これはちょうど埼玉への帰りのコースにあたる。
成田空港、三里塚までの道は千葉県道62号線。
この道は別名、芝山はにわ道と言われ、この周辺からは多くの埴輪が出土している。
しばらくは平坦な平野部を走るが、総武本線と国道128号線を横切ったあたりから、千葉県特有の丘陵地帯へと入る。
左には銚子連絡道の松尾横芝インターを見て、さらになだらかな起伏のある林に中に切り開かれた直線道路を進む。
右にはいつもよく行く卵かけご飯の店がある。
森が切り開かれたところは、田畑となっており、多分このあたりで特産の落花生が栽培されているのだろう。
左手の道の駅『風和里しばやま』がある付近からは、少し開けてきてレストランや各種の建物などが存在する。
また右手上空にはジェット音を出しながら成田空港へ着陸する飛行機が飛び去っていく。
この付近での高度は500メートルくらい。
フラップも下げ車輪も出して完全に着陸態勢に入っている。
県道62号線をそのまま行くと成田空港A滑走路の南端に通じる。
この付近には三里塚さくらの道という少し高台にある空港の見える公園がある。
ここに行こうかと思っていた。
しかしちょうどA滑走路南端の柵の付近まで来たとき、いつもはなかったものを目にした。
そこには『ひこうきの丘』と書いてある。
駐車場もあるからこ公園だ。
ちょっと待て。確か去年の秋にもこの付近に来たが、こんなものはなかった。
多分もう数十回この付近を通っているが、今までにはなかった。
絶対にない。最近できたのか。
後で調べたら、今年の3月に開園したそうだ。
成田空港の片側の全景が見える丘。
少し小高くなっている。城跡の公園みたいだ
駐車スペースの向こうには平坦な空港敷地が。
成田空港もこの地域のなだらかな丘の続く地形であったが、これを平らにならして作られた。
そういえばちょうどこのところは、空港反対派の象徴であった岩山大鉄塔のあったところだ。
あの当時は丘と森の中だったのに、今ではこんなに変わってしまった。
滑走路南端を挟んだ向こうには航空博物館が見える。
ここにももう何回も行ったことがある。
上の階の展望フロアーでは、成田空港へ離着陸する飛行機の解説をしてくれる人がいる。
その手前には着陸する飛行機のガイド役である進入灯が見える。
夜になると赤くともされる。
今日は南風のため北側からの着陸進入となっている。
夏は北から冬は南から。
対抗風を受け少しでも対地速度を減らして失速、着地すためである。
この飛行機は形状から見て新鋭のボーイング787型機だ。
中型機だが航続距離が長い。
この位置からはどこの飛行機会社のものかは分からない。
空港内の駐機場の様子を取ってみた。
これは第1ターミナル南ウイング。
昔ここでノースウエスト航空によく乗った。
今駐機しているものには、手前からエアーカナダ、中国国際航空、アシアナ航空の機体が見える。
もう少し望遠で迫ってみた。
トランスアジア航空(復興航空)のエアバスA-330の機体は台湾の中堅航空会社。
正式就航かそれとも臨時便か。
懐かしい機体もあった。
エアーブリッジカーゴのボーイング747ジャンボ機の初期型。
上の2階建ての部分が短い。
これは少なくとも30年前以前の機体だ。
旅客用には使われていないが貨物機としてまだ使われているようだ。
この機体は最初は順調だったが、数が増えはじめた1980年代には日本航空機墜落事故をはじめ多くの事故を起こしている。
カナリア諸島の滑走路での衝突も大韓航空撃墜事件も南アフリカ航空のインド洋での墜落事故、2000年前後の中華航空や大韓航空の事故もこの機体によっておこされた。
今までの航空機事故の死者数の上位の多くは、このボーイング747ジャンボ初期型によって引き起こされている。登場している乗客数が多いから当然だろう。
もう完全引退かと思ったが、まだあったとは驚いた。
しかしこの貨物機転用のジャンボ機も2000年代にいくつかの事故がある。
パイロットしか犠牲者がいないのであまり目立たないのだ。
この懐かしい機体を20年ぶりに見たという感じだ。
この聞きなれないエアーブリッジカーゴはロシアの航空会社だそうだ。
中古を安く買ったのだと思う。
この公園の位置からは離陸する飛行機が、ほぼ真上に見える。
フィリピン航空のエアバス330。
30分くらいは見ていたのか、ここを最後にして帰路に着いた。
今度は北風の時に来て着陸機の様子を見なくては。
こちらの方が高度が低く、まじかに見れる。