2011/09/16 剱岳(早月尾根) | ヤマブロ。

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山登りのブログです。茨城近県が多いです。

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剱岳に登ってきました。

アルプス初挑戦です。

関東より西の山に登るのも初めてです。

岩フェチの自分としては、タテバイ・ヨコバイの別山尾根も気になりましたが、

『登山口からの標高差2240Mって、どんなモン?』 という興味と、

『試練と憧れ』、

このキャッチ・フレーズに参りました。

登山翌日の現在は、両太ももの筋肉痛で参っています。



 ☆☆コース及び所要時間はコチラ☆☆



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朝5:00の馬場島荘前の公共駐車場。

5:00近くになっても、真っ暗なために焦ったが、ようやく東の空が薄らと明るくなってきた。 

一週間前は、5時近くにになると明るい状態だったので、日の出の時刻がだいぶ遅くなって

いる。


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早月尾根登山口。

登山口付近で準備をしている方に、登山口の場所を教えてもらいました。

もし、教えてもらわなかったら、登山口が何処だかわかりませんでした。

早朝の暗いうちに登山を開始する時は、前日の明るい時に登山口の位置を確認しておく

必要があると反省した。 


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05:33。

ようやく完全に明るくなった。  登山口からは急登が続いている。

早月尾根は登山口から頂上までの標高差が2,240Mあり、先はまだまだ長い。

日帰り登山の予定なので、日が暮れるまでに下山できるかどうか心配しながら進む。

11時半頃までに頂上につければいいな・・・。


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写真のような見事な巨木がいくつか続いて現る。


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登山道の傍らに光るプレートが設置してある。


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プレートは、現在の標高を示すものでした。

早月尾根では標高1,200Mから200M毎に、このようなプレートが設置してあり、現在の標高

を知る目安になります。


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しばらく進むと、登山道の左側に猫又山が現れる。

猫又山は白萩川を挟んで早月尾根と対峙している山で、しばらくは猫又山を見ながら進む。


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1,400Mの標識を通過。

それにしても、今日は体調がすぐれない。 足が重く、お腹がつっぱる感じで、背中や肩も

だるい。 寝起きで出発すると、こんな時がある。

30分~1時間半も歩くと、体調が良くなる時がほとんどなので、しばらくは我慢して進む。


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後ろを振り返ると、滑川市の市街地が広がっている。

こうして見ると、アルプスを登っている実感が湧いてこない。


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標高1,600Mの標識を通過。

持参の地図で位置を確認してみる。 予想よりも、かなり早いペースなのがわかった。

目標の11:30頃までには間に合いそうだ。

しかし、1,400Mの標識から1,600Mの標識までの経過時間が12分だったが、この標識って

本当にあってる?


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猫又山の右隣に赤谷山が現れる。


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木の梯子が出現。

このコースは急登がほとんどです。 水平距離約7kmで、2,240Mを登るから、急登が続くはずだ。

自分の過去に登った山に換算して考えてみる。

谷川岳の西黒尾根や白毛門は、水平距離3.5kmで標高差1,000Mを登る。

八海山の屏風道は、千本桧小屋までが水平距離3.3kmで標高差1,200Mを登る。

距離と標高差の割合がほぼ同じなので、これらのコースを2回分登る計算になるわけだ。


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1,800Mの標識を通過。

このあたりで、ようやく体調が良くなってきた。 足どりも軽くなり、とりあえずひと安心。


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猫又山全体が大きく見える。 随分と標高が高くなってきたことを実感する。


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突然小広い広場のような場所にでた。


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標高2,000Mの標識を通過。  早月小屋までは、あと200M登るのか・・・。


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池塘が出現。 

広い湿原といった感じではなく、登山道の傍らにひっそりと存在する感じです。


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早月小屋付近の急なロープ場。

足場が結構すべりやすいので、見た目よりも苦労する。

このロープ場の手前ですれ違った御夫婦から、『今日は11時頃にはガスってくるから、急いで

頂上に登った方がいいわよ』 と助言をいただきました。

また、直後にすれ違ったソロの方からも 『今日は珍しく暑いので、午後は必ず天気が崩れる

よ』 と教えていただきました。


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ロープ場を過ぎて開けた高台にでると、早月小屋の姿が目に飛び込んできた。


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早月小屋に到着。 

本当はしばらく休憩する予定でしたが、『今日はガスってくるのが早い』 と先程教えていただ

いたので、横目で見ながら通過する。


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早月小屋にあるプレート。 ここは標高2,200M。


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一瞬、ヘビかと思ったが、良く見るとロープでした。

多分、他の方もギョッとするのではないか、と思った。


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急登が続く。


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後ろを振り返る。 早月小屋が遠くに見える。


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急坂を登りきると、突然、森林限界を越えた。

ここから先、周囲は大展望になる。


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室堂方面が良く見える。 アルペンムードたっぷりの景色になった。


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猫又山、赤谷山方面の景色も、随分と高い位置から見渡せるようになった。


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標高2,400Mの標識を通過。


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前方に剱岳が姿を現した。


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剱岳山頂を目指して、尾根道を歩く。

登山道の様子が変わり、周囲に岩が目立つようになってきた。


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かなり急なロープ場を登る。

足元には小石がゴロゴロしており、乾燥している時は落石を起こしやすいので注意が必要。


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標高2,600Mの標識を通過。

このあたりから、少しづつ、足に疲労がたまりだした。

体力的に疲れるのはよくあるが、足にくる疲労は初めてです。


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クークーと音がするので、横を見ると、ライチョウの鳴き声でした。

今日2羽目です。 

1羽目は登山開始後すぐの時に、藪に走りこむのを見ましたが、その時は写真を撮る暇が

ありませんでした。


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北方稜線の岩峰。 

一般向けではないバリエーション・ルートです。


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断崖絶壁の岩尾根を左に巻いて進む。


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標高2,800Mの標識を通過。

先程から少し頭痛がしている。 これは高山病だろうか・・・。
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目の前に剱岳の岩壁が立ちはだかる。

ついに早月尾根の核心部、待ちに待った剱岳の岩場です。

本来岩場好きなので喜んで登りたいところだが、足に疲労が溜まっているので、思うように

進めない・・・。


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"獅子頭" の岩棚から "カニのハサミ" へと続くトラバースを慎重に進む。

なんでもないトラバースかと思っていたが、実際に通ってみると、足元が浮石で崩れやすく

不安定な状態でした。


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"カニのハサミ" の横から、剱沢方面を見る。

別山尾根のルートは、向こうから登ってくるわけだ・・・。


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"カニのハサミ" の岩峰を振り返る。

足元の草は、一部、紅葉して赤いものがありましたが、全体的にはまだまだと言った感じ。


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本格的な岩場に突入。 鎖場が連続します。


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上を目指して慎重に登っていく。

ここで後ろを振り返ると、ものすごいスピードで岩場を登り、迫ってくる人がいる。

登山口付近で、登山口の場所を教えてくれた方だ。

見ていると、スピードが速いが、危ないところはなく、確実にしっかりと登ってくる。

自分よりも遥かに高年齢のように見えるが、技術、体力ともに全然上のように見える。


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上を見上げる。 急な岩壁が続いており、ルートを間違えないように、しっかりと目印の白丸を

確認する。 こういった不安定な浮石の岩場は始めてなので、『これがアルプスの岩場か~』 

と関心しながら進む。


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急な岩場を登り、前方に標識らしきものが見えてきた。


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標識は、別山尾根方面への分岐でした。


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分岐から先を見ると、頂上の社らしきものが見える。

社までも不安定な浮石の上を進みます。


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剱岳山頂 [2,999M] に到着。


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剱沢方面を見る。


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剱沢方面の後方には、槍ヶ岳が見える。


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蓮華岳(左)と針ノ木岳(右)。

そして富士山も。

写真中央の鞍部(針ノ木峠)の上に、薄ら見える台形の山、これが富士山です。

富士山が見えるのは、めったにないらしく、相当運が良いそうです。


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白馬岳(左)と鑓ヶ岳(右)。


この後、山頂直下の岩場をもの凄いスピードで登ってきた方(登山口を教えてくれた人)と

3人で、昼飯を食べながら話をしました。 登山口を教えてくれた方は、地元富山県在住で、

今年還暦とのことです。 自分と同じく登山を初めて3年目だそうですが、早月尾根は今回

で7回目だそうです。


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昼飯後、再び周囲の写真撮影にでかける。

写真は八ツ峰方面。

地平線沿いには、左から白馬岳~鑓ヶ岳~唐松岳~五龍岳~鹿島槍ヶ岳と連なる。

山頂で一緒だった、早月尾根日帰りの方は、本来、鹿島槍と五竜岳を縦走する予定だった

そうです。 向こう方面は天気予報が良くなかったので、予定変更で剱岳に登ったとのこと。

ここから見る限り、向こうも晴れみたいです。


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登ってきた早月尾根の方面。


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遠くには、富山湾と能登半島が見える。


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十分に展望を楽しんだ後、登ってきた道を下山に向かう。


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眼下には、別山尾根のルートの "カニのタテバイ" を登る人達が見える。

(↑すいません。 カニのタテバイではなく、 "平蔵の頭" でした。)


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こちらは、"カニのハサミ" のトラバース。

別山尾根の "カニのタテバイ" や "カニのヨコバイ" は、 "カニのハサミ" とは比べ物になら

ない程の恐怖感があるらしい・・・。


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剱岳を振り返る。

登山時は逆光だったが、今頃の時間帯は真上からの日差なので良く見える。


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12:30頃を過ぎると、周囲にガスが立ち込めてきました。


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馬場島の登山口に到着。 十分明るいうちに下山できました。

それにしても、覚悟はしていたが、やはり下山道は長かった~。


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登山口にあるプレート。 ここは標高760M。


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登山口にある 『試練と憧れ』 の碑。

登山開始時は真っ暗で存在すらも見えませんでしたが、下山時にようやく見ることができました。


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馬場島の公共駐車場に到着。

この後、馬場島荘(写真の建物)で入浴し、疲れた足を揉みほぐしました。 

富山の還暦の方は、明日は赤谷山に登るそうです。

剱岳のある富山県のハイカーは凄いです・・・。