青山美智子「お探し物は図書室まで」読みました | 親愛なる人に-読書の薦め

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読んだ本の感想などを、本屋さんで見かける推薦文のように綴ります・・・お薦め度合いは、☆の数で評価します。親愛なる本好きの人たちに,このブログを届けたいです.

 

お探し物は図書室まで

青山美智子「お探し物は図書室まで」

☆☆☆☆
2020年11月ポプラ社 書き下ろし 300ページ

○青山美智子「お探し物は図書室まで」読みました
小学校の隣にある公共施設コミュニティハウスには図書室があり、その図書室のレファレンスには、体の大きな色白の小町さゆりという司書がいて、彼女が訪れた人々に合った本を紹介するという物語です。

 

章立てされていますが、それぞれ独立した短編としても読むことができます。

働く全世代に送るエールのような作品でした。大人になれば、働くとはどういうことか、多かれ少なかれ、悩みはつきないはず。疲れたなと思うこともしばしばかも。でも、この本を読むと勇気と希望がもらえます。2021年本屋大賞2位の作品ですが、本屋大賞、さすがです。面白かったです。全世代にお薦めの本です。以下、章ごとの覚え書きです。50721

1章 朋香 21歳 婦人服販売員
私は地元の田舎が嫌で、東京の短大を卒業しそのまま東京の総合スーパーの衣料服売り場で働いています。でも、自分の仕事にたいした誇りも持てず、この先どうしたらいいかわからない毎日です。スキルアップを目指して、コミュニティハウスにあるパソコン教室に参加しました。その講師が薦める本を借りるために、図書室に立ち寄りました。。。

2章 諒 35歳 家具メーカー経理部
高校の時に古物商店から買ったイギリス製のティースプーンがお気に入りで、アンティークの世界に興味を持つようになりました。いつかは店を持ちたいと思ってるのですが、何をするわけでもなく、家具メーカーの経理の仕事をモヤモヤしながらやっている毎日です。ある時彼女がコミュニティハウスの講習会に参加するというので、付き添っていき、その待ち時間の間図書室にふらりと寄りました。。。

3章 夏美 40歳 元雑誌編集者
私は出版社がむしゃらに働いて、仕事も評価されていたと思っていました。子供が生まれても、4ヶ月で復帰したものの、編集の仕事から外されて落ち込む毎日。コミュニティハウスの図書室に、子どもを遊ばせるスペースがあるというを聞き、行ってみることにしました。。。

4章 浩弥 30歳 ニート
俺は画が好きで絵も書くのも好きです。高校を出てデザインの専門学校に行ったものの、イラストの仕事には就くことができず、かといって、多の仕事も長続きせず、そのままズルズルとニートの状態が続いています。母から頼まれて、コミュニティハウスに野菜を買いに行ったとき、そこに図書室があることを知りました。。。

5章 正雄 65歳 定年退職
定年を迎えたわたしは、も何をやっていいか分からずコぶらぶら過ごしていました。妻はフリーのパソコン教室の講師で、コミュニティハウスに出かけて生き生きと働いています。そんな妻がコミュニティハウスで囲碁教室をやっていると教えてくれてました。その帰りに、図書室にふらりと寄りました。。。  

 

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