染色工場探訪!!いえ、ホントにすごいです! | シルクふぁみりぃブログ

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どうぞ、よろしくお願い致します。


シルバーウィークに入る前日に、私は染色工場へ行って参りました。
いえ、別に探訪しようというのではなく、
「次回から、このニットの染めもよろしくお願いします!」
と、お願いをするために初めて行かせていただいたのです。

ここ数年で、大きな染色工場が何件も閉鎖してしまいました。

国内の超有名メーカーが依頼するくらいの確かな技術を持った染工場が次々に閉鎖してしまって、関西で残っている数少ない実力のある工場へ
「シルクふぁみりぃの、この製品も何とか、染めていただけませんか!?」
とお願いに行ったわけなんです。

これまでもマルベリーや、マーガレット絹腹巻などは、こちらの工場にお願いしてきました。
でも、「そこへ
エルダーも加えてください!」
と多忙な工場へ頭を下げに行きました。

毛玉問題や、染め色が確定しなかったり、これまで何かとトラブル続きのエルダーでした。
大手が閉鎖して以降、慣れない別の工場での染めでは、まともな製品ができない……困った、困った!という苦渋の決断でした。

有名な染工場なので、私一人が行っても話も聞いてもらえないのでは……と思って、こちらの工場と懇意にしている、ニットの編み上げ工場のお二人にもついて行ってもらいました。


いつもお世話になりっぱなしの、ニッターさんお二人です。
シルクふぁみりぃのために、お忙しい中ごめんなさいね。


左の方が工場の社長さんで、右の方が担当者さんです。
ここも下町なんですが、実はうちの実家も都島区で同じなんです。

社長さんと話していて、びっくりしたのですが、ナント私の高校の後輩でした!!
彼の座右の銘は「愚直に、朴訥に!」だそうです。
私も、愚直に朴訥に……が大好きです。

どちらでもいい話ですが、ちなみに、二人とも大阪府立清水谷高校出身だったんです。

地学の著書も多かった有名先生である岡竹先生や、英文法の先生でありながら、世界的な有名アルピニストだった西前先生などの話題に、急に高校生に戻った私たちでした。
二人の垣根が急に低くなって、大笑いしながら、話しこんでしまいました


工場には、入り口にまず、ボイラー室がありました。



次はビーカー染めと言って、試験的にサンプルを染める液がたくさん並んでしました。


染める前に、ニット生地をつないで長くします。
そのミシン作業をしてくれています。








次が染めです。
茹でたニット生地が熱い状態で流れています。
涼しい日でしたが、ムッとして暑かったです。
真夏は、塩をなめて水分を取りながら、大汗をかいて仕事をするので、顔が自分の汗の塩分で真っ白になるそうです。
本当に見ていても、とってもきつい仕事です。








その後、乾燥させて、ローラーできれいにシワなどなくします。


染めムラなど無くきちんと染まっているかを少しずつ流して目視で確認する場所です。


染めあがったニットを、これからきれいに仕上げて……


紙に包んで、発送されます。
シルクふぁみりぃに届くのは、こうして包まれた状態です。

私など、例えば漁師さんの苦労を知らずに、切り身になったパックのお魚をいただいているだけという感じです。
こんなに大変な作業を経て、染めてもらっているとは、経過を見るまでわかりませんでした。

たくさんの染工場が閉鎖していく訳を、自分の目で確認して少しわかった気がしました。
これだけの工程を経て、重労働にも関わらず、たぶん賃金はそれほど高くはないと思うのです。

どの工程も、人の手がかかっています。
汗を流して、塩を吹くほど真夏は暑くて、冬は蒸気で蒸されながらも足元は水場で寒くて冷えるそうです。

こんな大変な仕事、誰もしたくないです。
愚直に朴訥に……と思わないと、とてもできません。
人手を集めるにも大変だと思います。
もっとラクな仕事が、いっぱいありますもの!

若い人も笑顔で頑張ってくれていました。

シルクふぁみりぃのためにも、どうぞ頑張ってください。
そして国内の大手肌着メーカー「ワ○ール」さん達のためにも頑張ってください。

ところで、エルダーは、今まで黒とグレージュでしたが、チャコール1色になります。
黒は、やはり難しくて何度も染め直したりして、生地が傷む可能性が高いため、色を変えさせていただくことにしたのです。
(この工場ならば、大丈夫かも知れないのですが、一旦チャコールに変更させてくださいね!)
なので、ウェストにするコットンシルクマリー腹巻も黒が同色系のチャコールになるのです!
(黒も残せたら残しますが……!)

いろいろ、変化が出ますが、良い製品にしていくための経過の一つだと考えていただけましたら嬉しい限りです。

どうぞ、よろしくお願いします。

工場スタッフ皆さん、大変な中、笑顔で何をしているかなど工程を教えてくださいました。

お邪魔しましたが、「染める」ことの大変さの片鱗を感じることができましたこと、嬉しかったです。

ありがとうございました!!





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