77.流れのままに | 彼女じゃない恋愛*愛した男には彼女がいた

77.流れのままに

ベッドに、左側を下に横になる彼。
その彼の前に大きなスペース。
あそこが私のスペースだ。


彼からスクリーンが見えるよう、私は彼のおなか辺りに座った。
彼は左手を伸ばし、また「おいで」って言う。
それは・・・腕枕?


腕枕 私は、彼に沿うよう私もスクリーンを向き左側を下にして寝転がった。
「そっちなんだ・・・」
「うん、私も映画みようかなと・・・」
「こっち向いてよ」


私は寝転がったまま、彼の方へ体を回した。

彼の顔が近い。

彼は、右手で私の顔に掛かった横髪を撫でるように耳に掛ける。
そっと頭を撫でる。
撫で続ける。


彼の右手が私の頬に重なり、彼はそっとキスをした。

私はそんな軽いキスを、存分に受け入れたのだ。
徐々に激しくなるキス。
気持ちがいい。
私の足は落ち着きがなくなってくる。
モゾモゾと動く足が、偶に彼の足に触れびくつく。


感じる私を彼はギュッと抱きしめてくれる。
どうしよう、もう、彼に触れられるだけで体がビクビクと反応を始めている。


「セックスする?」

彼の問いに、彼の目を見つめ「いいよ」とそっと答えた。


彼は右手でまた私の髪をなでそのまま背中に手を回した。
今度は私の首の下にある左手で頭を抱えられ、彼のキスを受ける。
そのキスが私の首筋も感じさせる。


背中にあった彼の右手が、私のワキを通って胸に辿りつく。
少しくすぐったい。


いいんだよね。
このまま受け入れても・・・。
大丈夫、彼なら大丈夫。



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