204.乗ってみる | 彼女じゃない恋愛*愛した男には彼女がいた

204.乗ってみる

彼の指が私の思考回路をどんどん壊してゆく。
もう「気持ちいい」という言葉しか見つける事ができない。
彼の指でイってしまいそうだ。


「ねぇ、どうしたの?」
「何?」
「ちょっと今日変じゃない?」
「そうか?」
「だって、ゆうじイキナリ襲ったりしないじゃない?」
「何かお前みてたらたまらんくなった」
「そんなエロイか?うち」
「セクシーさじゃないかな…ほら俺ちょっとロリは入ってるしな」
「子供っぽかったって?!」
「そういうんでもないけど、とにかく我慢できんかったかな。嫌やったか?」
「うぅん、ちょっとイイかも」
いつもと違うという事がより私を刺激している。
そして刺激だけでなく、激しくそれでいて長く絡み合う前戯にセックスというものを楽しんでいる興奮。
怖くて男性を受け入れられずに入れるだけのセックスをしていた頃から、彼との初めてのセックス、彼が立たなかったこと、上手くいかないセックスが私の頭を過ぎり、薄っすらと目に涙が浮かんだ。
「ごめん、痛いか?」
そう、彼のこんな優しさが私は大好きなのだ。

「うぅん、気持ちい」
「せのり、上乗って」
そう言うと彼は仰向けにゴロンと寝転がった。
私はそんな彼と同時に起き上がる。
「え、無理だよ」
「自分で入れてみて」
「どやっていれんの?」
「生理用品毎月突っ込んでる奴がよぅ言うわ」
「それとコレとは別じゃない?」
「どう違う?」
「何かこう…折りそうじゃん」
「あはは、そんなやわくない」
「う~ん、じゃ…ちょっと手伝ってよ」
そう言うと彼は自分のペニスの根元を持って固定する。
私は股間だけで彼を探す。
「いや…それじゃ入らんから、自分でも持てよ」
「えー…こう?」
私は彼のペニスを持ってそっとあてがった。
イメージはタンポン。
そして、イメージと違うのは入ってくるのを待つのではなく…そっと腰を下ろす。
「っぅ…ふぅ、入っちゃった」
「えらい平気な顔してんな?」
「うん、あんま感じない」
「感じないって…感じるとこに当てろよ」
「やだ!恥ずかしい」
「今更…動いてみ」
「ってか、今ゆうじが何処にいてはるのかが分かんない。んで、うちって何処感じるの?」
「ほんまに今まで感じてたんか?自信なくすわ」
「結構敏感なようで鈍感だったりするんよ」
「此処とか…」
そういうと彼は下から突き上げる。
「あぁん…うっ…もう馬鹿ー」
「感じんじゃん…動いてみ」
私は中に入っているペニスをギリギリ抜けきる寸前までそっと抜いてみる。
「動いてる?」
「あぁ、また戻ってみ」
そしてまた私はぐっと奥まで入れ込む。
「感じる?」
「うぅん、平気」
そういうと彼は私の腰を持ち、私を上下に揺らした。
「あぁん…そんなに動かしちゃだめだよ~」
「このまま自分で動いてみ」
私は彼が揺らすリズムに力を合わせる。
「手、離すよ」
「ぅぅん、もう動けない」
「だめ!止まったら休憩なしで突くで」
「それも困る」
「もうちょい早く動けるだろ」
私は激しく首を横に振る。
「ま、上出来」
そう言うと彼は動いている私に合わせて下から突き始めた。
「あっあぁん、そんなことしちゃ駄目だよ…」
「自分でイってみる?」
私はまた激しく首を横に振る。
「ぅぅん…もう駄目…ゆうじがして…ねぇ…」
彼は腰の動きを止め、私の腰を持ち私の動きを止めてからそっと抜き、私を寝かせた。
「可愛かったよ」
優しくそっと髪を撫でられる。

そして再び挿入。
どんな違いがあるのだろうか。
迎え入れる彼を気持ちいいと思うのだ。

刺激だけじゃない、何処までも感じていたい止めたくない刺激。
平気な顔などしていられない。
ゆっくり入ってくるペニスを敏感に感じ取る。
「やっぱりこっちのが感じる」
「違う?」
「やられてる感がたまらない」
「それって思いっきりMやないか?」
「気は否定できない」
「そしたらもう今日のセックスなんてたまらんやろ」
「レイププレイ?!」
「そういうつもりはないけど…」
「別に気にしてないよ。大好きな人ならレイプもいい」
「変態」
「ロリコンに言われたかないよ」
彼は激しく腰を振る。
体位を変え、やりたいと言っていたバックでも思いっきり私を突いた。
そして私の体を汚す。


「はぁ、久しぶりのセックス気持ちよかった」
彼は私を優しく抱きしめそう言う。
「気持ちよかったね」
私は彼のキスを誘う。
彼のキス彼の愛撫が柔らかく私を刺激し続ける。
「もう1回くらいできそうや」
「今日は元気ね」
「ってか、やっとやって」
「でも疲れちゃった、ちょっと休憩っ!」
「とりあえずシャワー浴びようか?体ネチャネチャや」
「汗と精子まみれ」


私たちはシャワーを浴び、パジャマを着てソファーに座る。
「何か変な感じ」
「順番逆ってな!でも、やけに寛ぐわ」
「まったり?」
「そうそう!なぁ、そういや今日せのりの料理まだ食べてない」
「…思い出しちゃった?」
「うん、早くー」



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