JR東日本E233系 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

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今や首都圏のほとんどのJR通勤路線で見ることが出来るようになったのがこのE233系です。山手線用に後続系列となるE235系が登場したものの、しばらくはJR東日本の首都圏普通列車のスタンダードとなるんでしょうね。


最初に投入されたのはこの中央線ですね。0番台が配置されています。快速線はもちろん、一部時間帯では緩行線でも走っています。

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こちらは京浜東北線で活躍する1000番台。ラインカラーがスカイブルーとなり、配置も変わっています。


こちらは常磐緩行線から東京メトロ千代田線に入る運用に就く2000番台です。地下鉄乗り入れに際し、前照灯が下部に移動し、非常扉が設置されているため、他の番台とは印象が異なります。


京葉線で活躍する5000番台です。赤帯もなかなか似合っていますね。


そして、横浜線で営業を開始した6000番台です。後述する埼京線よりも若い番台ですが、どういうわけか後の登場となっています。


これまでの車両とは違い、ロゴが入れられるなど、少し遊び心が見られる外観となっています。

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そしてこちらは7000番台です。埼京線や川越線、直通先の東京臨海高速鉄道りんかい線を走行して新木場までを中心に活躍します。この番台から、車内の照明をLEDとしています。

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こちらは南武線仕様の8000番台。帯は従来車と同様ですね。何やら最近、花火大会関連で信州にまで足を伸ばしたのだとか。

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側面は横浜線に引き続きイラストが追加されたステッカーとなりました。

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行き先表示はフルカラーLED表示機となり、尾灯も同じ位置となっています。そりゃあ光源は同じですけども・・(笑) 系列としてはローレル賞を受賞、車内に関しては「利用者第一の設計コンセプト」、「上質な車内サービス装備の標準化」、といった特徴が、選考委員会において評価された、とのことですが、どのような感じなのでしょうか。


車内です。4扉ロングシートはおなじみ。パッと見ただけでも、多少の変化こそあれ、今までの車両とほとんど同じような・・。化粧板を明るめの色にしているため、色調には変化がありますが・・。


ドアです。これまで化粧板が一切貼られてこなかったJR東日本の通勤型車両において、初めて化粧板が貼られました。ドア上部にはLCDディスプレイが設置されています。まぁそれはそれで快挙とも言えるのですが、「ドアがキッチリ閉まらない」のには不安を覚えます。意図があることは理解しますが、ドアが閉まるときのあの薄っぺらい音と共に、構造に何か問題があるのではないかと思ってしまう今日この頃です。

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0番台と3000番台には半自動機構も備わります。ボタンは大型で周りがLEDによる点灯式となりました。しかし、車内内側のボタンの盤面がステンレス地のままというのがいかにも安っぽいですね・・。


天井です。カバー無しの蛍光灯が並び、節電のために一部蛍光灯は抜き去られていました。ラインデリアは羽こそ連続性を考慮した見付けですが、実際風が出るのは一部分のみとなっています。吊革はE531系 で採用された黒色で大型の握りやすく目立つものです。

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車端部です。仕切り扉は首都圏としては今は亡き207系900番台以来、実に20年ぶりに全車設置に戻っています。ようやくスタートラインというか、あるべき姿に戻った気がします。


優先座席部分です。以前優先座席は、大型仕切りのせいで見通しが悪く、遠目からではつり革以外に見分ける方法がなかったのですが、この系列からは床が赤のゼブラ模様となり、手すりにも黄色のゴムバンドを巻いて、優先座席を大きく目立たせることに成功しています。化粧板に関しても、優先座席部分に関しては暖色系のものを使用しています。


車椅子スペースを有する車端部です。車椅子スペースに関してはやはり優先座席指定からは外れているようです。携帯電話の電源はどうすればいいのでしょうか・・。


窓です。相変わらず日除けは設置されていません。着色ガラスにしても眩しいものは眩しいです。


座席です。ドア間は7人掛けです。このモケットが一番多いですね。2+3+2で区切るようにポールが走っていて、新手の座り方矯正道具とも言えます。


優先座席は全番台ともお馴染み、赤と黒のゼブラ模様となっています。座り心地ですが、209系→E231系→E531系と来て、更に沈み込み量を大きくしており、一定の考慮がなされていると思います。しかしまぁ頑固なほどに209系以来の座席形状がダメなまんまで変わっていないので、長距離乗車では全くおススメ出来ません。また袖仕切りに関しても座席側の居住性が全く変わっておらず改善の兆しが見えません。妻部にもわずかな凹みを設けていますが、この凹み量をどうやって居住性に還元しろと。今一度、まだ残っている205系や211系の座席をよーく観察して、研究し直して欲しいと思います。


車椅子スペースです。付帯設備は握り棒、ヒーター、非常通話装置と、最近の電車ならではの装備となっています。注目したいのは消火器。これまでは内側に出っ張っていたり丸出しのまま設置されたりとなんともお手抜き間漂う仕様でしたが、ようやっと外側に収納するタイプとなり、車内側はスッキリしました。やれば出来るじゃん。


こちらは中央線の0番台です。ラインカラーをイメージしてか、オレンジ系のモケットとなっています。

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京浜東北線仕様車の車内です。やはり青が目立ちます。

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座席です。こちらは1000番台の座席です。やはり京浜東北線のラインカラーに合わせて青色となっています。一般モケットにも似ていますが、座面が青色であることと、背ズリも色が若干薄めです。


6000番台と7000番台の車内です。仕様は同じながら、ラインカラーに合わせて座席が緑色となっています。


違いは、先述のとおり照明がLEDとなっていることですね。おかげでソケットは全て埋まっています。

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南武線仕様車の車内です。やはり座席のモケットデザインが異なりますね。

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座席です。背ズリが一本目のライン、座面が二本目のラインをイメージしているものかと思われます。


さて、続いて近郊型の3000番台です。東海道本線と、湘南新宿ラインを通り東北本線でも走っています。


車内です。ロングシート車の比率が相変わらず高いので、その車内は通勤電車そのまんま。


ドアです。どういうわけかドア上は2段仕様のLED表示機です。E231系に合わせたといえばそれまでですが、今時LCDディスプレイを導入している会社でLEDとは・・。


天井です。こちらも相変わらずです。


最前面です。右側の乗務員室仕切り扉、中央の大型窓、左のエスケープボードと、JR東日本ではごくごくよく見られる構成です。


座席、ドア間の7人掛けです。こちらも全く一緒で、特に近郊型だからと言って長距離向けに座席が改良されていることもありません。人間工学的には疲れない設計になっているようですが、目論見と現実の乖離はどこでも起こるもので・・。


最前面寄りの4人掛けです。何も考えずに並んでいて、8人掛け横のドアだと思って席取り戦争に挑むと、大敗戦を喫します。列に並ぶ際はお気を付けを。


続いてセミクロス車です。見ていて分からなかったのですが、どうやら吊革の形状が微妙に違うようで・・。


トイレのある車端部です。車椅子対応大型トイレで、向かい側は車椅子スペースとなっているのはもうお馴染みです。


グリーン車との仕切り横にあるトイレです。今までこの手の車両で見たことのない光景が広がっています(笑)


窓です。セミクロスに合わせたもので、桟が二本になっています。とは言えその桟も背ズリに合わせた物ではなく、微妙に視界に入ってきます。それに加えて、次の画像の通り、窓側に肘掛はありません。少し張り出した窓の桟がその代わりとなりますが、この窓の桟が腕に食い込むという何とも残念設計です。真ん中をぶった切るよりかは良いですが、どうせ日除けなんかつけるつもり無いんですから、位置くらい合わせて欲しいものです。利用者目線に立っていたなら、絶対こんな設計にはしない。

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座席です。セミクロスシートも見た目はほとんど変わっていません。E231系からの改善点としては座面の沈み混み込み量を少し増やしたこと、ヘッドレストの上端張り出しを少し抑えたことがあるものの、基本的にダメな構造なのは相変わらず、上端張り出しはマシになったとは言え完全に改善されきってはいません。お客様を怪我させることが利用者第一、上質な車内サービスなのかと(呆) よく関西の鉄道ファンから言われる、「関東にも転換クロスシートを!」とは間違っても言いませんが、限られた条件の中で如何に快適な移動サービスを提供するかを考えると、この座席形状は反則品ですよね。根本的にモノを変えないと、快適に過ごせる訳なんてありません。

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ドア横の2人掛けロングシートです。ドア側は大型袖仕切り、座席側はボックスシート背面が壁となるためかなり閉鎖的な雰囲気ですね。ボックスシート側にも袖仕切りと同じような凹みを入れていますが、奥行きが現実的でないほど浅いため居住性には全く還元されていません。

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その優先座席バージョンです。

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トイレです。バリアフリー対応の大型トイレで、この形状はJR東日本では本当によく見かけるようになりましたね。

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車椅子スペースです。こちらは通勤型車両と変わりませんね。窓上に設置された握り棒が、殺人的混雑を物語っています。


グリーン車との仕切り横のトイレです。スペース上の問題なのか、こちらは車椅子対応ではなく、狭めのものです。


そして・・向かいの座席です。優先座席となっており、トイレの中の光景を見せないように、ロングシートの座席を枕木方向に向けて設置しています。目隠しを兼ねているのか、モケットを巻いた仕切り棒を二本伸ばしていますが、それでもドアから入ってきた人からはほぼ全身丸見えという素敵状態が実現(笑) なぜわざわざ座席を設置したのか理解に苦しみます。トイレが車椅子対応となっていないので、車椅子スペースとする訳にもいかなかったのでしょうか。せめて座席をクロスシートと同様のものを使用して、壁側に向けて設置すれば視線のかみ合いも起きなかったでしょうに・・。そうすると優先座席としては使いづらいですが・・。

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続いてグリーン車へと参りましょう。ダブルデッカー構造は211系時代から綿々と受け継がれてきた伝統となりつつあります。パッと見、E231系のグリーン車と変わらないんですよねぇ・・。防犯カメラの覗き穴が四角形(E231系は丸形)となっている等のアハ体験も仰け反る勢い的な差はありますが・・。そうそう、普通車には貼られていた化粧板はなぜかこちらには貼られていません。普段立ち席を前提にしていないことは重々承知とは言え、ここだけ切り取ると普通車の方がアコモ的に優れているということになりますが・・。

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半自動扱い時に使用する開閉ボタンも点灯式となりました。

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まずは階上席から。基本的にはE231系と変わりませんね。211系時代で既にレイアウトや寸法は完成の域に達していたこと、E231系がベースとなる標準車体を採用しているのでデッドコピーとなるのは仕方ないですが・・。

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天井です。難燃性基準の向上から従来のアクリルカバーが使えなくなったため、金属メッシュのカバーに変わっています。低い天井において蛍光灯に直接触れるのを防ぐため程度の考えだと思うので、所詮はメッシュカバー、蛍光灯からの光はほぼ直接座席に降り注ぎます。従来のアクリルカバーにあった上座感は完全に消えましたね。

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窓です。構造上の問題もありそこまで大きくありません。車体限界に合わせて窓が湾曲しており、あまりジッと見つめすぎない方が幸せです。日除けは爪を引っ掛けるロールカーテンタイプです。

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座席です。JR東日本では割とどこでも見かける回転リクライニングシートで、E231系同様座面のスライド機構は省略されています。特急型車両とのささやかな格差構造・・(苦笑)

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階下席です。モケットの色は反転させており、何かと人気な階上席と比べて落ち着きを求める方のやや大人向けな印象です。・・とうとう書く文章までデッドコピー(殴)

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窓です。やはり視線のベクトルは自然に上へ行きます。

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座席です。座り心地はこの手の座席に共通して硬め、長時間の乗車ではいくらかしんどいものがあります。「普通車よりマシだろ」?不相応に高いグリーン料金も合わせてなんですかその殿様経営は(怒)

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最後に車端部の平屋席です。こちらは普通車側の区画で、仕切り扉には窓がありません。

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こちらはデッキ側。仕切り扉にも窓があります。

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平屋席のアドバンテージは荷棚があること。荷物を抱えている時にはここを使うといいでしょう。

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座席は階下席と同じで、変化は見当たりません。

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壁際の席には跳ね上げ式のテーブルが備わります。そろそろオフィスシートのような大型テーブルとコンセントが付いてもよさそうなものですが、いつになってもここは変わりません。E657系を除く特急列車にも整備が行き届いていない現状の中で、設備面で特急列車の先を越すわけにはいかないという考えでしょうか。

従来車に慣れて感覚が麻痺した状態で評価すると幾分改善が図られているようには見えますが、個人的な車内の評価としてはJR東日本世代の通勤電車では10段階評価でようやく「5」くらいは付いたかな、と言った所。車内に関して言えば、小手先の改良でローレル賞を取れるとは、何ともおめでたい限り。本気で利用者目線に立てば、もっともっと伸び代がある系列なんじゃないかな、という印象を受けました。


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