リアリティの滲みと痛み | 歌舞伎ライター 関亜弓「そば屋のカレー日記」

歌舞伎ライター 関亜弓「そば屋のカレー日記」

俳優、ダンサー、歌舞伎ライター関亜弓による大衆向日記です。

先週、ひょんなことからお席をご用意いただけるとのことで
スパイラルで劇的3時間showを聴いてきた。

是枝監督とジュリエット・ビノシュとの対談。
相当嬉しい。というか、ジュリエットビノシュが同じ空間にいることが
もう信じられない感覚だったけど。
そして憧れの女優を目の前にした是枝監督の話も印象的な
言葉がいっぱいだった。
色々あったけど特に残ったのが
空気人形の話題で




「誤算だったのが、役者が上手すぎて、
ファンタジーにしようと思ってたのに
リアリティがこぼれてしまった」



という話。
なんかわかる気がした。




その計算外のリアルが現実社会ののいたみなんだろう。



いたみといえば、現実的に痛い。

気づいたらひざ付近あざだらけ。



来月、恋人に裏切られて精神病院に入った女の踊りをおどる。
すごく短いのにつまってる。

稽古中もまだコントロールきかなくて
体当たりな踊りになってるからあざだらけになるんだろう。

ファンタジーとリアルを彷徨うような表現に昇華したい。