初めての大腸内視鏡検査 | 小腸がなくても平気です!〜しょーへーのブログ〜

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23歳の時に「原発性小腸軸捻転症」という病気にかかり、それ以来小腸がない状態で生活している日々をゆるーく綴っていきます。

治験を始めるにあたりいくつかの検査を受けていますが、先日大腸内視鏡検査を受けてきたので、レポートしたいと思います。

■検査2日前
夜に「プルセニド」という薬を飲みます。プルセニドとは便秘薬として使われているようで、溜まっている便を出してしまえ、ということのようです。

■検査前日
この日は普通の食事は取れず、3食とも検査食を食べなければなりません。私が指示されたのは検査食は「ボンコロン」という、朝昼晩3食セットになった検査食でした。朝はお粥と味噌汁、昼は味付き粥とすまし汁、夜はポタージュスープという内容。普段あまり食べない私は朝食だけ食べて昼と夜は食べていません。

ボンコロンのパッケージ。中身は撮り忘れました。


ちなみにこのボンコロンは大塚製薬の製品で、「ボン」はボンカレーのボンだそうです。「ボン」が「コロン」ということなのか。

■検査前夜
まず「ガスモチン」という消化管の動きをよくする薬を飲みます。そして「ムーベン」という腸管洗浄剤を2L、2時間以上かけてちょびちょびと飲みます。味は塩味のポカリという感じでしょうか。ものすごく不味いわけではありませんが、うまいわけでもなく、コップ2杯目くらいから吐きそうになります。

水を加えて飲んでる途中のムーベン。多い。


1Lほど飲んだあたりからムーベンがベンとなって出てきます。しかし昼食と夕食を抜いたからか、何度もトイレを出入りするほどではありません。もらった紙には5~8回の排便があると書いてありましたが、飲み始めてからトイレに行ったのは3回。ちゃんと便は透明になっており、2時間半にわたる苦行を終えました。

■検査当日
朝から何も食べられません。水、お茶はOK。僕は前日の朝から何も食べていないので、かなり腹が減っていました。

病院で、名前を呼ばれると、上半身はそのまま(セーターだけ脱いだ)で長い検査着を着て、下はズボンとパンツを脱ぎお尻に穴の開いた紙製のパンツを履かされます。

検査室に入ると、台の上に左を向いて膝を抱えた体勢で横になり、技師がまず肛門から指を入れてきて触って異常がないか調べます。この時初めて「アッーー!」と絶叫してしまいましたが、看護婦さんが目をつぶるとしんどいというので目を開けます。そしてカメラを入れやすくするためゼリー状のものを塗り、いよいよ肛門からカメラが挿入されます。

しかし何度か入れては抜き、入れては抜きを繰り返されました。あまり自覚はありませんが、かなり力が入っていたらしく、力を入れるとうまく入らないから力を抜けと言われました。何度かやり直したところでようやく奥にカメラが入っていきます。

しばらくして今度はお腹が痛くなりました。中を見やすくするために大腸に空気を入れて膨らせ、この時にお腹が張って痛くなったようです。「痛かったら言ってくれ」と言われていたので「痛い」と言うと、ケツを踏ん張ってガス(おなら)を出すと楽になるということ。言うとおりにすると少し楽になりました。

同時にその空気が胃から食道を通り口に上がってきて、時折今まで出したことのない大きさのゲップと吐き気に襲われます。胃の中には出すものがないのでひたすらゲップが出ます。

さらにカメラが奥まで入れられると左の脇腹あたりが痛くなります。僕は小腸を摘出した後、十二指腸と大腸の上部(結腸)を吻合しています。その吻合のあたりにカメラが当たっていたようで、かなりの痛みを感じました。同時に、技師たちが画面を見ながら話をし始めます。事前に聞いていた話と実際の僕の体内の様子が違っていたのか、「あれ?」「何か違うで」「何やこれ?」と会話を繰り広げます。「俺の話を聞け」と言わんばかりに耐えられず僕も声を上げます。

「痛いっす」
「どこですか?」
(左の脇腹あたりを指差し)「このへんっす」
「そこはしゃあない。我慢してください」
「(…痛かったら言え言うたやんけ)」

というやりとりを3回ほど繰り返した後、

「このまま仰向けになってください」

と言われました。身体の向きを変えたらまたお腹の中が痛くなるのではないかと、恐る恐る、そーっと仰向けになりました。

仰向けになった後も吻合部分の観察が続くと同時に僕の苦痛も増していき、5分ほどしてようやくカメラが大腸の下の方へ抜けていきました。「もう終わりますよ」と言われ安心したのですが、それから大腸に異常がないかを観察。その後も空気が入れられるためお腹は張るので、「終わりちゃうやろ」と思いながら、「もう終わりますよ」から5分ほどで検査は終了。カメラが肛門から抜かれました。

■検査終了後
肛門の周りを拭いてもらって、検査は終了です。検査内容によりますが、終わってからすぐに食べ物や飲み物を口にしてもいいようです。

僕は検査中にだいぶ力が入ったのか、着替えて帰ろうかと思って起き上がったらふらふらでした。何とか着替えは済ませたものの、歩くのもやっとだったので、病院のベッドで1時間ほど寝させてもらいました。人生の先輩から大腸カメラの後に出社なんてできないと言われましたが、そのとおりでした。

帰宅後、腹は減っていましたが、疲れから食欲がなかったのでお茶漬けを食べました。久しぶりの食事なのでいつもより旨く感じました。食べれるって幸せですね。

■検査を終えて
正式に結果を聞くのは次回の診察の時ですが、特に異常はなかったと言われたのでおそらく大丈夫でしょう。無事に(?)治験を受けられそうです。

しかし、できればもう大腸内視鏡検査は受けたくないです。しんどいし、1日潰れるし、前日から準備が必要だし、いろいろと大変です。よかったことと言えば、話のネタが1つできたこと、これから受けるという人にアドバイスができるというくらいでしょうか。まあ、これから受けるという方がいても、「がんばれ」くらいしか言えませんが。




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