乳癌と私2014~癌告知から365日目・主治医Dr.T教授に質問した事まとめ~ | お散歩の途中

お散歩の途中

2014年6月30日、乳がん告知
2014年8月27日、エキスパンダーを入れた。
2015年2月25日、アナトミカルインプラント(しずく型)インプラントによる乳房再建完了。
東京在住 47歳、159㎝、49kg、Dカップ

まもなく

2015.6.30 

癌告知から、365日


ツバメが元気に唄っている。

とっても嬉しい♪

今年も来てくれたんだ!感謝の一念。

去年2014年6月は毎朝毎朝、泣きながらツバメを眺めていた。

なぜ癌なんだよ!!なぜ!!と。




右胸の内側上部に1.4cm+5mm+3mm計3個の腫瘍があった。

乳腺を全摘出後、病理検査の結果、乳頭直下にも腫瘍あり。

MRIでも発見出来ない腫瘍もあったという事になる。

つまり、総計4個の腫瘍があった。


私の乳腺は永久保存と記してあった。

大学病院で未来の医学に貢献できたのかもしれない。


自分なりに勉強し、乳房を観察し続けた。

仕事と癌の勉強に時間を費やした。


遺伝性乳癌の場合は複数個ある場合が多い。

2014年がん研有明で開催されたセミナー へ行ってお勉強したのだ。


日本HBOCコンソーシアムのWEBはこちら

遺伝性乳がん・卵巣がん




この一年、お勉強の為に主治医Dr.T教授にさまざまな質問をした。

小さな事も疑問に思った事はすべて質問した。


Q.

左胸、あるいは他の部位も癌になりやすいか?

A.

左胸もなりやすい。

1年で、1人/200人の確率で再発の恐れがある。

他の部位はあまり関係ないが、(Dr.Tの経験上)不思議と乳癌患者には大腸癌の人が多い。

ステージ0ゼロの人でも再発を繰り返し、癌が転移した人いる。


私の場合↑この言葉が決めてとなり、乳腺全摘出を決意した。



Q.

遺伝検査は受けた方がいいか?

A.

20万~30万円かかるし、お子さんがいないから受けなくてもいい。


遺伝検査を受ける人はだいたい子供の為に検査を受ける人が多い。


もし、検査を受けるとしても、遺伝専門のカンセラーのカウンセリングを受けてもらう事になる。

結果を聞いて、情緒不安定になる人もいる為カンセリングを受診してもらう。



Q.

癌は自然と消えるのか?


登山家で医師の田部井淳子さんのドキュメンタリーを見た私は、田部井淳子さんが癌と知る。

その田部井さんは、癌治療はもちろん受けているが、余命数カ月と言われたのに癌が消滅した。

と紹介されていた。

彼女なりに努力の結果、癌が消えていたのだ。


「癌は放置したほうが良い」と近藤誠医師がTV出演していたのを見た。

それをDr.Tに訴えた。


A.

免疫が上がって、癌が消える事もある。

乳癌の人で、ホルモン療法をやめて、免疫が上がったり、自分で食事・運動等を工夫して癌が消えた人はいる事はいる。


注意したいのは、乳癌は転移しやすい癌なので、放置は絶対ダメですよ。

と、強く念をおされた。

私の場合は家族歴&腫瘍が複数個あるので、放置は危険だと明言された。


Dr.Tは近藤誠医師の事をとやかく言わなかった。

さすが!

人望のある人だ!と確信した!




Q.

脂質のとりすぎは癌になりやすいか?

私は一般の人に比べてチョコレートをたくさん食べるので・・・。


A.

脂質というより、太る事が良くない。

太ると癌のリスクが高い。

軽い運動を心がけたほうが良い。


太らないように気を付けて下さい。

と、念を押された。




Q.

シリコンパックを入替する時は保険3割負担はきく?


A.

今のところ、保険適用ではない。(2014.8の回答)

厚生労働省も馬鹿じゃないから、2次、3次再建の時も保険適用になるでしょう。




Q.シリコンインプラントは、何療法と言うのか?

アンジェリーナジョリー療法?!

千葉県鴨川市の亀田総合病院の乳癌治療で凍結療法がありますけど・・・。

しかも日帰りだし・・・。

保険適用じゃないけど、30万円ほどだし・・・。


A.

江戸時代から言われている、「手術療法」と言います。

手術で切って治療するので。




Q.

入院中にしたQ:脇に刺さっていた管について。

管を抜くと血がピューーっと出るのではないか?


A.

出血等を取ってくれているJ-VACサクションリザーバーは圧力が低くしてあって、体から出ようとしている血等を出しやすくしている。

管を抜くと自分の体自身の力でキュット血を止める力が働く。


乳腺全摘出時↓入院中はずっと厚いスポンジをあて、圧迫止血をしていた。





再建当日のリアルな心情記事↓

こちらを参照

圧迫止血が不十分で再手術となった私・・・。


後日・・・。

形成外科医Dr.T

「圧迫止血は大事だと、改めて痛感しました。申し訳ありません。」

と謝罪した。


参考までに・・・。

どうかな?

消えてるかな?




Q

入院中にしたQ:睡眠導入剤は連日飲んでいるが大丈夫なのか?

A.

大丈夫です。



Q.

入院中にしたQ:リンパ浮腫が心配だ。

足がパンパンに腫れた画像を見て怖い。

A.

リンパは切除していないので大丈夫。

神経質にならなくても大丈夫。



Q.

会社の健康診断でナトレル患者カードを見せるのか?


A.

見せない。

ナトレルカードは必ず財布に入れておく。

不慮の事故等の際、救急隊は財布の中身で身元や病院等のカードを確認している。





Q.

インフルエンザ予防接種は受けてのいいか?

A

OK、いいですよ。




Q.

エキスパンダーが入っている時:乳房の上部がかゆいような、痛いような感じがした。なぜ?

A.

筋肉が付きかけているけど、それが小さく裂けてしまい、かゆい様な痛い様な感じがするかもしれません。



Q.

乳腺を全部摘出したのに、ホルモン注射&ホルモン薬を飲まなきゃいけないのか?

この質問は、日を置いて、2度聞いた。

乳腺を全部取ったのに、納得出来ず、Dr.Tにやや強い語気で質問した。

A.

乳癌は他の部位の癌と違って、転移しやすい癌。

血液の癌だったら血液を入れ替える、胃がんだったら切除する。

乳癌は乳腺という腺の中にできる塊の癌。リンパを通して全身に転移しやすい癌。

MRI等精密検査でも発見しにくい微細な癌細胞の増殖を抑える為にもホルモン療法は行われている。

世界的にも安全性が確率された治療法。


Dr.Tは、わかりやすく、丁寧に答えてくれた。

医師というのは全身全霊で患者と向き合っている事を痛感した。

感情的になった事を深く反省した。


後日、Dr.TはNHK総合「プロフェッショナル」に出演していた医師である事を知った。

どうりで・・・。

いままでの人生で最も間性の高い人だ。

このDr.Tの影響で、生まれ変わったら医師になる事を決意した。



Q.

どれ位の期間、健診(マンモグラフィー等)に来なきゃいけないのか?

A.

一生です。


ええええええーーーー!!!!

いっしょおおおおお?!

この回答には驚愕した!


大学病院という特性か?!


母が乳癌で通っていた市立病院は10年通って終了だった!

今でも元気に生きている。

もう通院は無い。



備忘記録

2015.72.-7.4

第23回日本乳癌学会総会

東京国際フォーラムにて開催。

患者セミナー無料もある。

患者セミナー

7/4土曜日

15:20-16:50