- 村上 春樹
- 神の子どもたちはみな踊る
村上春樹「神の子どもたちはみな踊る」は、『連作地震のあとで』という題名で連作されたものを単行本にしたものです。2000年に最初に出版されました。阪神大震災に触発されて書かれた連作短編ということみたいです。相変わらず、タイトルがインパクトがあります。それぞれの短編で、直接主人公が阪神大震災にあったというわけではないのですが、どこかで話が地震に絡みます。それがどこで絡むかはお楽しみ・・・6編あります。今回は前半の4編の紹介です。
☆☆+
「UFOが釧路に降りる」
離婚したばかりの男が、荷物を届けに釧路まで行くという話。タイトルが謎めいています。ちょっと違和感のある内容です。
☆☆+
「アイロンのある風景」
若い女性と焚き火の好きな男との交流を描いたもの、いわゆる純文学っぽいですね。
☆☆+
「神の子どもたちはみな踊る」
新興宗教に凝る母親から生まれた青年が、自分の父親と思われる男を追いかける話。タイトルにもなっています。
☆☆☆
「タイランド」
50代とおぼしき、女性臨床医が、1週間タイで休暇を取ります。そのときの運転手とのやりとりが淡々と綴られますが、それだけでは終わらない不思議なエピソードが・・・