前回の記事で、私が立ち上げた内閣官房地域活性化統合事務局の
職員の勉強会「地活はやぶさ会」には、
全国の自治体から来ている職員同士の交流以外に
もう一つ個人的な目的があるとお伝えしました。
(参照:永田町で 勉強会を始めてみました!)
その目的とは「地元への貢献」。
永田町での勉強会が地元への貢献と
どのように関係あるのでしょうか。
そのことを知っていただくためには、
自治体から内閣官房への出向の仕組みの一端を
知っていただく必要があります。
あまり一般には知られていないことですが、
ココ内閣官房地域活性化統合事務局に出向している
自治体職員は“行政実務研修員”という身分で
正確には国の職員ではなく自治体の職員です。
多くの場合、自治体からは“派遣研修”という名目で、
身分は各自治体の人事課や東京事務所所属の状態、
つまり自治体職員の身分で永田町に送り出されています。
そのためお給料も出張の旅費も自治体から給付されています。
つまり私たち行政実務研修員は、
地元の税金で研修=スキルアップのために
全国各地から東京に派遣してもらっているのです。
組織としては60名超ものスタッフを人件費を支払うことなく
制度運用・法案作成などに使うことができているわけですが、
国の職員である幹部らが、ありがたがることもありません。
彼らも、大臣や政治側からの要求に
応えなければいけませんから必死です。
国の業務をこなす中で得難い経験もできますし、
確かにスキルアップもしているかもしれません。
しかし、国の業務の中で疲れ果て、
自分たちが何のために永田町に派遣されたのか、
ツイ忘れてしまうのが普通。
だから、せめて研修員同士で勉強会でもやって
地元に戻った時に地域に貢献できる力が増していれば、
派遣元の職場や、何よりそのコストを税金として
負担してくれている住民の皆さんにお返しできるはず。
私たち行政実務研修員は、確かに国のスタッフとして
永田町で働き、国の業務を回すことを求められていますが、
法案を上げる、政務にレクをする、事務連絡を発する……
それだけで地元に報いることができるのか、
本当の意味で自らに課せられたミッションは何なのか、
そんなことを思い出す場になること。
それが私が「地活はやぶさ会」を創った本当の理由なんです。