1.Liebe
Crucifixionのワンコインシングル。
ライブ会場と通販にて購入が可能です。
収録曲は、表題曲である「Liebe」、1曲のみ。
前作、「Hexenprozess」は、激しさに振れたダークチューンを持ってきたわけですが、今回は、メロディアスで幻想的なイメージを与える。
古き良き"黒系"の次は、古き良き"白系"で勝負してきたといったところでしょうか。
シンフォニックなシンセと、疾走感のあるバンドサウンドによるイントロ。
この段階から、キラーチューンを作ろうとする意識がはっきりとわかる。
実際、Aメロ、Bメロ、サビと流れるような構成で、それぞれにインパクトのあるメロディを用意しています。
表現力はもう少し欲しいところではあるが、この手のバンドとしてはボーカルの安定感も及第点で、高音に抜けるところもなんとかこなしているかと。
歌詞もベタだし、アレンジもベタ。
だけど、望んだとおりに展開してくれる高揚感がたまらない。
サビまでの流れもそうなのですが、ピアノやストリングスの音色をメインにしたバラードパートが入ったり、もったいぶったタメからギターソロに移行したり、90年代の様式美が至るところに反映されていて、よく研究されていますね。
正直、「Hexenprozess」でのインパクトを超えるのは難しいだろうな、と思っていたのですが、正当派のメロディアスナンバーで地力を示し、あれが"一発ネタ"ではなかったことを証明した形。
失礼ながら、予想外に名曲が飛び出したので、次も楽しみになってくる。
そろそろ、まとまった作品が聴いてみたいところです。
ちなみに、通販で購入したのですが、送付元が「ファンシーショップ クルシフィクション」とは、これいかに。
住所は、"あの丘"だし、細かいところまで、ネタが行き届いていますな。
＜過去のCrucifixionに関するレビュー＞
Hexenprozess