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男性でも楽しめます!
超絶オススメです!
私が韓国ドラマにハマったキッカケが、2009年の【華麗なる遺産】です。
そこから、もっとたくさんの韓国ドラマを観たいとレンタルしたのが、このドラマ【復活】です。
主人公ハウンは子供の頃、知らない男に担がれて、ある賭博師の男に預けられる。
賭博師の男にはハウンと近い年頃の娘がおり、やがて兄妹として育ち、貧しくもたくましく育ちやがて警察官になる。
大人になった彼【ハウン】には幼少の記憶はなかったが、ある事件がきっかけとなり、自分には生き別れた双子の弟がいることを知ります。
そして再会を果たした矢先、弟は何者かに殺害されハウンは失意のどん底に落とされますが、やがて弟の仇を取ると誓います。
誰が殺したのか、自分の過去はなんなのか真実を探り復讐を企てるサスペンスストーリー
韓国ドラマと言うと、甘ったるい悲恋ドラマだと勝手に解釈してた私!
でもそれを一気に、良い意味で裏切ってくれたのが、この復活です。
一卵性双生児の兄弟を見事に演じたオム•テウンさん。一人二役です。
大好きな俳優さんの一人になりました。
義妹ウナを愛し、喜怒哀楽を率直に表すハウンと、感情を殺し寡黙に生きる弟と、まるで正反対の性格をしっかり演じました。
物語の前半で兄弟が対面するシーンがありますが、『え、本当に同じ役者さんなの!?』と疑ったほどです。
もちろん髪型など外見上変えてる部分はありましたが、オムテウンさんの視線、眉の動かし方、唇の震え、細部まで、しっかり性格の違いを表現しています!
本当にすごいです!!
さて、この物語、ひとことで言えば復讐劇なのですが、脇役も魅力あります。
超絶悪役のチェ•ドンチャンはちゃんねるでネタになるぐらいですが、罪を共有する悪役同志で腹を探り合う会話も非常に緻密でハラハラします。
お前のせいだ、いやお前だ、みたいな単純な会話ではなく、お互いが間合いを見て、罪に怯える者、罪を責任転嫁する者、相手の反応に合わせて知的にじわじわと追い詰める会話なんです。
脚本家の方は、非常に教養があると思いました。
このドラマ、登場人物が多くて最初はパニクりますが、
骨太のドラマなので人物相関図とにらめっこしてでも見て欲しいです!!
主な登場人物は四人の若者ですが、ハウン、弟、ガンジュ、ジヌ、この四人みんな誰かに裏切られてる。
ドラマを観るうち、彼らは自分の親に裏切られてることが分かります。
ハウンは弟になりすまし復讐を着々と遂行しますが、ハウンの復讐が進めば進むほど、ガンジュとジヌは自分の親の疑惑と対峙します。
二人とも、親の罪に触れる恐ろしさと、それでも知らなければならない。これを乗り越えなければならないという葛藤をよく表現していました。
彼らの若さゆえの正義感が、よりこの物語に感動を与えました。
ハウンは、復讐をすることで、誰も幸せになれないことは分かっていたと思います。
でも、復讐をとめるわけにいかない。
だから時々、校庭を走り回ったり、そのやりきれなさを表すシーンがあります。切ないです。
復讐劇のドラマですから、
ある形で復讐に終止符は打たれます。
その後のハウンの行動で、
このドラマのタイトルが何故『復活』なのか、私なりに理解しました。
これがこのドラマの余韻ですね。
観終わったあとも、しばらくは、は~っとため息が出ました。
ラストシーン、鳥が二羽、空へ羽ばたくのですが、ちゃんねるで『あれは死んだ父と弟を表しているのではないか』とあったのを見て、非常に優しい気持ちになりました。
そういえば、このドラマは、妹ウナの服装が、真っ赤、真っ緑、真っ黄色、など絵の具のような目が痛くなるような原色であることが多いです。
重い苦しいドラマですが、ハウンにとってウナは再び戻りたい場所であり、生きる希望です。その象徴として、あの服装かも知れません。
そして、もうひとつ
ハウンの弟の部屋、、、
壁画?がなんとゲルニカなんです。
こんな悲惨な絵があったら、とても自室はくつろげる空間ではないと思うが、
感情を内に秘めた弟の本心かもしれないと思うと、このドラマ非常に深いです。
では、最後にこのドラマの印象的なセリフを紹介します。
『兄は、私の魂なんです』
もうひとつ
『おまえは、何がしたいんだ?』
『僕は復讐を遂げてこそ、やっと、息が出来るんです。』
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