先日、夫(英国人)が出先で

知人に会食に招かれまして。

その席上で奴は何を思ったのか

例のわが露出狂体験記

他の皆様に披露したのだそうです。


「もうね、満場大爆笑だったよ!」

「・・・待て、君は何故

妻の恥を他所で広めて喜んでいるんだ?」

「えっ・・・僕はてっきり

君も喜んでくれるものだとばかり思って・・・

だってすごい受けたよ?」


そうか・・・受けたのか・・・

ならここは夫を褒めるべきかなあ・・・

と煩悶しておりましたら夫が続けて

「それにね!

今回僕があの話をしたことによって

救われた女性が一人いるんだよ!」

救われたとはまたいったい。


「会食に参加していた女性なんだけど、

見るからにハイソサエティの

お洒落なご婦人って感じの人なのね。

着ている物も僕はよくわからないけど

たぶん全部高いブランド物なのね。

その人が僕の話が終わるなり

『こんな素敵なお話

わたくし近年耳にしたことがございません!

あのね、わたくしも先日

列車のトイレでおたくの奥様と

まったく同じ目にあったんですの!

またあのトイレの電動ドアが

ひどくゆっくり開閉するもんなんですの!

そしてまたそういうときに限ってトイレの外には

男性が立っているんでございます!

それでね、何が悔しいって

わたくしがこの話を他の方にしますでしょ、

そうすると皆様口をそろえて、

そんな間抜けな話はこれまで

聞いたためしもない、と笑うんですのよ!

でも今夜わかりましたわ!

少なくともこの世の中にもうひとり

わたくしと同じ

辛い目にあった方がいらっしゃるのね!

わたくし本当に心が軽くなりましたわ!

奥様にどうかよろしくお伝えください!』」


・・・マダム・・・


ちなみにこの貴婦人は

「トイレの鍵は絶対に閉めていた」

と主張なさっているそうです。

皆様も英国で

列車のトイレをご利用なさる際は

くれぐれもお気をつけくださいませ。