皆さんこんにちは。「みんなのカウンセラー」こと、
のぶさわです。
<前回からの続き>
前回お書きした様に、不安や恐怖に対して、
「回避行動」(例:パニック発作を避けて電車やバスに乗らない、
恐怖の対象を避ける等)
や
「安全行動」(例:汚染された手や体を念入りに洗う、
病気の不安を無くす為に何度も検査を受ける、
彼に見捨てられる不安を無くす為に頻繁に電話する等)
をとればとるほど、不安や恐怖は持続してしまうとお書きしました。
今回はその理由を最新の脳科学的な知見から
ご説明したいと思います。
理化学研究所の研究チーム等の報告によれば、
「感覚刺激+嫌悪刺激で恐怖条件付けを繰り返し続けると
嫌悪刺激に対する扁桃体の反応が減少してゆく。
これは、
「予測誤差」が少なくなり、その予測が正確になればなるほど、
扁桃体の神経活動(興奮)が
このフィードバックによって弱まってゆくと考えられる」
つまり、
恐怖を呼び起こす刺激を避けずに続けてゆき、
その度に不快感や恐怖、ドキドキ・バクバクを感じる事
を繰り返してゆくと、
扁桃体の興奮、つまり「恐怖」(やその結果の反応)が
弱まってゆくというものです。
「予測誤差」が大きい=思いもかけない事が起こった時に
扁桃体が興奮し、恐怖が強くなり、
逆に
「予測通り」に恐怖や(やその結果の反応)が出てくれば、
扁桃体の興奮は弱まり、恐怖も小さくなる、という事です。
(初めて行くお化け屋敷は、どこからどんなお化けが出て来るか?
予測できないから怖いですが、
同じお化け屋敷に2度、3度行くと
「次はあそこからああいうお化けが出て来るぞ!」
と予測ができますから怖さが減りますよね?)
例えば、
電車に乗るのが怖い「広場恐怖症」(パニック障害)の人は、
一番最初のきっかけは「予測外」のパニックだった
のかも知れません。
そして、その時の余りの恐怖に電車に乗る事を避け続けた
とすれば、
「予測誤差」の修正が行われず、
「いつまで経っても怖いまま」になる、という事です。
それでは、
「どうすれば恐怖/不安を克服できるのでしょうか?」
そのヒントを次回からお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
それでは今日も良い変化を
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