9月の神戸電鉄(神鉄)乗り歩きの続きです 。
6000系に乗って新開地へ戻り、三宮でステーキのランチを堪能しお腹を満たした管理人は、新開地に舞い戻りました。
次なるターゲットは粟生線。
すると、来てくれたのは1100形!
朝に三田駅で遭遇したものの乗りそこなった1100形でしたが、ここで出会うことができました!
車内の写真を2点ノーキャプションでどうぞ。
グリーン系の化粧板や、ドアの形状などがレトロ感をかもし出していますよね。
この1100形は、現在の関西私鉄では珍しくなった2ドア。関西私鉄はどこも当初は2ドア車が多かったのですが、その後の利用客の増加により乗降性が悪くなったことなどにより、他社は特急用クロスシート車を除き3ドア車が主流を占めるようになりました。
しかし、神鉄の場合、カーブの多い路線が多かったためか、今でも2ドア車が健在です。
新開地から1駅だけ進み、湊川駅を出てしばらくすると地上に出ますが、そこから既にとんでもない勾配! 箱根登山鉄道もかくや、という感じですが、こちらは市街地の電車であることが異なります。
鈴蘭台を出ると、勾配とともに大きく左にカーブし、単線の線路をたどっていきます。
粟生線は鈴蘭台を出ると、神戸市北区・西区の裏側をたどっていきます。粟生線は大部分が単線ですが、川池信号所から押部谷までは複線区間があるなど、都市近郊の鉄道としての面目を施しています。利用も3連休の真ん中であるにもかかわらず、それなりにあり、この路線が廃止が取り沙汰されていることなど、まるで信じられません。
しかし、三木市に入ると乗客が目立って減り始めます。特に、拠点駅のひとつである志染(しじみ)駅から先は、乗客の少なさが目立ってきました。
そして三木市の中心・三木駅に到着。
駅舎の近影を一発。
このあと、三木鉄道(旧国鉄三木線)の遺構を見に行ったのですが(その顛末はあとで記事にします)、そこから戻り、さらに粟生を目指します。」
粟生線は、小野までが15分に1本、粟生までが30分に1本となっています。そこで小野でいったん途中下車し、その後小野で粟生行きの電車に乗りました。
しかし、その電車の中は…。
C寝台を決めている人までいるという空き方。これでは、存廃論議が高まるのも当たり前だと思いました。
そして加古川を渡り、粟生に到着。遂に神鉄を全線完乗しました。
乗ったどー!(粟生駅で撮影)
この電車は「ウルトラマン」との愛称もある3000形ですが、この車両にはそれまで乗ったことがなかったので、管理人にとっては初遭遇でした。
その車内はこちら↓
やっぱり阪急に似ていますね。
神戸電鉄粟生線については、数年前から存廃論議が持ち上がっています。その理由は、ローカル線と同じ乗客減ですが、神戸ならではの事情もあるようです。それは、道路整備によりマイカー利用が増加したこと、そして神姫バスの「恵比須快速線」(三宮~恵比須)に相当乗客を取られていることなどで、目に見えて乗客が減っていること。さらに、粟生線だけでなく神鉄全体の問題かもしれませんが、短距離利用の運賃が高く、そのことが気軽な利用をしにくくしている面もあり、神鉄の赤字額が増大し続けているとのことです。
管理人はよそ者ですから、まさか神戸近郊の路線が廃止対象になるとはと、半信半疑でいたのですが、路線を実際に乗り歩いてみて、そういう話が出てきても無理もないと思いました。
ただ、通学生の利用は多いようですから、そういう利用を全てバスなどで賄いきれるのかという問題もあり、地方ローカル線とはまったく違う問題もあるようです。
存廃の結論が2012年1月末、つまり今月末までに出ることになっていますが、よそ者の管理人には推移を見守ることしかできませんが、何とかいい方向に結論が出てほしいと思います。
※ 当記事は01/22付の投稿とします。