大変遺憾ながら、不動産(特に賃貸住宅)の広告には「誇大広告・虚偽広告・架空広告」が存在します。
これを「オトリ広告」といいます。(サクラ物件や、テンプラという言い方もあります)

2008年6月には賃貸仲介大手のA社が公正取引委員会から排除命令を受けたというニュース をご覧になった方もいらっしゃると思います。
このA社の場合は、「意図的ではなく、入力時のミスにより」、実際は3階に307号室までしかない賃貸マンションの「308号室」を掲載したり、最寄り駅から徒歩26分かかる物件を「徒歩16分」と紹介したり、昭和54年建築の物件を平成8年に建築された物件と不当表示したりしていたということです。
このA社の場合は、あくまでも「ミス」らしいですが、中には意図的にそのような「オトリ広告」を掲載している悪質業者も存在するので、探す側も注意が必要です。


実際にはどのような広告か??


簡単に言うと、広告を見ただけで「この物件に住みたい!!」って思えるような広告は怪しいと思った方が良いです。
例えば、札幌市内で「地下鉄駅徒歩10分以内、1DK、築3年以内」の物件の家賃相場は木造で「4万円~5万円」くらいです。このような物件が家賃4万円以下で掲載されているような場合などは怪しいです。(鉄筋コンクリートタイプだと相場は4.5万円~5.5万円くらいです)
上記は一例ですが、賃貸住宅誌やインターネット広告で他社が掲載している物件よりも、著しく“お得感”がある物件は怪しいです。何故なら、札幌市内の賃貸住宅事情として「基本的にはどこの業者でも扱っている物件は一緒」だからです。

実存しない物件広告を出して業者に得はあるのか?

仲介業者が物件広告を掲載するのは、「その物件を契約して欲しい」からではなく、「とにかく来店して欲しい」からです。
もちろん、業者によってはその物件を契約して貰うために掲載しているケースもありますが、仲介業者としては実際のところ「どこの物件でもいいから契約して欲しい」ので、とにかく来店してもらう事に力を入れるのです。


-その1 終わり-

その2 」では、実際に「オトリ広告」に問い合わせした時の業者の対応と、判別方法の一例をご紹介します。