シニアになりました。 | 湘南鎌倉産婦人科ライフ

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湘南鎌倉総合病院の産婦人科公式ブログです。

長らく更新を休んでしまいました。さてその間に、私はシニアフェローとなることができました。



チャンスはいつも突然やってくるもので、思い出せば、私が開腹での子宮全摘を執刀医としてさせて頂いたのは後期研修が始まった4月の最終日でした。

なんで覚えているかというと、次の日NICUの研修で青森に行くことが決まっていたからです。(因みに、湘南鎌倉総合病院の産婦人科では私が、研修を始めた年からNICUの研修は青森県立中央病院にお願いして数ヶ月勉強させてもらっています。)その手術はどうにか閉腹までたどり着いたのを覚えています。

その他にもラパロの縫合だったり、様々な手技はちょっとやってみろ的な感じで突然やってくることが殆どでした。帝王切開だけは福田先生が前もって準備しとけと言ってくれました(笑)



今回のシニアになったのもまさに突然というか、本当は今週までは妊娠中期のエコーに関してはジュニアのはずだったのですが、今日同じ部屋のシニアがこないからお前がシニアとしてやれということで、今日からシニアになりました。
こちらからしたら、ムチャクチャな話ですが、他のシニアフェローも助けてくれてなんとか無事に1日を終えることができました。




さて、FMFのリサーチフェローにはジュニアとシニアがいます。最初はみんなジュニアから始まります。ジュニアが、超音波検査をスタートしてシニアはそれを指導しながら、その後ダブルチェックをします。シニアは検査を完遂させて、その結果を妊婦さんに説明します。シニアになるためにはexaminerの資格を持ったひとがいいよって言ってくれたらシニアになれます。


今回シニアになったのは妊娠中期のエコーに関してですが、妊娠初期のエコーに関しては数ヶ月前からシニアとして検査をしていました。エコーに関しては少しずつ理解できるようなってきていると感じますが、難しいのはカウンセリングだなと感じます。特に問題がなければ、「問題ないよ。バイバーイ!」と言って終われますが、難しい症例に関しては、カウンセリングもとても難しいなと感じています。


UCLHのコンサルタントの先生が、診断だけではFetal Medicineとは言えないよと言っていました。FETOLOGYという教科書がありますが、そこにはエコー所見はもちろんですが、妊娠中のマネージメント、分娩方法、分娩後の予後まで書いてあります。そういったことまで全て説明できるようにならないといけないと思うと途方もない道のりですが、まだまだ頑張っていきたいと思います。