【残雪期】芽室岳~ピパイロ岳日高縦走 | 秀岳荘の小野ブログ

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秀岳荘の楽しい愉快なポイントをコソッとブログにてご紹介したり自分のプライベートフィールド情報を投稿致しますのでよろしくお願いいたします。

みなさん、こんにちは!!!

北海道を愛し日高山脈を縦走し駆け巡るアウトドアショップの星、秀岳荘の小野でございます。(・_・?)

今回も残雪期にしか行けないマニアチックルート芽室岳~ピパイロ岳をつないでまいりました



昨年の今頃の山行で大きなヒドゥンクレバスに落ちてしまい恐ろしい目にあったので

十分な準備と下見・打ち合わせをして挑ませていただきました!!!

今回のポイントは距離が長い事とエスケープルートが取りにくい事でした

いわゆる一度入ったら戻れなく行くしかないような感じのコースになります。




このため天気に非常に左右されることが予想されましたが、ラッキーなことに5日間ともに晴天が

続き風が少しありましたが大きく影響されることも無く無事順調に進めたと思います。

おかげさまで次の写真ですが芽室岳手前のコルの写真は本当にきれいで・・・・

これから歩いていくピパイロまでの国境稜線が鮮やかに写せたと思います(*^.^*)



今回のがんばるポイントは一点だけ!!!

最初と最後の林道歩きだと思います、始めの3時間と最後の3時間30分は苦痛が二乗で

襲い掛かってくると思います、どんだけ歩いても着かない焦りと疲労感は日高の奥深さを

際立って思い知らされますので覚悟が必要になります。

(でも良い写真は保証付きかな!!!)



このため全ルートで40キロ(林道部分は13キロ程度)、累積獲得標高も4000m近くなるなど

体力勝負の山でした、ちなみに初日ですが芽室小屋あたりから気温が高くなりすぎてしまって

スノーシューにへばりつくなど高下駄状になり一歩一歩が重くて辛くて全然前に進めませんでした



初日は残念ながら芽室岳まで行けず1400mで13時30分ごろ疲労困憊でダウン!!!

初めてスノーシューが下駄になる恐怖体験をしてしまった・・・・

非常に疲れていたが雪洞はいつものように頑張ってテント泊が

できるよう大きく掘ってゆっくりくつろいだ(*^.^*)



9時間の睡眠で体力が戻り二日目の旅に挑んだ、雪質が良く軽快に足を進める

昨日の苦労はなんだったのか・・・?

たのしい気分で芽室岳に到着!!!

やっぱり山は天気が一番(*^.^*)



なんとしても昨日の遅れを取り戻すべきルベシベ山分岐まで行きたいと思うのだが

P1622を過ぎた辺りから微妙な雪庇が現れだし小さな落とし穴が出てくるw( ̄Д ̄;)wワオッ!!

昨年落ちたクレバスが脳裏をかすめるが絶対に無いと確信しつつもスピードが出せない・・・

P1726からもっと極端にいやらしい雪庇が出てきて、ギリギリ分岐手前で終了した



昨日同様にしっかり雪洞を作り体を休めることができた、ここで二つ問題が発生!!!

意外と昨日ですがガソリンを多く消費してしまい少し今日明日と心細い感じになってしまった

効率的な火力で水作りに徹してクリアー、また初日の進捗が悪かったため予備日を

使うことになった、電波が通じたため自宅、山岳会、会社に連絡を入れたm(_ _)m

みんなごめんなさいね(^_^)/~~



3日目に突入し比較的なだらかな縦走コースの中では今日が一番の核心ポイント!!!

いろいろな方のブログを見て内心ドキドキしながら靴幅リッジを踏んだ

写真では解りにくいが相当の高度感と危険を肌で感じながらも一歩一歩踏みしめた

ロープを出すまでもないが日高を実感できるポイントですね



そして最後は高度400mを一気に登るピパイロの壁にアタック!!!

2時間かけてアイゼン、ピッケルを鳴らしながらゆっくりゆっくりと足を積んでいった

かなりの傾斜でしたが落ちる恐怖よりも落ちたらまた登る大変さが踏ん張りとなり頑張りました

先に登った仲間の応援が体に浸みます( ̄▽ ̄;)!!ガーン



幌尻岳、トッタベツ岳、神威岳、エサオマントッタベツ、札内、勝幌が屏風となって

自分たちを迎えてくれた、最高のロケーションを肌で楽しみながらしばしの休憩

そして本来の目的である国境稜線を無事に繋げた満足感が体中一杯に広がった

本当にうれしかった!!!   \(^▽^)/



何とも言えない達成感を胸にしまいながら第二危険ポイントのピパイロトラバースに進んだ

右、左と考えながら相手の弱点を縫うようにルートを選んだ、一か所だけ少し長くて

雪崩っぽいトラバースがあったがピッケルを深く刺すことで安全に突破できた!!!




P1730付近で雪洞と思ったがあまりにも固く断念し通常のテント泊とした、

Mokoテント設営リーダー監督のもとしっかりと教えを頂き完璧な設営ができた(*^.^*)

3日目になるとすべてが異次元な感覚になり札幌の生活がニセモノのように感じるから不思議だ

適度な人生の息抜きはやっぱり必要だなとつくづく感じますね

たまたま自分は縦走的な登山が合っていたのかもしれない・・・・(*^.^*)



最後ですが苦楽を共にしたメンバーに感謝!!!

到底一人では無理で強力な仲間が居ないとダメだったと思います

自分も頑張るが相手をも思いやられるメンツが今回の仲間メンバーなので本当に良かった

こんな仲間と今後も楽しい山旅をいつまでも続けたいと思います

そして文句一つも言わない奥さんと休み中しっかりお店を守ってくれたスタッフに感謝!!!

安全登山として計画レベルからサポートしてもらっている札幌山の会にも感謝

今後とも今回のような楽しい山旅をページとして積み重ねていきたいと思います

最後まで読んで頂きありがとうございました(^_^)/~~


4日間の山旅を3分20秒で楽しく編集してみました、

是非、下のアドレスをクリックお願いいたします(^_^)/~~


http://youtu.be/jGFnzB02_-4

3月24日(月)15:00札幌→18:00剣小屋→美生ダム→19:10剣小屋
3月25日(火)5:30最終林道→8:30芽室小屋→13:00 P1400m付近
3月26日(水)6:00出発→8:00芽室岳→9:30 P1633→12:00 P1726→14:00ルベシベ山分岐手前
3月27日(木)6:00出発→7:00 P1559→8:00 P1696→10:15 P1712→

13:00ピパイロの肩→14:00ピパイロ岳→14:40 P1730
3月28日(金)6:00出発→9:00伏見岳→11:15伏見小屋→14:30ダム林道→20:00札幌着