毎週水曜日はファッションの33の掟をお届けしています。
掟24 TPO(時間、場所、場合）を想像してアイテムを選ぶべし
皆さんは洋服を購入する時、
※TPO（時間、場所、場合）を想像して購入できていますか？
※このTPOという言葉を考えられたのは、
ファッション界の大御所であり、VAN創業者の石津謙介さんです。
「TPO（Time、Place、Occasion）」とは、
「時・場所・場合を考慮して」という意味で用いられる言葉です。
例えば、山を登る、街を歩く、結婚式やお葬式に参列するなど、
全てにおいて、その状況に相応しい服装がありますよね。
服装を見れば、その人がどこに行くのかがわかってしまうほどです。
もし、お葬式に普段街を歩く時の服装で行ってしまったら、
結婚式に山登りの時の服装で参列してしまったら、
明らかにマナー違反になってしまいますよね。
ビジネスであればビジネスシーン、
プライベートであればプライベートシーンに合わせた
それぞれに相応しい服装が必ずあるのです。
皆さんは、
この服だったら大丈夫だろうとか、
スーツを着ていれば安心とか、
服装に関して安易に考えてはいませんか？
日頃から細かい所にも気を使って用意をしておけば、
常に安心して自信を持って行動ができるのではないでしょうか。
靴の汚れ、シャツのしわやシミなど、
ネクタイの色や柄、シャツの色や髪型に至るまで、
相手の人に印象を与えてしまう要素となるのは間違いないことです。
また、日本には四季がありますよね。
１０月あたりだと、日中はまだ暑くてジャケットを脱ぐこともあると思います。
そんな時は、薄手のジャケットを選び、中にベストを着るなどの工夫をすると
気候に合わせたコーディネートができて幅が広がります。
例えば、春と秋では同じような気候の日がありますが、
皆さんは、春も秋も同じコーディネートで良いと思いますか？
春物と秋物は、色や素材が異なります。
中には、どちらでも使えるものもありますが、
もし皆さんが、色や素材を考えずに春も秋も同じ物を着てしまったら
「この人は細かいところまで考えていない人なんだな」
と思われてしまう可能性があるのです。
自分に対する細かさがないということは、
「前もって準備ができない人」と判断されてしまうので
「人のことも大切にできない人」という印象を持たれてしまうリスクがあります。
面白いことに、人はこだわればこだわるほど、
こだわりのわかる人と一緒にいたくなります。
お互いにこだわりを理解し合えるというのは楽しいものです。
ただし、決してこだわり過ぎるのが良いと言っているわけではありません。
その勝手を知っておくことが大事だということです。
例えば、女性の立場に立って考えた時、
デートの待ち合わせをした男性が、
全身ファストファッションだったらどう思うでしょうか。
自分のことを下げられている気がしませんか？
「本当にこの人は自分をエスコートしようという気持ちがあるのかな」と
不安になるはずです。
逆に、待ち合わせをした相手が、
全身高級ブランドのファッションの場合も抵抗がありますよね。
上手くファストファッションも取り入れながらも、
さりげなく高級ブランドのアイテムも取り入れている人…
そんな男性なら、酸いも甘いも知っているような気がしませんか？
しっかりとTPOを知った上でのバランスが取れる人は
男性からも女性からも好かれます。
決して、ファストファッションが駄目と言うことではなく、
高級ブランドが駄目ということでもなく、
TPOに合わせて上手く取り入れることが大切なのです。
皆さんは普段洋服を購入する時、
その服を「どんな場面で着るのか」を
もしかしたら、購入したものの、
着る機会がないままクローゼットに眠っている服があるのではないでしょうか。
今後は是非、洋服を購入する段階で、
TPOを想像して選ぶようにしてくださいね。