今敏監督最新作「パプリカ」公式ブログパーツを配布中 | 忍之閻魔帳

忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)

「時をかける少女」の記事でも少し触れたと思うが、
私がこの年末、大きな期待を寄せている劇場用アニメが2本ある。
1本目が、傑作「MIND GAME」を送り出した
スタジオ4℃の最新作である「鉄コン筋クリート」
2本目が、今敏監督×マッドハウスの名コンビで
「時をかける少女」の筒井康隆作品を映像化した「パプリカ」である。

「パプリカ」は、他人の夢に入り込んで治療を行なう精神医療が
当たり前になっている時代を背景に、
最新装置「DCミニ」を盗み出した何者かを追うSF&ミステリー。
他人の精神世界に侵入するというアイディアは
映画では割と良く見掛ける題材で、
洋画ではジェニファー・ロペス主演の「ザ・セル」、
邦画では、来年1月公開予定となっている
松田龍平主演、塚本晋也監督の「悪夢探偵」などもこれに当てはまる。

今敏監督作品は、
人気アイドルの周辺で起こる連続殺人を解き明かす「パーフェクトブルー」、
現役を退いた大女優が人生を猛スピードで振り返る「千年女優」、
3人の浮浪者が体験する数々の奇跡を描いた「東京ゴッドファーザーズ」、
次々と人を襲う通り魔「少年バット」の正体を追う「妄想代理人」と、
いずれも「日常の中の非日常」を描いている。
予告編を観る限り、「パプリカ」の位置付けは
ストーリーは「妄想代理人」、夢の世界の演出は「千年女優」といった印象だが、
その通りなのかは公開後に本編を観て確認することとしよう。

サイバー・バズによると、
現在、映画界が大注目しているプロモーションアイテムである
ブログパーツを「パプリカ」も取り入れており、
下記のサイトで無料配布中とのこと。
表示枠こそ小さいが、映画のデータはもちろん、
予告編映像まで観られる優れモノのパーツなので、
ブログを運営している映画好きな方は使ってみては如何か。
アメブロもフリープラグイン導入でパーツの設置が可能になったらしいので
記念に置いてみた。

●「パプリカ」ブログパーツ配布はこちら



■DVD:「PERFECT BLUE」


今敏監督のデビュー作。
人気女性アイドルを襲う連続殺人事件を扱ったサイコサスペンス。
デビュー作にしては出来過ぎなほど良く出来ているが、
後半になってストーリーが失速してしまうのが残念。
レンタルなら充分楽しめる。



■DVD:「千年女優」


好き嫌いがはっきり分かれる作品。
ストーリー部分の弱さやギャグの滑り加減が
耐えられない人には酷評される可能性もあるが、
私は深い事は考えず、次から次へと変化する
映像マジックに身を任せて楽しむことが出来た。
何と言っても音楽が良い。
サントラがインディーズレーベルだったため探しまくって購入した。
平沢進と出会ったことが、この映画の最大の収穫であろう。
本作以降、平沢氏は今監督作品の常連となった。



■DVD:「東京ゴッドファーザーズ」


私の中では、現時点で今監督の最高傑作。
「千年女優」で指摘されたストーリー部分の弱さを反省したのか、
人情劇ファンタジーとも言うべき新機軸を打ち出して来た。
科学の進歩によって「非現実的」という烙印を押された「奇跡」を
今一度信じてみようではないか、というポジティブなメッセージにいたく感動。
季節をクリスマスから年明けに設定しているのも上手い。
ちょうど肌寒くなって来たこれからの季節に最適な作品なので、
未見の方はとにかく一度観て欲しい。
音楽は、「MOTHER」シリーズなどで知られる鈴木慶一。
これもサントラを購入した。



■DVD:「妄想代理人(1)」


2004年にWOWWOWで放送された、今監督初の連続アニメ。
連続アニメとは思えないクオリティの映像と、
現在世間を騒がせている
多くの事件を彷彿させるシナリオ構成が抜群に上手い。
放送中から観ていたのだが、次回が待ち切れないほど楽しみにしていた。
レンタルショップで見掛けたら1巻だけでも観て欲しい。
音楽が平沢進に戻ったことも大正解。
DVDボックスの発売を待ちわびているのだが、出ないのであろうか。
「パプリカ」公開記念にどうだ。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:パプリカ
    配給:ソニー・ピクチャーズ
   公開日:2006年11月25日
    監督:今敏
    出演:林原めぐみ、古谷徹、江守徹、筒井康隆、他
 公式サイト:http://www.sonypictures.jp/movies/paprika/site/
  サントラ:パプリカ オリジナルサウンドトラック(平沢進)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★