※「うまく片づけられない」「整理してもすぐゴチャゴチャになる」よく耳にするお悩みにひとつひとつ、お答えしていく新シリーズ。最初のテーマは、「取扱説明書の片づけ」です。
【土井先生からのアドバイス】
前回は、整理のための『くくり』を見つけるために、
まず、五感を働かせて、キーワードを書き出す作業をする
というお話をしました。
ポストイットにキーワードを書き出す作業が終わったら、
A4の紙を用意して、紙の真ん中に「取扱説明書(取説)」と書き、
言葉の連想ゲームを始めましょう。
ポストイットに書いたキーワードを拾いながら、
マルで囲みながら書き、声に出し、問いかけします。
ここから、アイディア会議が本格的に始まります。
問いかけがきっかけとなって、
ポストイットのときはバラバラに浮かんだキーワードが、
どんどんつながって、イメージがふくらみ、
それまで眠っていたキーワードも浮かんでくるでしょう。
中心に置いた「取説」という文字から、
言葉の連想ゲームで、枝が伸びて広がっていきます。
まとめ図の中には、
取扱説明書を実際に仕分けるときの『くくり』となるキーワードが
いくつもあることがわかります。
集中して考えるまでは思いつかなかったことが、
ひとりアイディア会議で具体的になって、
浮かんだ『くくり』によって、
片づけの工程さえ、イメージが浮かんでくることでしょう。
紙の上でアイディア会議をして書く、まとめ図のことを、
わたしは『イメージマップ』と呼んでいます。
一枚の紙にまとめることで、
取扱説明書に関するキーワードの全体を
上から俯瞰することができます。
このキーワードは、あとで、実際に取扱説明書を振り分けるときの、
「問いかけ」になり、重要な働きをすることになります。
覚えやすい『くくり』とは、案外、
一般的なくくりとは違っているものかもしれません。
トランプの例でもお話ししましたが、
塊をほぐしていくと、
意外な『くくり』が、自分のわかりやすいくくりだと、
気づくこともあります。
紙に書き出してみると、
先入観や思い込みに気がつくこともあります。
わたしは、イメージマップを何度も紙を取り換えて書き直します。
そうしているうちに、わかりやすい『くくり』や、
ヒントになる言葉が浮かんでくるのです。