週刊新潮記事「東電福島第二原発など後援の『桜文大賞』に参加」に反論:佐高信さん
「原発文化人50人斬り」等の著作で原発文化人を斬り捨てている佐高信さんが東電福島第二原発などが後援した福島県富岡町の観光協会が主催した「桜文大賞」の特別審査員だったことの指摘が週刊新潮7月14日号で記事になりました。
それに対して佐高信さんは反論を今週発売週刊サンデー毎日7月31日号のコラム「政経外科」で行なわれました。
この指摘はもしかすると当ブログがが先鞭つけちゃったんではないかとも思える のでご報告しておきます。
週刊新潮の記事はどちらかといえば「原発文化人50人斬り」を評価、もしくは宣伝する意味もあるのではと思えるようなものでしたが。最後の部分で少し「桜文大賞」に触れています。
まだ販売されている期間なので引用は控えますが、その反論の骨子は
「『桜文大賞』選考委員は10年前ぐらいに小室等、杉浦日向子、吉永みち子と一緒に勤めたもの、途中に予算不足で小室等以外は4年目に外された。」
「東電がもし本格的に支援してきたら私や小室等が外されるだろうということで揉めただろう。」
「富岡町の担当者によると私たちが外れたあとに『原発立地支援事業』に指定された。」
「途中で『東電賞』を設けようという動きがあったが小室が『そんなことになったら私も佐高も辞めますよ。』といって沙汰止みになった。」
「ボランティア的な仕事で富岡町の人たちの手料理で接待された。」
「週刊新潮はそんなことも調べずに書いているのだろう。」
桜文大賞
佐高ファンブログであえてこの問題を触れましたのは、佐高さんの「原発文化人」指摘が細かい点では少し疑問の部分もあったことが一つの動機にありました。
それは「創」5,6月号や週刊金曜日でFM仙台(datfm)の東北電スポンサーの番組を持っていたのみの森山良子さんを「許せない原発おばさん」と決め付けて、質問状を送りつけたり、尾瀬の自然保護に関する東電タイアップ広告企画に出た、C.W.ニコルさんを同じように原発おじさんと批判
したりしたことです。
神は細部に宿りたもうといいますが、批判するのならはっきりとした理由を論告する必要があると思いました。
なぜ、これらの人々が原発文化人の代表でなくてはならないのか?と思いました。
それで、それならば東電が後援者の一つにあるイベントに出た佐高さんはどうなるのかと思ったわけです。
「原発文化人50人斬り」
を購入した方には周知のことですが佐高信さんはこの
2人を読者には何の説明もなく「文化人リスト」から削除しています。月刊「創」で「許すことができない」とした2人を簡単に許してしまったのでしょうか。なお、ニコルさんと佐高さんは対談をおこなうことが「創」8月号で予告されています。
それはそうと週刊新潮を「調べが足りない」と言うならばそれは佐高信さん自身にもいえてくるのではないかとも思えます。もともと完売したと編集部が狂喜しているこの「原発文化人」を指摘する企画、それ自体はよいとは思いますが、Wikipediaをコピーしただけの「電力会社に協力したタレント、文化人」リスト、それからテキトーに見繕ったとしか思えない佐高さんの原発文化人の選択。こういうことの指摘は決して「反原発運動に水をかける」ものでなく、正当な批判であると思います。脚本家の笠原和夫さんが北野武さんに言った言葉ですが「斬り合いをするのなら隙をつくるな。」です。
話を元に戻して「桜文大賞」、佐高さんの反論を聞きますと確かに東京電力(福島第2原子力発電所)の影響力は限定的なものであったと考えられます。
ただ佐高さんはこのイベントが「原発立地地域助成金」の対象内であったことには言及しているものの、富岡町が楢葉町とともに福島第2原発のまさに立地市町村であることははっきりといいません。ただ、「避難地域」であるといいますが。富岡町はほとんど原発の恩恵を受けていないのに甚大な被害を受けている飯館村や南相馬市とは違うのです。それをもう一回指摘しておきましょう。
そしてこの桜文大賞の選考委員の方々の名誉のためにチェックです。このほど50周年コンサートをおこなわれた小室等さん、佐高さんもおっしゃるようにベラルーシを訪れている、このかたは筋金入りの反原発な人でしょう。吉永さんもNHKの討論会で反原発の論陣を強力に張っています。
最後に杉浦さん。
http://www.fukui-kan-ene.net/ee_5th.html
福井県環境・エネルギー懇話会 5年間の主な事業
平成12年2月 千葉県 東浜リサイクルセンター視察
環境・エネルギートーク 江戸風俗研究家 杉浦日向子氏
よしましょうか、過去のことをあげつらうのは。
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