直木賞作家 東野圭吾「黒笑小説」読みました.とはいえ,この本が出た頃には,まだ受賞していませんでした.
全部で13編の短編集です.文学賞ネタ,作家ネタの4編は,主人公たちが,ダブっており,連作短編としても読めますたす.ドタドバタ小説です.肩が凝らず,するすると読めてしいますので,寝る前に一編ずつ読むのもいいかも知れません.表紙もワルそうで,笑えます.
「もうひとつの助走」
筒井康隆の作品に,「大いなる助走」というのがありました.それは直木賞とかを落とされて,落とされた腹いせに,審査員を殺しに行くという話(未読ですが)だったような.そのパロディの意味もありそうな感じです.
「巨乳妄想症候群」
何を見ても巨乳にみえてしまう人の話・・・
「インポグラ」
バイアグラの逆の薬を巡るドタバタです.
「みえすぎ」
みえすぎといっても,服が透けてみえるわけではありません,微粒子です・・・
「モテモテ・スプレー」
文字通りです.でも,この効果の時間が問題なのです
「線香花火」
小説新人賞を受賞した主人公.でも彼の作品が通ったのは・・・
「過去の人」
「線香花火」の主人公の続編.
「シンデレラ白夜行」
シンデレラのパロディです.白夜行のパロディでもあるのかも(白夜行未読なのでわかりません)
「ストーカー入門」
振られた男が,振られた女に,ストーカーをするように言われる!?
「臨界家族」
子供のTVアニメグッズを買わされる主人公.題名の由来は,読んでからのお楽しみ.
「笑わない男」
売れないお笑い芸人が,ドアボーイを笑わせようとします・・・
「奇跡の一枚」
自分の写真が思っていたより,うまく写っていたことがありませんか?
「選考会」
主人公は,初めて新人賞の審査員をやるように頼まれます・・・
でも東野圭吾っていう人は,何でも書けてしまう作者なんですねえ.
東野 圭吾黒笑小説