけは観ておきたい、2011年度公開の洋画19本
(*並びは公開順であって、優劣を示すものではない)

・愛する人
・英国王のスピーチ
・わたしを離さないで
・イリュージョニスト
・孫文の義士団
・ブルー・バレンタイン
・X-MEN ファースト・ジェネレーション
・BIUTIFUL ビューティフル
・海洋天堂
・モールス
・未来を生きる君たちへ
・ゴーストライター
・ミッション:8ミニッツ
・インモータルズ 神々の戦い
・ウィンターズ・ボーン
・ラブ・アゲイン
・50/50 フィフティ・フィフティ
・リアル・スティール
・永遠の僕たち


邦画はすんなり10本に収まったのだが
洋画は非常に豊作で、10本に絞り込むことが難しかったので19本。
これでも随分と絞った方である。



ここからは各賞をオスカースタイルで紹介。



作品賞
・英国王のスピーチ
・ブルー・バレンタイン
・海洋天堂
・未来を生きる君たちへ
・ミッション:8ミニッツ

苦味なら「ブルー・バレンタイン」、
感動なら「海洋天堂」「未来を生きる君たちへ」
シナリオの上手さなら「ミッション:8ミニッツ」と
どれも完成度が高いのだが、トータルバランスとして
「英国王のスピーチ」が僅差で抜け出ていたように思う。

主演男優賞
 ・コリン・ファース「英国王のスピーチ」
 ・ハビエル・バルデム「BIUTIFUL ビューティフル」
 ・ジェット・リー「海洋天堂」
 ・ユアン・マクレガー「ゴーストライター」
 ・ジェイク・ギレンホール「ミッション:8ミニッツ」「ラブ&ドラッグ」

皆が素晴らしい演技を見せてくれるので全員でもいいのだが
強いて言うなら主演2作で全く異なる顔を見せたジェイク・ギレンホール。

主演女優賞
 アネット・ベニング「愛する人」「キッズ・オールライト」
 キャリー・マリガン「わたしを離さないで」
 ナタリー・ポートマン「ブラック・スワン」
 クロエ・グレース・モレッツ「モールス」
 ジェニファー・ローレンス「ウィンターズ・ボーン」

2011年の洋画は女優陣の新陳代謝が進んだように思う。
キャリー・マリガン、クロエ・グレース・モレッツ、ジェニファー・ローレンスら
10代・20代の女優が光っている作品が多かった。
そんな中で貫禄を見せたのは、アネット・ベニング。
同じ女性・同じ母親でありながら、「愛する人」では娘を捨てた母親を、
「キッズ~」では体外受精で授かった子を持つ母親を見事に演じ分けた。

助演男優賞
 ジェフリー・ラッシュ「英国王のスピーチ」
 イ・ビョンホン「悪魔を見た」
 ピアース・ブロスナン「ゴーストライター」
 ライアン・ゴズリング「ラブ・アゲイン」
 セス・ローゲン「50/50 フィフティ・フィフティ」

現役を退きつつ、カリスマの残り香を漂わせたピアース・ブロスナンも良かったが
やはり英国王を影で支えたジェフリー・ラッシュに差し上げたい。
血走った瞳に涙を浮かべて復讐するイ・ビョンホンも印象深い。

助演女優賞
 ヘレナ・ボナム=カーター「英国王のスピーチ」
 メリッサ・レオ「ザ・ファイター」
 ジュリアン・ムーア「キッズ・オールライト」「ラブ・アゲイン」
 ケイト・ブランシェット「ハンナ」
 ヴェラ・ファーミガ「ミッション:8ミニッツ」

「よろめき芝居」が十八番だと思っていたジュリアン・ムーアが
「キッズ・オールライト」で性に奔放な役柄を演じコメディエンヌぶりを発揮。
ヘレナ・ボナム=カーターと迷ったが、意外性でジュリアンに。

新人賞
 マークス・リーゴード「未来を生きる君たちへ」
 ヴィリアム・ユンク・ニールセン「未来を生きる君たちへ」

大人達に翻弄される少年を演じた二人の芝居は、まさに大人顔負け。

監督賞
 ロドリゴ・ガルシア「愛する人」
 デレク・シアンフランス「ブルー・バレンタイン」
 スサンネ・ビア「未来を生きる君たちへ」
 ロマン・ポランスキー「ゴーストライター」
 グレン・フィカーラ「ラブ・アゲイン」

女性監督特有の優しさと容赦の無さがバランスよく含まれ
全てにおいて隙の無いスサンネ・ビアで決まり。

脚本賞
 ロドリゴ・ガルシア「愛する人」
 アナス・トーマス・イエンセン「未来を生きる君たちへ」
 ジュリオ・マンフレドニア /ファビオ・ボニファッチ「人生、ここにあり!」
 ロマン・ポランスキー/ロバート・ハリス「ゴーストライター」
 ベン・リプリー「ミッション:8ミニッツ」

犯人逮捕にこだわった捜査部分と、恋愛映画としてゴールさせる
上手さに感動したので「ミッション:8ミニッツ」。



これだけは観なくて良かったかも知れない、2011年度公開の洋画3本

・赤ずきん
・チョン・ウチ 時空道士
・グリーン・ランタン

アタリ率が高かっただけでなく、ハズレ率も低かった洋画は3本だけ。