夫(英国人)の実家に

遊びに行った話とか

書きたいことは色々あるんですけど、

とりあえず階下の住人の話。


常識派のメタル野郎であると思われた

われらが隣人ですが(前述 )、

陽気のせいでしょうか。

最近午前中に朗々たる発声練習を

アパートの敷地内で

響き渡らせてくれるようになりしてね・・・!


下手じゃない、悪い声じゃない。

それは認めたい。


でもね、2時間連続で

同じラブソングを歌い続けるのを

うっとり聞きたくなるような声でもないの・・・!


そして同時に何故か突然彼らは

ラップというかレゲエというか

とにかく新たなるジャンルの音楽に

目覚めてしまった様子で。


土曜日の朝から晩まで鳴り響く

妙に軽薄な

ツッチャカツッチャカしたリズム・・・!


しかも奴らはその理性から

「メタルはうるさいけど

レゲエはうるさくないから」

と判断したんでしょうか、

スピーカーの音量、

いつもより大きめに設定しております・・・


そして何より、どうしてお前らは

同じ曲を飽きもせず

何度も何度も繰り返すんだ!


「きっとこのCDを買ったばかりなんですよ、

そういうときって何度も同じ曲を

聞き返したいものじゃないですか」

「それはわかるが何故この1曲にこだわるんだ、

CDの中には他にも色々曲が入っているはずだろう!

私はすっかりメロディー進行を覚えちゃったぞ!

さりげなくハモってやろうか、こうなったら!」


ツッチャカツッチャカは

結局夜の11時まで続きました・・・

たぶんパーティーか何かだったのだと思われます。

ちなみに『夜11時』というのは

われわれ夫妻が根性で眠りに落ちた時間で

もしかしたら彼らは朝4時まで

ツッチャカツッチャカしていたのかもしれません。


そして今日、日曜日。


午前11時から開始の

魅惑のツッチャカツッチャカタイム。


「・・・なあ、もしかして

階下の住人はまた入れ替わったのか?

それともあれかな、部屋の所有者が

パブのオーナーか何かで、

で、月ごとにミュージシャンを呼んで

下の部屋に住まわせたりしているのかしら?」

「それはいい着眼点かもしれません・・・

あ、でも待って、住人は変わっていませんよ、

ほら、懐かしのデスメタルが聞こえてきました」


ああ、そうだね・・・

そして彼らはデスメタルのときは

何故かスピーカーの音を絞ってくれるんだよね・・・

でもね、上階の我らの部屋には

どうしても丸聴こえなんですよね。


で、我々は

彼らのデスメタルを聞きながら

昼食を済ませまして。


「私の従来の主張であるわけだが、

デスメタルには食欲減退効果があるよね」

「君、辛そうですね・・・

わかりました、午後は僕が闘います

「階下に行って直接文句でも言うのか」

「いいえ、こうなったら僕も

普段聴かない攻撃的なCD

プレイヤーでかけようと思うのです」


夫の選曲。

1枚目、メタリカ。

2枚目、映画

『ナチュラル・ボーン・キラーズ』の

サントラアルバム。


足元からデスメタルで

正面からバイオレンス映画のBGMって

・・・なあ、私、可哀想じゃないか?


夫は妙にいい笑顔でしたけれども。


しかも階下の連中め、

夫の音楽に背中を押された

気分にでもなったのでしょうか、

おやつ時分からなんと

エレクトリック・ギターの練習を開始し、

それにあわせてデスボイスの発声訓練まで・・・!


デスボイスってあれ、

エフェクターなしで出せるものなんですね!

一つ勉強になりました、なりましたけど、

はっきり言おう、お前らうるさい!


「夫、お前ははっきり言って戦が下手だ。

こうなったら仕方ない、私自ら出陣する」

「き、君、まさか・・・!」

「わたくし、バグパイプの練習をいたします!」


でもね、こんなこと言いつつですね、

ギャオギャオとデスボイスで叫んでいる若造に

わがバグパイプ練習笛の音など

耳に入らないだろうと少しは思っていたんですよ。


それがね。


10分後。


「あ、階下の子、

なんか叫ぶのを止めたみたいですね」

「うむ、だが念のために

グレースノートの練習もしておこう」

「・・・これはどうやら

エレキギターを手から離した様子ですね」

「よし、でも私はもう少し指運びの確認をしたい」

「・・・ああ、スピーカーの音が完全に消えました、

もう君の勝利は確実ですよ、

あとは勝者の慈悲を見せてあげてください」


私のバグパイプはそんなにアレですかっ?


普段からもう少し真面目に練習をしようと

ひそかに誓った夏の午後なのでした。


それにしても

階下の人たちの職業は

いったい何なのだろうか

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