サマーウォーズ | LIVESTOCK STYLE

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風琴工房詩森ろばのブログです。

話題になってたのは知ってましたが、
アニメだということすら知りませんでした。
スクールウォーズの親戚みたいなものを想像してました。
いや。
基本としてスクールウォーズも観たことないのだが。



「おそいひと」っていうのを観ようと思って
地元のビデオ屋さんに行ったんですが、
借りられてましてですね。
知人のAさんがまだ返していないのでは、という
話もありますが(そのひとが地元のそこにあるよー、
と教えてくれたので)、
ビデオ屋さん大賞とやらで2位だか3位だかを
取ってるというので、
借りてみました。



ここから内容に言及しておりますよん。




最初のうちは、
学校一きれいな先輩からバイトに誘われ、
行ってみたら「そのあいだだけ彼氏でいて」
と言われちゃう、
数学しか取り柄のないオトコノコ
(でもモテキ同様ルックス的にはぜんぜんモテそう)
とかそういう展開で、
わたしー、そーゆー萌え的なものにはー、
いっさい興味がないのだがねー、
と冷めた目線で見ておりました。
(あ。モテキは好きよ。念のため。)
というか「萌え」がないワケではないが、
ポイントがヒトとずれてんのよ。
この年まで恋愛映画というのに
自ら望んで行ったこともなければ、
ビデオとかで借りようとすらしない。
今回も、
先輩が泣いてて、手をギュッとしてあげるとことか
むしろトバしたくなるという、
婦女子としてはそうとうダメなことになってましたね。



で。認めたくはないが、
認めたくはないのだが、
「愛は地球を救う」的な話は
スターウォーズの昔からだいすきでしてね。
あ。でもそういうものを
好んで観るということでもないのですが。
でも。
わりと好きなんです。
で、今回のコレは、
トトロが出てきそうな旧家で、
バーチャルリアルの世界が現実を滅ぼしそうになるのを
家族と世界が力を合わせて解決するって話でした。



シナリオが(萌えポイントは別としても)巧いよねー。
ベタなストーリーなのに、
いろいろ細かなエピソードを
ぜーんぶ無駄なく回収して、
意外なポイントで出してくる手つきがすごい。
おおっ。そこで花札きたか、みたいなね。
ジョンとヨーコまで無駄なく使われて、
それが次々感動に繋がっていく。
核になりそうなおばあさまが、
中盤で亡くなっちゃうのも
テキスト的には巧いですね。
めでたすぎない。
そりゃ多少おかしなところもありますけどね。
オズの普及率のわりにあんなことになっても
お祭りフツウにやってることとかねー。
あれ。
お祭りの人の波のなかに、
おばあちゃんに手を引かれて
こっちを見ている自分、っていうのを
どうしてもやりたかったんだよね?
わたしもそーゆーのキライじゃないので
それは不問にすることにします(笑)。



先日行きました岡本太郎展で、
うまいなんてことにはなんの価値もない、
という「太郎の言葉」をいただきましたが、
ことシナリオに関しては、
巧ければ巧いほどいいよね、
とわたしは思います。



それにしても、
原発が狙われているっていうのが
解った瞬間、
ヒッと身が竦みましたね。
これ、去年見てもこんな感覚にはならなかったと思う。
ああって、小さく叫んじゃったもの。
アニメなのに。
映画なのに。




予告編で
「2012」っていうの見ましたけど、
あの映像とかリアルだったなー。いま。
身体感覚として。
あ。これ。わたし知ってるな。
っていう。
「ヒアアフター」も「アルマゲドン」も
もう身体感覚的には架空の世界の話ではありませんね。




あのおばあちゃんの黒電話が
すべてだったと思うんだよねー。
「つながり」その象徴。
わたしはそういうのが希薄かつ不得意なひとなので、
これからでもいいから、
ちゃんとしていこう、と思いましたよ。