なんでも褒めるという風潮 | 【北堀江・奈良】自然治癒力を高めるソフト整体−ソフト整体BB研究所
◉なんでも褒めるという風潮


僕は、間違っていると考えています。


間違っているとは、「褒める」という行為自体が間違っていると言っているのでは決してありません。

褒められると確かに気持ちいいし、褒められてもっと伸びる事も確かにあるからです。


では、何が間違ってると思っているのかというと、「なんでも」という点です。


これは、それを言う方と言われる方の関係性やお互いがどうなってほしいか、どうなりたいかやその人のステージによって変わると僕は考えているからです。


どういうことかというと、例えば、僕の場合で言うと、ある先輩から


「お前には愛が足りない」
「その考え方じゃ将来うまくいくはずないで」
「その触り方気持ち悪い」
「本音で喋れてないで」
「お客さんの事本気で考えれてないで」
「お前は全部が薄い」
「難しい顔なってるで」
「自分にばかり意識むいてるで」



などなど数年間散々言われてきたおかげで、成長する事ができたと実感しています。


なぜその関係が成り立ったのかというと、それは先輩が本気で考えてくれていたからこそ、「そのままじゃ社会的レベルでは通用しないよ」「将来自立できる人間になれないよ」という現実を教えてくれたと思っているし、僕自身も社会で通用できる人間、自立できる人間になりたいと心の底から思っていたからです。


これが、自分で気づける人はいいですが、もし誰にも言ってもらえなかったら僕は気づく事はなかったと思うし、もし「それでいいよ、できてるよ」と褒められていたら、僕は「あ、こんなもんでいいんや」と決して今の成長の実感はなかったと思います。


これまでの事を振り返っても、親や先生や友人に褒められた事なんて全くと言っていいほど覚えていません。逆に、叱られた事や喧嘩した事、お互い意見をぶつからせた事などの方がよく覚えています。


振り返れば、「ああ、あのとき言ってもらえて本当に良かった」と思えるのです。思えないのもありますけど(笑)


この事を自分の仕事に置き換えた時、クライアントさんの身体をみれば明らかに「この身体じゃそりゃしんどいし、このままの身体じゃよくならない」とこちら側からみればよくわかります。


僕もクライアントさんに対して、先輩の僕に対する気持ちと同じように、将来自分の身体を誰かに頼らなくても、自分で管理・コントロールできるよう、心と体の自立を目指してもらいたいと本気で考えています。


だから、クライアントさんには、


「このままの身体ではよくならないですよ」
「一時的によくなってもまた同じ事を繰り返してしまいますよ」



と本当の事を伝えるべきだと考えています。


ただし、それはその人の意思や悩みの深さにもよるし、心身の状態をみて優先すべき事から取り組むべきとも考えています。そこを汲み取らなければ、ただの独りよがりなこちら側の意思の押しつけになってしまいかねません。


「褒める」事が良いとか、「体罰」が悪いとかそういう問題ではなく、そもそもの「関係性」という事にもっと目を向けるべけきであり、僕は関係してくれる人と本音で語り合える、そんな関係性を築いていきたいです。