アプリオリ / MEJIBRAY | 安眠妨害水族館

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アプリオリ(通常盤)/MEJIBRAY
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1. アプリオリ
2. ‐XV‐
3. RISK:er

結成3年目のMEJIBRAY、3ヶ月連続リリースの第一弾となるシングル。
アルバム未収録のシングルがだいぶ溜まってきましたが、そろそろフルアルバムの構想なんかも意識している頃ですかね。

表題曲の「アプリオリ」は、連続リリースの1発目ということもあってか、MEJIBRAYの王道路線。
歪んだギターとともに、荒々しいシャウトでまくしたて、サビではクリアなメロディを聴かせてくれる。
このゴリゴリとキャッチーのメリハリは、もはや定番であり、文字にすると、彼らの代表曲はほとんどこれで表現されてしまうのだけれど、その中でも、本作はゴリゴリ部分での吹っ切れ方を強めた印象。
お約束であるタイトルの連呼も、サビではなく、シャウトパートに持ってきたのも象徴的かと。

カップリングの「‐XV‐」は、Vo.綴さんの作曲。
ドロドロと呪術めいたミディアムテンポのダークナンバー。
ゆったりとしたメロディ部分についても、シャウト風にがなり立てており、喉に負担をかけそうだな。
決してメインを張るような楽曲ではないのだけれど、アクセントも必要。
タイトル曲を、より鮮明に輝かせるための影になっているような位置づけの楽曲ということか。

通常盤にのみ収録となったのは「RISK:er」。
タイトルは、リストカットとのダブルミーニングなのでしょう。
1曲目同様、ゴリゴリで突き進み、サビではメロディアスに、というMiA節炸裂。
強いて言えば、「アプリオリ」が、ゴリゴリを押し出した一方、こちらは、メロディに重きを置いたような対比があります。
シャウトパートでは、綴さんがまた新たな声の出し方に挑戦しているのも面白い。
飛び道具が増えていくなぁ。

全体的に、パターン化されているところはあるも、少しずつ変化をつけて、マンネリな印象を軽減していく工夫は施されている。
さすがに、この手法でインパクトを出すのは難しくはなってきていますが、安定感と割り切ったことにより、まとまった作品に仕上がったと思います。

連続リリースの第二段、第三弾は、いったい、どういう楽曲が送り込まれるのか。
第一弾は無難なスタートとも言えなくもないだけに、策士な彼らが、どういうチャレンジを試してくるのか、期待されるところ。
次は実験的な作品で勝負しそうな気もするけれど、裏をかいた更なる王道路線・・・という展開も考えられるし、無粋な予想はやめておきましょうか。

<過去のMEJIBRAYに関するレビュー>
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