ツノゼミ ありえない虫/丸山宗利 | ブログ

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おはようございます。岡本大輔です。
本日の紹介はこちらです。
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【出会い】
帯広図書館の生物コーナーで見つけました。ツノゼミ……初めて聴くこの昆虫、その生態は?

生物を面白おかしく考察した書評はこちらです。
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ナメクジの言い分/足立則夫
シロアリ――女王様、その手がありましたか!/松浦健二


【本書紹介のねらい】
~本書抜粋より~
本書を通じて生きものの形の豊かさ、すなわち生物の多様性に一人でも多くの人が愛情と慈しみをもっていただければ、これ以上の喜びはない。

幻冬舎出版と言うことは著者の丸山さんはツノゼミへの情熱が高まり、自費出版したということ。得体の知れない生物、ツノゼミを通して驚きと情熱、感動をいただこうじゃありませんか。

【気になった抜粋】

ツノゼミの寿命は種によって異なるが、長くても2~3ヶ月、私たち人間にくらべると、とても儚い命である。

【響いた抜粋と学び】
昆虫のひとつの小さなグループで、これほど形の多様なものはいない。

まずびっくりしたのが、表紙に載っているちょっとグロい(怒られるかな?)虫たち。これは全部ツノゼミと呼ばれるものです。

通常、アリやカブトムシなど角の形や個体の大きさ、色は多少違えどパッと見れば、アリだな、カブトムシだなってわかるじゃないですか。
ツノゼミは違うんですよ。

ツノゼミは名前にセミとつくけれど、セミとは異なるグループの昆虫だ、体調数ミリしかないごくごく小さな生きもので、植物の汁を吸って生きる平和な昆虫である。

ここでも出ました。
シロアリ――女王様、その手がありましたか!/松浦健二 でも衝撃を覚えましたが、セミなのにセミじゃない。アリなのにアリじゃないシロアリと同じですね。名前に惑わされちゃいけませんね。

ツノゼミの奇抜な角の役割はほとんどわかっていないが、いくつかの種ではその機能を推測することができる、ヘルメットツノゼミの丸く大きな角は、わずかな部分でしか体とつながっていない、敵につかまるとその部分が取れて、残った本体は逃げおおせることができる。

ツノゼミ……名前にもある角、これが一つの特徴です。そしてその役割は解明されていない、まだまだ未知であり、ロマンを感じさせます。僕たちの好奇心をくすぐってくれるんですね。

解明されている部分では、種によっては角を切り離して「忍法変わり身の術」をやってしまうペルー出身のヘルメットツノゼミがいます。日本の忍者は、昆虫界ではペルーに殴りこみをかけていただなんて知らなかったです(笑)

その他の機能としては、見た目を工夫しており、カビに見えたり、排泄物に見えたり、アリやハチに見えたり、テントウムシに見えたり、多種多様なわけです。
あまりの凄さに虫嫌いの妻に思わず見せてしまいました。自宅の窓にクモがいただけで息を切らせる妻は目を背けながらもツノゼミの魅力にとりつかれました。
……僕はなぜか気持ち悪くて昆虫の写真が出ている部分を触れないのですが、妻は平気で触っています。うーん、肝っ玉がすごい!

ツノゼミの奇抜な容姿は、ほかの生きものに食べられないための工夫であり、生きるための技なのだろう、アリのような強力なあごも、ハチのような毒の針ももたないツノゼミにできる、最良の保身術なのだ。

演歌歌手の金ぴかの衣装……一昔前の紅白歌合戦、美川憲一さんや小林幸子さんを思い出しました。彼女達(?)が生き残るために必要な衣装だったのでしょう。なるほど。

ツノゼミは、、余分な糖分を水とともに体の外へ捨てている、ツノゼミのおしっこにふくまれる糖分は非常に多いのだ。

ツノゼミ、君はきっと人間だったら糖尿病だね。泡立ってそうだね。

アリにとってツノゼミが出すこの甘い露はとても魅力的、甘露欲しさに始終ツノゼミにつきまとう、ツノゼミはつきまとうアリを怖がることはない、アリの方もツノゼミを攻撃しようとは思っていないようで、その関係はまったく友好的なものである。

じつはアリは甘露をもらう代わりに、ツノゼミの護衛を引き受けている、アリがそばにいるおかげで、ツノゼミはクモやほかの昆虫などに襲われにくいのだ。

アリの甘露好きは筋金入りで、ときには1匹のツノゼミに40~50匹のアリが押し寄せて、遠くから見ると黒い球が枝についているように見えることがある。

なんて……なんて不埒な……。高度すぎる「オシッコプレイ」ですか。一匹の女王様に40~50匹の下僕が群がる構図ですか。あまりにサディスティックなツノゼミに驚愕です。
濃密なオシッコをあげる代わりに我が身を守らせる、最強のSMプレイ、ツノゼミ。
本書タイトル通り、「ありえない」虫です。


【編集後記】

本日は長崎屋帯広店4Fのザ・本屋喜久屋書店での読書会を開催です。

ワクワクです。


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