フリーレッグについて | siennaのブログ 〜羽生君応援ブログ〜

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羽生結弦選手の現役時代をリアルタイムで体験できる幸運に心から感謝しつつ、彼のスケートのここが好きあそこが好きと書き連ね、ついでにフィギュアにも詳しくなろうと頑張る欧州住まいのブログ主です。

トレイシーインタ前編で、ジェニーの指摘した、「時々気になる」羽生くんのラインの伸び不足(ジェニーとしても、あくまで画竜点睛的な指摘ですw)。

そのキーワードが「トウポイント」でした。

この出来不出来がフリーレッグの完成度に密接に関わるらしいけれども、具体的にどういうことなのか。だって、トウシューズと違い、足首までしっかりホールドするスケート靴の中でバレリーナのように足の甲を伸ばすのは無理なんじゃ…と、なんだかもやもや。コメント欄でも、もやもやするという声が。そこで、フィギュアにおけるトウポイントについて、調べてみました。

もちろん自分は何の経験も知識もない門外漢なので、検索して集めた情報です^^

まずは、フィギュアにおけるトウポイントの定義から。こちらのサイトから引用させていただきます。

●つま先の押さえ(トウポイント)
 フリーレッグのトウの向きの事で、浮いている足のつま先は常に伸ばしておかなければならない。フィギュアの靴は足首が余り曲がらないのでバレエの様にまっすぐつま先を伸ばすことは出来ないが、可動範囲でいっぱいにつま先を伸ばすことで体のラインがきれいに出て高く評価される。
(フィギュアスケート用語 解説集さんのサイトより)

バレエとの違いにも言及してくださってますね。図があればもっとわかりやすいのに、と思っていたら、ありました。

こちらの海外のサイトです。図はリンクから飛んでご覧ください。左が正しいトウポイント、右がダメな例です。筆者はフィギュアスケーターの指導に携わるバレエ講師なので、バレエとフィギュアの違いを把握した上での説明となっています。解剖学的にもわかりやすくて、右の図のように足指が丸まっているとふくらはぎの筋肉が縮み、大腿部も引っ張られる、従って膝がまっすぐに伸びない。それを防ぐため、スケート靴の中でしっかり足指を伸ばし、足指の付け根の膨らんだ部分をスケート靴に押し付け、かかとは靴は底から浮かせるようにする。なるほど、押し付けるという概念が、上の日本語サイトさんの「つま先の押さえ」という呼称にも通じますね。

要するに、靴の上からは足指の形なんて見えないけれど、それがしっかり伸びていなければ、フリーレッグもすっきり伸びないというわけですか。膝の伸びは指から始まっていたのですねー。

それにしても、羽生くんのフリーレッグになんら疑問を感じていなかった私としては、じゃあ理想のトウポイント、理想のフリーレッグってどんなのよ…となり、色々調べるうちに、このブログでも以前ご紹介したジョン・カリーがまさにそれに当てはまるということが分かりました。



おお、美しい(゚∀゚) フリーレッグ美を競う大会なのかなーと思うくらいにピンと伸びた膝を堪能できますね。蛇足ですが、今は存在しないこのSt. Ivel Internationalという大会、カリーがこの演技をした時に優勝したのはなんとブライアン・オーサーでした(゚∀゚) 当時は今でいうGPSのように格の高い大会だったそうです(wikiより)

まあ、現代のプログラムは繋ぎが忙しいので、昔のスタイルとのダイレクトな比較はできません。しかし、理想とされる形を知っておくのは悪くないと思います。もし羽生くんの宇宙人的高難度プロ内で一瞬現れるフリーレッグにまでこのトウポイント/膝の伸びが実施できたとしたら、それこそ正真正銘、至上最強のスケーターの出現ですよね。ワールドまでに頑張りたいと言っていたコンパルソリーもエッジワークのみならずフリーレッグの正しい処理が大事ということなので、一石二鳥じゃありませんか…。あ、ちなみにピラティスもつま先や足底筋の鍛錬に効果的だそうです~。