アメコミ映画の真骨頂「SIN CITY/シン・シティ」6月23日DVD発売決定 | 忍之閻魔帳

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SINCITY
「SIN CITY/シン・シティ」プレミアムエディション


「スパイダーマン」や「ファンタスティック・フォー」などが
一般大衆向けのアメコミ映画であるならば、
「スパイキッズ」シリーズのロバート・ロドリゲスと、
原作者であるフランク・ミラーが
ダブルネームで監督を務めた「シン・シティ」は、
ディープなアメコミファン向け映画の最高峰である。
私も昨年、劇場で3回観た。

モノクロを基調とした映像に時折使われる、
ペンキをこぼしたような原色が印象的で、
残虐表現を抑える効果や、妖艶さを増幅させる効果など、
様々なプラスの効果を生んでいる。
勘の良い方なら、オープニング映像を観ただけで、
「これは凄い作品だ」とすぐに分かるはずだ。

「男の美意識」を、3つのエピソードからなる
オムニバス形式で見せてくれるのだが、
1章のミッキー・ロークも、2章のクライヴ・オーウェンも、
3章のブルース・ウィリスも、皆腹が立つほどカッコいい。
主人公ではないが、「21g」のベネチオ・デル・トロも
キレたキャラクターを実に楽しそうに演じている。

2章の主人公、ドワイトを演じたクライヴ・オーウェンは、
日本ではまだ知名度は低いが
「クローサー」でオスカーを受賞して以来、
ハリウッドでは人気が急上昇している役者である。
驚くほど宇梶剛士に似ているが、演技力は雲泥の差だ。
最新作はデンゼル・ワシントン、ジョディ・フォスターとの
共演となるスパイク・リー監督の「インサイドマン」。
こちらは6月公開予定。

「イントゥ・ザ・ブルー」「ファンタスティックフォー」と、
今や引っ張りだこのジェシカ・アルバ、
「8mile」「ジャスト・マリッジ」のブリタニー・マーフィ、
「パール・ハーバー」「ホワイト・ライズ」のジョシュ・ハートネットなど、
ピンでも主役を張れそうな若手も続々登場するが、
中でも強烈な印象を残すのが、デヴォン青木とイライジャ・ウッド。
デヴォンは無表情の殺人マシーン「ミホ」を、
イライジャも殺人鬼ケビンを演じているのだが、
「ロード・オブ・ザ・リング」のイメージしか持っていない方は
卒倒してしまうのではないかというほどイライジャは強烈だ。
ちなみにイライジャ・ウッドは大のオタクで、
「ロード」のPRで来日した時も真っ先に秋葉原に向かったのだとか。
彼にしてみれば、むしろ今回のような役柄の方が
「待ってました」なのかも知れない。

全編ブルーバックでの撮影で、背景は全てCGなのだそうだが、
モノクロを基調としているせいかほとんど違和感はない。
(現在公開中の「サウンド・オブ・サンダー」は酷い)
ゲームファンにも絶対に通じる面白さなので、
少しでも興味の湧いた方は是非ご覧頂きたい。

●英語版の予告編はこちら。

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  タイトル:SIN CITY/シン・シティ
    発売:ギャガ・コミュニケーションズ
   発売日:2006年6月23日
    出演:ブルース・ウィリス、クライヴ・オーウェン、ジェシカ・アルバ、他
    価格:3990円(税込み)
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