No.162 批判の構造 | サーバントコーチ 世古詞一オフィシャルブログ -個人と組織の変革のヒント

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株式会社サーバントコーチ代表取締役 世古詞一のブログです。

上司を批判する部下。
会社を批判する従業員。

夫を批判する妻。
嫁を批判する姑。
有名人を批判する人々。

誰しも、愚痴る時や誰かや何かに批判的になることがある。

どんな時、私たちは批判や文句を言いがちになるのか?
                
一つには、自分が価値を置いていてかつ「不完全」で「不満足」と感じる事柄に対して厳しい目を向けがちだ。

例えば時間に価値を置いている人は、時間を守らない人に厳しい。

しかしこの事象は実は、誰かや何かに厳しいのは、それを楯にして自分の不完全さや
できていないことに対する、「弱さ」や「恥」や「失望」に目を向けたくない
感じたくない逃避の表れ
なのだ。弱い自分を受け入れられないことを隠している。

誰かのせいにして批判している間は、他人は自分を攻めないし、自分も目を向けなくて済む。

上記の話で言うと、
時間にうるさい人は、自分が時間に重きを置いてる。だから自分は意識していてめったに遅れないが、もし自分が遅れたりしたら「もの凄い恥」の感情を感じたりするつまり、価値を置いていることであり、コンプレックスでもあるのだ。そうすると、人が遅れた時にも同じように恥ずかしく感じて、それが怒りとなって表出される。


逆に、自分や自分の価値観、やり方を受け入れて認めている人は人の批判はしない
例えば、自分の容姿に満足している人(完璧な人ではない。受け入れている人)は、他人の見た目にとやかく言わないし、自分のマネジメントスタイルに本当に自信がある(肯定している)マネジャーは、他の正しいやり方があることも知っている。批判する人は、実は自分のマネジメントを深層では認めてないので、自分のやり方を深く見つめたくない。だから、フォーカスが外に向いて内に戻らない(自分を振り返ろうとしない)。

皆そうやって、ネガティブな感情を感じることから自分を守っています
「その人」が悪い訳ではなく、人間が安全に生きていくための構造の問題なんです。


だから、誰かから過度な批判をされたらこう思えばいい

「ああ、この人は私を通して自分をたしなめているのだな、と。
 皆、そうやって一生懸命自分を生きているのだな、と。」
(上目線な感じではなく、理解しようという心持ちでそう思ってみましょう。)



*充実と成功のヒント: 批判の構造を知って批判に強くなろう!